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VRChatをプレイした感想

……の話をする前に、まず、

VIVEを買ったが後悔している

……という話を、私はしなければならないようだ。

なにせ(トラッカーも買うなら)合計10万近くの出費だ。私には良心があるから、きちんと楽しめなかった人間の言葉も広めなければならないと思う。

まさか生存バイアスの強くかかった雰囲気のままで
2019年を迎えることになるとは思っていなかった。


VRChatが楽しめなかった

自分がVIVEを買って後悔している一番直接的な理由は、VRChatが全然楽しくなかったことにある。

もともとほとんどプレイしていなかったのに、『たぶんVIVEを買えば楽しくなるだろう』くらいの軽い気持ちでいたのが元凶だ。
VIVEを買ったからと言って、急にVRChatが好きになることはない


そもそもChatは楽しいか?

VRであろうとなかろうと、そこにあるのはChat(雑談)だ。
他所で知り合った人と入るならともかく、国籍も年齢も、遠目には性別さえ仮定できないような相手との雑談を、お前は楽しめたか?

私はノーだった。
赤の他人との会話は、私に言わせれば空虚な取引だ。
『私と話すと楽しいですよ』と見返りを示しながら不特定多数にアプローチして不特定多数にフられる――就活のようなものだ。
身分も利害も一切関係していないのだから、相手にとってお前と話をする義理はない。話す価値のない人間は、ここでは路傍の石未満だ

JAPAN TOWNの交差点に立ち尽くしながら、自身の無価値さを思い知られる経験ができるゲームはVRChatの他に存在しないだろう。


じゃあVRは楽しいか?

これも私はノーだった。

アバターが持つ意味

他人がアバターを纏っているからと言って、「だから何?」としか感じられない。そりゃ美少女に顔を近づけられれば、こちらの顔も綻ぶけど、それは人間と人間の対話じゃないだろ……。

そもそも違法なアバターや、違法かどうか判別不明なアバター、配布アバターが多数の世界で、外見がどれほどの意味を持つだろうか?

個人的な感覚に依るものが大きい話になるけど、高身長だとかロリ系だとかは、むしろタンクやヒーラーのようなロール(役割)のように感じられた。

たとえばナナチ(もふもふの獣人だ)のアバターを使っている人は、ロボット系の人に比べて小動物的な可愛がられ方をされたいのかな……とか。


自分がオリジナルのアバターを持とうという気持ちも、全く湧いてこなかった。以前にも何度か話した内容になるけど、『生まれ持っての髪色や身長には意味も意図も介入しないから、それを根拠に何らかのイメージを持たれるのは不当だと主張できる。じゃあ3Dモデルのアバターはどうか。自分が望んでその恰好をしているのだから、どのような偏見を持たれても肯定せざるを得ないのではないか? 自分で自分を客観視しつつ主観的な願望を交えて考えてみると、果たして自分が纏うべきアバターはどんなものだろうか?』……みたいな思考に陥って、そもそも外見を持つことを望めなくなった。

加えて、ビジュアルイメージとそれが周囲に与える印象の関係を、自分がきちんと把握できそうにないと思ったのも原因の一つだ。関係が把握できないものは責任を取ろうという気になれないし、そんなものを操作したいとも思わない。
わけもわからずタレ目を選んでおっとりした子だと思われる、しかも『おっとりした印象を与えたいんだな』と周囲から思われることを受け入れざるを得ないような事態には、到底納得できそうにない。(冗長気味な一文だな)


細部に宿った神が死ぬ

「なんにしたって配布アバターでかわいくなればいいじゃん!」みたいな話もとっくに試した。試したうえで、リアル肉体の所作の再現度の低さで余計に嫌になった。

いくら『しゃがむ時はきちんと膝を閉じる』『必要以上に身体をふらふらさせない』といった細部に気を付けても、VRの世界には全く反映されないのだ。……なんならこういった所作に関してだけは、生身の私の方がよっぽど美少女していると自負できる。
(ニンジャがそうであるように、美少女も"する"ものだ)

元祖kawaiiムーブでお馴染みの、のらきゃっとのふんわりとした衣装身体をゆっくり揺らす仕草は、VR映えを強く意識したものだと思い知らされた。

横から見ると不自然なまでの前傾姿勢も、おそらくはVRChatの不親切なUI(全てのボタンが小さすぎる)への対応として身に付いたものだろう。


VRChat以外の問題点

これはむしろVR機器を買わない理由としてきちんと共有されているものが多いが、一応列挙しておく。

・VR機器の値段が高い
・VRに耐えうるPCの値段が高い
・独り暮らしだと部屋の広さが足りない
・VRChat以外のキラーコンテンツがない

これらは全て的を射ている……ので改めて私から話すこともなさそうだ。

これら加えて、自分の場合はVR酔いの問題も深刻だった。
なにせ自動車もバスも吐き気がするくらいの酔い体質なので、VR空間に一時間もいるとめまいや吐き気に襲われるし、体調が悪いときは不快感で発狂しそうになる。……こればかりは個人の体質の問題だから、一般化はしない。


まとめ

結論としては、まあスマホをVRゴーグルにするのがずば抜けてコスパが高いんじゃないかな……って所(「スマホ VR Trinus VR」あたりで検索するとたぶん出てくる)。

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