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新木場ageHaに"出張"してきます

今週末11月6日の土曜日は約一年ぶりの東京。それも19年に渡って日本一のクラブであり続けてくれた (渋谷WOMBだという人もいるかもしれませんが)新木場ageHaの19周年パーティーに出演させて頂きます。

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19周年のアニバーサリーという事で超豪華なラインナップ。メインはAstrixとOut of Orbitによるイスラエルからのヴァーチャルライヴ。Waterはテクノシーンで絶大な人気を誇るDrunken Kongのプロデュース、Islandはサイケデリックの人気レイヴパーティーGreen Magic, Boxはモジュラーシンセのライヴフロアと盛りだくさん。

自分達もSTAR BARという屋外にある季節の特設ステージで開催されるCOT & Friendsに出演させて頂きます。こちらはトランスやプログレッシヴがメインとなっています。

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AJ Lim主催のCOT & Friendsフロア。私はAnalog JourneyのパートナーであるConuresとのB2Bで出演します。synさんも久しぶりに出てくれます!


新木場ageHaに初めて遊びに行ったのはもう18年前の2003年の春頃のこと。Velfarreに来日していたFerry CorstenのDJが終電すぎくらいで終わってしまうので「朝まで遊びたいな」という欲から梯子したのがきっかけだったと今でも覚えています。

新木場まで電車で移動して駅のホームを降りた時にかすかに聴こえてきたウーハーの音(これは後に改善されましたが)、 ワクワクしながら新木場の橋を渡ると見えてくる看板と遊園地のようなエントランス、厳重すぎるが安心して遊ぶためには必要なセキュリティチェックを抜けると入場する事ができる巨大な体育館のようなフロアには信じられないようなサウンドシステムが組まれ、重厚なハウスの音が天から降ってきました。

おおよそ現実とは思えない、なんて凄いクラブなのだろう!
これは初めて遊びに行った人全員が当時から今に至るまで皆感じたことだと思います。

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屋外にはプールやテントが組まれ、世界各国の料理が食べられる屋台。DJブースやバーの数も信じられないくらいあり、全てが規格外の夢のようなクラブでしたね。

また、学生でバイトのお金がレコードに消えてしまう自分にとってはたくさん配ってくれたフリーで入れるインビテーションはとてつもなくありがたい存在でした。当時はわずかな酒やペットボトルの水1~2本で朝まで遊んでいたので、「なんだか元気な奴がずっと踊っているな」というのが面白かったのか、良い大人の遊び人達にドリンクをご馳走になったり、友達もたくさんできましたね。

Antoine Clamaran、Junior Vasquez, Steve Lawler、そしてDanny Tenagliaら伝説的なハウスのDJ達のプレイをあの環境で体験させてくれたことも自分にとって最高に幸せな時間でした。DJ MAARとRyusuke Nakamuraの当時レギュラーの2人のDJもかなり楽しませてもらってましたし、当時流行っていたStreet CarnivalやStupidisco, Flashdance辺りのアンセムの数々はageHaで聴いていた曲という印象が強いです。

ハウス以上に大好きなトランスやプログレッシヴではPau Van Dyk (PvDのDJはその後何度も聴く機会に恵まれましたが、2004年の時のageHaが一番最高だった), Armin Van Buuren, Above & Beyond, BTやChicane, Junkie XL, Hernan Cattaneo, Joris Voorn, 絶頂期のTiestoやJames Holden, Solarstone率いるPure TranceチームもGiuseppe Ottaviani, Orkideaと創設時のベストメンバーで呼んでくれましたし、Magnificentでいつも最高のウォームアップをみせてくれたYODAさんのプレイは自分のDJ人生にとってはもはや絶対に欠かすことのできない存在です。

また、初来日時にWaterでプレイしてくれた後のスーパースターYottoの輝きも忘れられない良い思い出ですね。

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2016年にWaterに出演したYottoとShingo Nakamura
現在の両者の人気と活躍ぶりは素晴らしいですね!


何度も遊びに通っていた新木場は出演者やパーティーをやる側として現地にいく機会が増えるようになり、synさんO-ZIさんと共に2006年に始めたLandscapeというTranceとProgressive TranceのパーティーもWaterやBoxフロアを中心に2008年から2014年頃まで開催させて頂きました。最初にLandscapeの3人が会ったのも2004年のageHa (確かJohn Digweed来日の時)だったと記憶しています。

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画像は2008年のBreakfastの初来日公演で当時のTENTの朝方。
彼とは4日間殆ど寝ず一緒に日本中をDJしながら遊び回っていた


ageHaのアウトドアフロアでは最高の朝日も何度も観ましたし、Waterで嵐のような天気に見舞われた日、12月なのに何故かストーブが無い巨大な冷蔵庫状態のBoxをパーティー仲間達とヒートアップさせた真冬の公演もありました。

自分が福岡に戻ってからも新木場へは何度も足を運びましたが、会社員を経験していない自分にとって、DJやパーティー、海外アーティストの来日公演を買ってもらうブッキング交渉の為に各地に飛ぶことはまさに"出張"でした。それも日帰りパターン(夕方入り、翌朝帰り)が多かったですね。

新木場出張と新木場遊びは多い年で年6~7回は行ってましたね。自宅から電車や飛行機を乗り継いでの片道6~7時間×2の移動でしたが、移動中に本業の仕事の為のレシピや本を読んだり、フライヤーの原稿を書いたり、次のパーティーの構想を練ったりと、自分や自分と関りを持ってくれる人達の人生を楽しくするために使える時間なのだと思うと殆ど苦痛ではなかったです。

ただ、もしもNOTEをもっと早く始めていたら、その時間を更に楽しく使えていたかもしれませんね 笑

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筆者も大好きスターフライヤー。シートは快適だしUSB付きで充電も可。
予算に余裕がある時の福岡便はこれに間違いなし。


この2年ほどの間は殆ど出張することが叶わず、そんな中で聞いた新木場ageHaのクローズ話でしたが、お世話になった多くのDJやスタッフ、パーティーで知り合った最高の仲間達との思い出は新木場からageHaが無くなったとしても死ぬまで忘れることがないでしょう。

アニバーサリーは今回が最後かもしれませんが、新木場ageHaがあの場所で輝き続けている期間は来年の1月末まで。カウントダウンもありますし、ファイナルまで魅力的なパーティーもたくさんあります。

思い出のある方、思い出を刻みに行きたい方は是非足を運んでみてください。私自身がそうだったように、あなたの人生が変わるようなパワーや魅力、何かがまだそこにあると信じています!

今週末一緒に遊んでくれる方は共に全力で楽しみ、乾杯しましょう!






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