【詩】Dear Miss - リマスター
彼女は綺麗な革靴を履き、こころもち首をかしげて話をする。月と猫を見つけると、いつもまっすぐ指さしてわたしに報告してくれる 。目を細めてカメラをかまえると、思いのほかあっさりとシャッターを切る。切りとられた景色は、いつでもすこしだけ悲しげだ。
見えない誰かに感謝したくなるときがある。
それは何処かの神様かもしれない。
亡くなった小さな祖母かもしれない。
大好きだったわたしたちの猫かもしれない。
Dear Miss
消えてしまった美しいものたちへ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?