糖質制限の達人との出会い2

こんちには、Dr.カーボオフです。
前回の記事で糖質制限の第一人者である江部康二先生との出会いについて書きました。

その後をお伝えしたいと思います。
江部先生のメールには、理事長をされている高雄病院の外来に見学にきてもいいよと書いてありました。
喜んで伺う旨を伝えました。もちろん、病院で患者さんに提供される糖質制限の昼食の味見もお願いしました(500円実費)。

当日は車で高雄病院に行きました。
市内から嵐山に行く途中で北に向かい山道に入ります。10分ほど走ると古い大きな建物が見えてきました。山の斜面に建てられた高雄病院です。
少し緊張し受付で見学に来たことを伝え待合室で待機します。
診察室に通してもらい、白衣を着て座っていると颯爽と江部先生が現れました!
当時68歳だったと思いますが、声が大きく動作も機敏でエネルギーに溢れているように感じました。
挨拶もそこそこに診察を開始しました。

もともと高雄病院は漢方が得意な病院として知られていたとのことで、糖質制限をしている糖尿病の人に加えてアトピー性皮膚炎や体調維持のため漢方を内服している方達も多くいました。
ぼくは東洋医学は割と興味があったので独学で勉強していましたが、江部先生の診察は別格でした。手早く患者さんの脈をさわり(手を置く専用の台があります)、舌をみて(舌診といいます)テキパキと一人ひとりに合った漢方薬を処方します。

細かいことですが、漢方薬は生薬をあらかじめ混合して作ってある漢方薬があります。
薬局でも売っているツムラの何番(1番は葛根湯)というものです。
ぼくレベルの漢方初心者はその番号で処方するのがせいぜいですが、江部先生含む漢方のエキスパートは原料の生薬aを◯g、bを○gというように指定して処方します。

中には京大病院にアトピー性皮膚炎でかかっていたけど、ステロイド漬けにされても良くならず高雄病院に来たという人もいて印象深かったです。

本題の糖質制限をしている患者さんたちには、江部先生はHbA1cをチェックし時々血液中のケトン体をチェックしていました。これは、糖質制限をきちんとやっていると糖質の代わりに脂肪を燃焼しケトン体が出てくることをチェックしているとのことでした。
ぼくの場合そこまでみたことはなく驚きました。

また、管理栄養士さんの栄養指導の場面を見学させてもらうこともできました。
患者さんの食生活をききとり、食事のメインだけではなく調味料までも糖質量を指導されていました。最後に病院の食事の内容、材料(素材とg)まで記載してある資料をもらうことができました。

さて、お昼の時間になり医局で江部先生と食事です。
江部先生はお昼は食べないことも多いとおっしゃっていましたが、糖質制限やエビデンスなどの話をしながら食事しました。
江部先生が8割くらい話をしていたと思いますが、食べるのがかなり早く10分程度で食べ終わっておられました。ぼくも食べるのは早いのですがこの時は焦りました笑
さっとどこかに行って戻ってきたかと思うと、病棟の入院患者さんの血糖値をみてきたとのこと。本当にフットワークが軽い人です。

糖尿病学会の話、江部先生の信念の話などいろいろ話はつきません。
その中で今でも印象に残っているのは、「みんな当たり前のことと思ってるけどなんかおかしいことに対して疑問もたないよね。自分はいつもそいういうことに疑問を持って調べておかしいことはおかしいと言っている」です。
これは、糖質制限のはじまりがそのように始まっているのですが(詳しくは江部先生の著書をご覧ください)、ブログをみていると新型コ○ナワクチンのことについても同じように意見を述べておられ、同じ医師として衝撃的でした。
医者をやっていると患者さんからは医学知識があるので物知りに思われがちですが、世の中に当たり前とされている健康知識がどうしてそうなっているか分からないことも多いのです。知識はあるので筋違いでも説明されば一般人からはそれっぽく聞こえるかもしれませんが、説明になっていないということもしばしば。
江部先生の信念は見習う価値があると思いました。

その後は午後4時くらいまで同じペースで外来診療をされていました。
その間もぼくを飽きさせないよう、いろいろなお話や資料を説明してくれました。
講演会で会っただけのぼくにこんなに親切にしてくれるとは!と思っていたのですが、看護婦さんによるとこういうことはチョクチョクあるとの事。
これが江部先生のスタイルなんだと理解しました笑

この日はここ数年で一番印象に残っている日でした。
その後ももう一回伺い見学させてもらいました。

江部先生との出会いがこの後のぼくの糖質制限に対する考えを大きく変えてくれました。

今回の記事はここまでです。
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