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スキー競技発展の概要

私はスキー選手として小学校から大学位までやってましたので、それを解説する回が1回くらいあってもいいのかな?ということで、今日はお話ししましょう。

スキーの発祥と滑走技術
スキー競技の分類が先ですね。

当初、雪上を移動する生活手段の道具というが第一義的なスキーという道具の発祥かな?と思います。

カンジキという道具もあるけど、より高速で移動したいということで、その雪の上を滑走した方が速度が速いのではないか?ということで工夫されていたものと思います。

雪が積もると、中にめり込みますわね。たくさん積もると。

雪に接する面に雪がくっつかないようにしておけば、滑走できるわけですね。

滑走することによって、雪上での移動を速くすることが出来ます。

スキーは主に平地に近いところを移動する手段と、急坂を移動する手段と2通り用意されています。

スキーは、そこの場所の形によって移動のニーズが変わったので、大きく2つに大別できます。

スキーは先ず平地側からスタートしているわけでして、これがノルディック競技です。

ノルディック競技は、ノルウェーの、という意味なんですが、主に平地や温暖な起伏の山が多い地方で生活手段として利用されたということですね。

つまりは歩行の手段として用いられました。

その後、兵士の訓練として行われて、銃を担いで行ってみるという、いわば完全な兵士の訓練を競技化したのがバイアスロンという競技になるわけです。

毛色の違うのではジャンプ競技。 これはノルディック競技の一つなんですが、昔の定説では王様が刑罰として、ここを滑り降りて見事に着地すれば許してやるということで。

ジャンプ台を飛ばせてみたところ、一人ものすごい上手な奴がいて、ジャンプしてバシッとテレマークを決めて滑り降り歩いたところからスタートしたという説が堅かった。

最近になってちょっとそれは訂正されたようで、昔から子供の遊びとしてやられてと。

これどっちが正しいのかというところまで私は探したことが無いのですが、とりあえず今の定説は子供の遊びの延長として、ジャンプ競技があるということに変わったということそうです。

急坂を下るというニーズは一体どこにあったのかというと。

アルペンスキーの発展と競技種目
これはヨーロッパアルプス、主にフランス、スイス、ドイツ、オーストリア、イタリア辺りのヨーロッパアルプスで、山の上に住んでる人がアルペンスキーを始めたという風に言われております。

最初はどうも一本杖で雪を触りながら斜滑降みたいな形で降りていたようなんです。

斜滑降というのは坂に対して斜めに降りていく形ですね。

後に技術が発達してターンが生まれて、やっぱりこれも兵隊の訓練に使われるようになって。

いわゆるヨーロッパアルプスでの山岳兵のトレーニングとして、アルペン競技、いわゆる旗を立ててその旗のところをきれいに曲がって下ってくると。

しかもそれでタイムを競うというような競技になっていったと言われています。

これは回転競技、大回転競技、滑降競技という3つからスタートしているんですが。

回転半径の違い
それで何が違うかって、見たら分かる通りターンの回転半径の違いなんですね。

回転競技というのはものすごく細かく曲がる競技、大回転というのはもうちょっと回転半径が大きいやつ、滑降競技というのはほとんどまっすぐに近いぐらい。

アルペン4種
アルペンは長いこと3種類だったんだけど、もう1個スピード系の競技が欲しいね、ということで大回転と滑降の中間のスーパー大回転というのができてアルペン4種になりましたね。

以上が発祥から考えたスポーツとしてのスキーなんです。

フリースタイルスキー
今すごく脚光を浴びているスキー競技というのはフリースタイルスキーですね。

フリースタイルスキーというのは発祥はちょっと多分アメリカの方だと思うんですけど、スキーを履いた状態でいわゆる曲芸的なことをするっていうスポーツとして、主に見栄えを競う形のスキー競技を作っていったということですね。

フリースタイルのいろんな種目があったんですけども、今オリンピックで成りを潜めちゃったのもあるんですが。

もともとはエアリアル、いわゆるジャンプ台から飛び出して回転する競技。
体操競技で言えば跳馬みたいな感じですよね。

それからすごく日本でも有名なやつって言えば、モーグルですね。

モーグルっていう考え方はいわば乗馬のロデオの考え方に近い感じの競技になりますね。

それから実は今成りを潜めている競技っていうのはバレーっていうのがあったんですね。

これはゆるい斜面でいろんな曲芸的なターンを見せて完全に採点競技として行われる言ってみれば体操の床運動に近いような競技ですね。

こういうものもあったんだけど、最近はそういうのは成りを潜めてますよね。

これはやられ始めたのは1980年代ぐらいから結構流行り始めて、今やオリンピック競技なんですね。

ハーフパイプとかっていうのは後のものですかね。

あれはどっちかっていうと、いわばスケートボードから入ってきたと言っていいでしょう。

だからスノーボードも注目の競技ですけど。スノーボードだって最初はスケートボードが先行してたはずなんです、競技として。

スケートボードを手本に、雪上で同じことをということでスノーボードでもハーフパイプとかやり始めたわけなんですね。

そして、スキーでも同じことできるじゃんということでスキーでもやるようになった。

こんなような経緯でしょうか。

ノルディックアルペンに話を戻すと、それぞれの競技にはコンバインドっていうのがあるんです。

複合競技ですね。複合競技っていうのは陸上競技の10種競技とかのああいうオールラウンダーを称賛するっていう習慣から、そういうものが生まれて発達してああいうものができたと。

スキークロスやスノーボードクロスなどのデュアルレースは見せ方の問題です。

クロスは見栄えの問題でできた。

スポーツとしてはタイムを測るのが本筋です。

スキーからスノーボードまで行って、見せ方を意識するようになっていったという傾向があるのかなと思います。

以上、スキー競技の概略を話してみました。

00:01 スキー競技の分類
00:33 スキーの発祥と滑走技術
02:41 ノルディック競技とノルディックジャンプ競技
05:46 アルペンスキーの発展と競技種目
07:30 回転半径の違い
07:55 アルペン4種
08: 26 フリースタイルスキー

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