精神科医めがね先生

都内大学病院で精神科医として勤務。 大うつ病性障害、双極性障害、統合失調症、不安障害、…

精神科医めがね先生

都内大学病院で精神科医として勤務。 大うつ病性障害、双極性障害、統合失調症、不安障害、全般性発達障害、認知症など幅広く治療を行い、外来・病棟・当直と精神科医療に邁進している。30代で1児の父。娘は568gで誕生し、子育てに奮闘中。https://doctormegane.com

最近の記事

直接母乳が上手くいく

母乳が開始になるまですーちゃんが産まれてから、妻は母乳をなんとか直接飲んでほしいと思い続けていた。NICUにいる間もすーちゃんが飲めるようになるまでは途絶えさせたくないと搾乳を1日7回ほど継続して行ってきた。 産んでから1ヶ月後には母乳外来を受診し、母乳マッサージを受けにいくことや腱鞘炎になるまで搾乳機で搾乳していた。病院側も母乳育児を推奨していることもあり、いろんなアドバイスをもらいながら頑張っていた。 その甲斐あって母乳を直接すーちゃんにあげられるようになった。 すー

    • 祝1か月!!

      NICUに1ヶ月入院していると、だんだんすーちゃんは大きくなり順調に成長していると感じるようになった。母乳の1回の投与量も徐々に増えていき568gだった体重は818gに増えた。点滴が必要なくなり、人工呼吸器からマスクに変更になった。1日1日の成長がとても嬉しく感じていた。主治医の先生からは何かあれば連絡するので連絡がないことは良いことと思っておいてくださいと言われていた。だからこの1ヶ月は連絡がないことを願いながら過ごしていた。実際1ヶ月は何の連絡もなく、穏やかに過ごせていた

      • 搾乳は大変だー!

        母乳が0.5mlを1日8回から始まり、徐々に増えてきた。 そして点滴は必要なくなり、中止となった。母乳は徐々に増えていくのだが、呼吸の状態も見ながら増やしているようだ。母乳の量が増えるとお腹が膨らむため、肺が膨らみにくくなる、そのため呼吸が苦しくなるのだ。酸素モニターで呼吸状態を管理しているが、呼吸状態が悪くなるとアラームが鳴りだす。さらに悪化すると音は一段と緊急を要する音に変わる。その音で呼吸状態の悪化がわかるようになっている。 呼吸が安定していると1mlずつ母乳が増えてい

        • 母乳栄養を開始

          すーちゃんは母乳の投与が始まった。 0.5mlという少量でチューブからの投与ではあるが、少しずつ日々着実に成長している。ただし、どうも気になる点があった。母乳からサイトメガロウイルスに感染する可能性があるが大丈夫なのかという点。母乳を冷凍することで感染のリスクを下げることができるが完全にウイルスを除去できるわけではないようだ。現在でも未熟児が母乳からどれくらいの割合で感染するのか研究対象となっているようだ。 この説明は出産直後に私1人で聞いており、妻に伝える予定であったが少

        直接母乳が上手くいく

          職場復帰からの面会

          仕事を休んでいたが、病棟や外来に患者さんが待っているのでずっと休むわけには行かない。お休みを頂けたことに感謝していることを上司・同僚に報告し、職場に戻った。私は母子共に無事だったこともあり落ち着いていた。もちろん、すーちゃんの状態や今後のことを考えると不安にもなるのだが、なるようにしかならないので先のことは考えない。何かあればそのときに対応するようにしようと考えた。どんなことがあっても受け入れる、そう思えるようになっていたから自然と仕事に戻れた。自分が不安な状態や落ち着かない

          職場復帰からの面会

          無理にポジティブになる必要なし

          辛いものは辛い妊娠高血圧でターミネーション(妊娠中断)ですと聞いた時は辛かった。そのときは赤ちゃんはもう諦めることになるのかと勘違いしていたこともあって、病院から帰りのタクシーで泣いた。辛いと感じることがあったときに、「大丈夫、大丈夫。なんとか頑張らなくては」と思ってしまうこともあるが、辛い感情を抑え込むより、しっかり辛い気持ちを味わう方が結果的に早く回復する気がする。

          無理にポジティブになる必要なし

          理想が高い!?

          障害が全くない健康な状態で生まれ、その後も健康ですくすく育つ。一緒にディズニーランドに行き、水族館や動物園にも連れていく。名門の小・中学校、高等学校、大学に行かせようなどと少なからず生まれる前にいろいろと想像して、こういう風に育てたいな、育って欲しいと考えたりしていた。もちろん、理想を持つことは悪いことではないのだが現実と理想があまりにもかけ離れていたら、それは当然辛くなるよね。1000g以下で産まれてきたのだから、まずは1日1日を生きてくれたらいいやと考えることで気持ちは少

          出産後の妻に出来ること

          妊娠高血圧症のため妻は身体中が浮腫んでいた。帝王切開後はすぐに血圧は降下して、浮腫みも改善すると思っていたが、すぐには血圧は下がらなかった。術後当日は麻酔の影響もあり、うとうとしてよく眠っていた。出産当日から母乳を絞るためにスタッフが来て、夜間寝ていても起こして絞るように指導してくれていた。辛いと言いながら頑張って母乳を絞っていた。母乳を出さないと出なくなるし、初乳には免疫、栄養、成長因子など赤ちゃんにとってすごく重要な成分が含まれているからだ。 妻は産後にすーちゃんに会い

          出産後の妻に出来ること

          生まれた直後

          生まれてからはすーちゃんはNICUに入院となった。 NICU(新生児集中治療室)で保育器で管理されるようになった。保育器の中は酸素濃度や温度、湿度が調整されておりお母さんの子宮内の環境に近い状態を保つようにしてくれている。すーちゃんは人工呼吸器で酸素を、点滴から水分、栄養、血圧を保持する薬を補充されていた。(痛々しい姿で妻は見るのが辛いと話していた。)ただでさえ新生児の血管はとても細いのに、超低体重児のすーちゃんの血管はさらに細い、その点滴チューブや人工呼吸器、栄養チューブが

          すーちゃん誕生!!

          平成31年3月1日に娘が誕生しました。娘は568gで超低出生体重児で生まれた。 誕生の経緯妻が妊娠高血圧症で血圧が160台まで上昇していたとは知らず、第26週目の定期検診で急遽入院となった。私の勤めている大学病院で妻が検診を受けていたため、産婦人科の医師から直接連絡が入る。産婦人科医より近日中に母体と胎児のために出産(帝王切開)した方がいいかもしれないとの説明があった。ただし、胎児の肺が成熟していないため人工呼吸器管理になるとのこと。しかし、人工呼吸器が満床で足りない状況で

          すーちゃん誕生!!