惑星遺民たちの同窓会 (1)

妖怪惑星クラリスの話をします。

最初に言っておくと、このタイトル画面を見て正気を疑ったあなたの感覚は正しい。だがこれが最大瞬間風速だと思ってしまったなら、その予想は大外れである。

恐れおののくがいい。

正体不明の

怪奇ソシャゲに!

(流石に上記のやり取りは原作にはありませんが、そもそもこんなスクショが存在する時点でおかしい。何もかもが)

妖怪惑星クラリスとは?

正体不明のゲーム制作会社コラ・エンターテインメント社が作ったスマートフォン用ソーシャルゲームである。「事前登録2キャンペン」「謝罪したので問題ありませんでした」など怪奇な言動が目立つ為、会社の所在地は海外もしくは平行世界の日本ではないかと推測されている。

サービス開始前にキャラクターの命名をツイッターで募集した結果、下ネタ(美ラビラマン娘、珍ポンデリングなど)や「例のアレ」ネタ(window114514、コッ↑コ↓など)をたくさん送られ、アンケート機能を使った投票の末に実際にそれが採用されてしまった、インターネットのおもちゃとでも呼ぶべき逸品である。
かわいそう。

とは言え本作の狂気じみた立ち絵は投票以前からあった(内部スタッフでさえ出所を知らない)ものなので、ある程度は自業自得なのだろうか?

とにかく、遠目ではそういった悪い意味でのおふざけの目立つ本作であったが、ゲーム内容自体は意外にもなかなかよくできていた。妖怪惑星の遺民として、そのことを語り継がねばならない。

魅力その1 友情を感じられる共闘システム

本作は、クエストを選択後ワールドマップへ行き、シンボルエンカウント性の敵と戦うという、一般的なMMOに近いシステムをとっている。エンカウント後の戦闘は以下の通り。

戦闘は画面中央のパズルを解くことで行われる。上のスクリーンショットの14枚(本当は左上のスペースにもう2枚あるのだが、タイミング悪く隠れてしまっている)のパネルは回転寿司のような一本のレーンとなっていて、左下から現れて右下、右上を経由したのち左上へと流れる。この際、同色のパネルが続いているうちはずっと自分たちのキャラが攻撃を続けるコンボ状態となり、ダメージ効率が上昇するばかりかコンボ中は敵からの攻撃は受けない(例外となる敵スキルもあるのだが、ここでは説明を割愛する)。

これらを踏まえて先のスクリーンショットを読み解くと、プレイヤー(私)が闇属性のコンボを長々と繋げていることがわかるはずだ。

そしてレーンを操作する際に用いるのが、画面下側の手持ちパネル(このスクリーンショットでは全部で12枚ある)だ。これらを用いて中央レーンのパネルを上書きすることでコンボを繋げるのが戦闘の基本である。各手持ちパネルには使用後の再チャージ時間が設定されているので、ずっと俺のターン!をするのは簡単ではない。強敵を相手にすると、炎属性を並べきった後は風属性を並べて……といったゲーム性が生まれる。

なお、12枚の手持ちパネルは3色の固有の属性を持つパーティメンバーが4人生き残っている状態なので、パーティメンバーが倒されるにつれてどんどん使用可能パネルが減ってしまう。このゲームに戦闘中の回復手段はないので、強敵と戦いは徐々に追いつめられるスリルが味わえる)


さて、ここで語りたいのが、協力プレイの魅力である。
ワールドマップでは他プレイヤーが敵と戦闘している所に途中からでも参戦することができる。こうして発生する最大4人の共闘では、レーンと敵の体力は共有したまま、手持ちパネルだけが全員分与えられる。つまりどういうことかと言うと、1人プレイではコンボが途切れそうな強敵が相手でも、仲間がいればコンボはそうそう途切れない。戦闘難易度が大きく下がると言うわけだ。

上のスクリーンショットの中央レーンのうち、キャラクターの顔ではなく属性のシンボルが表示されている部分は自分以外のプレイヤーの管轄で、(自分から見れば)自動で、かつリアルタイムで埋まってゆく。
もうだめだと思ったときに仲間の使う『α属性n連』がどれだけ心強いことか!

(この記事では説明を省いているが、敵キャラだけでなく自分キャラもスキルを使うことができる。敵のスキルを無効化するもの、特定属性の威力を強化するものなどがある。上記の『α属性n連』はレーンの左上からn個のパネルをα属性に書き換えるスキル。非常時にコンボを途切れさせない為に仕えるのはもちろん、倍速モードで思考停止の稼ぎ作業をする際にも重宝する)

この共闘システムの素晴らしい点は、それが単なるNPC的なサポートに留まらず、(戦闘中にチャットは使われないにもかかわらず)人間の息遣いが聞こえてくる所だ。強敵との戦闘の後半、どうしても一色でコンボを繋ぐことが難しくなることがある。「闇属性で戦っていたけど、パーティが半壊で闇属性の再チャージが間に合わない……!」という時に、苦し紛れに光属性のパネルを置くと共闘仲間はきっとそれに応えてくれる。あなたが苦しいとき、仲間もまた窮地にいる。パーティが壊滅した者同士だからこそ、あなたが手違いでコンボを途切れさせたのではなく、被害を最小限にする為に光属性のパネルを置いたことを察して、いっしょに光属性のコンボを繋いでくれる。

要約するなら「ピンチを共有して、弱った仲間に合わせて動く」といった所だろうか。

おお、友情……!

思った以上に長くなりそうなので(あと執筆中にパソコンがフリーズしたのもある)、続きは明日以降に!

#今は亡き母星よ

スキを押すと武藤遊戯が使ったカードをランダムに一枚引けます。(noteに登録していなくてもボタンは押せます)