見出し画像

バーチャルのすすめ 〜MATLABでRAPIROの動作を可視化してみる〜

C言語,Fortran...うーん,プログラミングを学べと言われても,どれもハードルが高そう.様々なテキストがあるが,"Hello world!” と表示させてみようというのが必ず最初にでてくる.これを見た瞬間に後退りしてしまうのは私だけだろうか.(こんなこと,生涯で言う時があるのだろうか.あるとすれば,マンガ Dr.STONEにおいて石化が溶けた千空ぐらいだろう.)

MATLAB/Simulinkは,制御プログラミングのデファクトスタンダードといって差し支えのない程,産業界には普及している(と少なくとも私はそう感じているし,思っている).もちろん多くの大学・大学院・研究所でも幅広く使われてきている.1997年に私が初めてMATLABにてプログラミングなるものを行った時,あまりの便利さに,腰を抜かすほど驚いた.FORTRANだとforループにて,添字i,jを用いて行列演算をしなければならないのに,なんと変数自体が細かい定義なしで行列として扱えるではないですか!!!

この驚きというか感動をどうやって伝えたらいいんだろう.例えるなら,カップヌードルが初めて世の中に出てきた時に匹敵する?お湯を注いで3分待ったら,ラーメンが食べられる!(大した例えになってない?およよ.)

20年経つと,ツール群(オプション)も増え,GUIも使いやすくなり(複雑にもなってごちゃごちゃしている感もあるが),個人でも購入できるようになった.今では,5万円も出せば個人でそれなりの(20年前なら,会社のワークステーションでないと実行できないような)高度なシミュレーションもできる.DTMや3D-CGソフトだと10万超えるものもざらにあることを考えれば,MATLAB/Simulinkの5万円というのは妥当な金額だと思います.というか個人のホビーユーザーにかなり寄り添ってくれている感もある.

今や,制御していない工業製品というのはないのではないのでしょうか.どんな些細なパーツにしてもマイコンが搭載されて,何らかの制御下にある.なぜなら,それらはIoT(インターネットに接続すること)を前提に構成されているからだ.だったら,全ての工学部生は,MATLABやPythonを電卓のように使いこなせると将来,自分が想像したものを商品開発する際の大きな武器となる.しかも,非常に楽しい!

私はお小遣いを貯めて,RAPIROなるロボットおもちゃを買いました.これには,Arduinoなる制御基盤が搭載されていて,これはプログラム初心者でも扱いやすいマイコンで,統合プログラミング環境(IDE)のソフトも無料でダウンロードして使うことができる.つまり,動きをプログラミング(カスタマイズ)できるということです!それにも飽きたら,様々なセンサーを追加購入して,カメラをつけたり,超音波センサーをつけたりして,障害物があった時にはどのような動きにするか,状況によって意思表示するように目の光の色を変えるといったこともできたりします.

もちろん,RAPIROを購入したら,それをいじって存分に遊べるのですが,MATLABを先に購入しちゃったから,RAPIROを買うお金がない!というあなた,Simulinkモデルを作成して,バーチャルで楽しんでみませんか

RAPIROの実物がなくても,MATLAB/Simulinkを用いて,RAPIROモデルをPC上に再現して,動かしてみましょう.それだけでもめちゃくちゃ楽しいし,このようなロボットにどんなことをやってもらいたいか,妄想がどんどん膨らんでいきます.

画像1

エンジニアとは,世の中の課題を技術で克服する妄想者・実施者です!
これからも妄想し続けていきたい.人は誰もが生涯現役クリエイター!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?