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日本の医学生の半分は女性になるべきーそれが世界標準です

日本では医学部合格者数で男子学生が多数です。この事実に疑問を抱かないのは問題です。

2021年度入試の医学科の女性の受験者数は約4万3千人で、約6万2千人の男性より3割少なく、合格者割合は女性:男性=4:6です。個別の大学を見てみると女性合格者数が5割を超えているのは、東京女子医科大学を除いて、滋賀医科大学、愛媛大学、聖マリアンナ大学しかありません。逆に男性の割合が、80%を超えているのは、東京大学、京都大学、大阪大学、九州大学です。まさに旧帝大ですね。

一方、米国では2020年度入学のメディカルスクールの53.7%が女子学生です。4年生一般大学の60%近くが女性であり、4年生大学を卒業してから進学するメディカルスクールがこの割合になることを反映しています。英国、フランス、ドイツ、オーストラリアでも色々な記事を見る限り、医学部生の女性は5割を超えています。

しかし、女性の医学部生の割合が半分以上になっても、女性医師が責任ある立場になるにはさらに時間がかかります。米国でさえ、アカデミック領域でフルタイムで働く女性医師は40%にとどまっており、昇進も男性より少なく、女性が医学部長である割合はわずか18%に止まっているのは問題であると議論されているのです。

ただ、小児科に限って言えば、初期研修医の比率はおおおまか女性:男性=8:2で、女性が圧倒的に多数であり、私が以前勤務していたコーネル大学医学部小児科の学部教職員の割合も女性が8割くらいで、主任教授にあたる小児科医学部長ももちろん女性でした。

私は、日本でもいずれは(早ければ早い方が良い!)医学部医学科受験者数及び入学者の半分は女性になるべきだと強く思います。


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