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地方創生は「人」がやるもの

地方創生の主役は「何」なのか

先日、下記Tweetから地方創生についてつぶやいてみました。

理由は、デロイトの太田さんから時間をもらって話をさせてもらったことが発端になっているのですが、「地方創生」という旗印を「国」が掲げている中で、それに反応できている人はどれだけいるのかといえば、そう大していないのではないか、というのが正直なところ。

僕は新潟在住・在勤の人間なので、新潟に住む人間としてのつぶやきなわけですが、やっぱりどこか「関係ない」と思ってしまっているのは確かで、生活を送る中で人が減ったということを実感するような機会がなければ実感を伴った行動を取るのは難しいです。

正直、数値的な実感を持っていたとしても「人口が減少している」などということは誰が実感できるでしょう。

一番実感できているのは国の執行機関ぐらいなものではないでしょうか。そして、過疎化が進む「限界集落」と呼ばれる小さな村々もそうかもしれません。

政令市級のそれなりに大きな街には人がたくさんいますから、人口が減っていることを実感する機会など早々に多くはありませんし、活字で読み、出ている数値を見て判断するぐらいしかできません。

そういう意味でも、太田さんがいうように"お上"を過信しすぎていることはとても怖いことです。

新潟という地域に住み、思いっきり国の政策に助けられてきた人間なので、他の地域の方々に怒られそうなものですが、新潟には新幹線も高速道路もバッチリ通っており、空港まで整備されています。

過去の大政治家がいたことが大きく関係していることは、県民であれば意識せざるを得ないところではありますが、いつまでもそれを期待できる状況でもなければ、すでにそのフェーズは終わっているといえるでしょう。

でなければ、日本政府が大手を振るいながら「地方創生」と声高々に叫ぶはずもありません。

国として、人口が勝手に増えていく段階をすでに超え、減る一方。人口ボーナスと呼ばれる税収を期待できない状況であることを把握はしているからこそ、地方創生・地方分権と称し、地方の責任は地方に委任しようとしているのです。

これまで国におんぶに抱っこだった地方の人々(主に行政職員)は、急にそんなことを言われたもんだから何をしたらいいのか、と戸惑ったものと思われます。

どういうことかといえば、地方を創生させることで「何」を豊かにしたいのか、という点が明確になってないんじゃないか、ということ。

仕事がないから人が来ないのか

美味しい食べ物がないから人が来ないのか

観光地がないから人が来ないのか

それで言ったら、いわゆる政令指定都市はもちろん、それなりの規模の自治体には、それぞれがそれなりにあるでしょう。逆にないものが何かをいう方がむずしいのだと思ってます。

10万人規模の都市でもそれなりにできるでしょうし、逆に人口が少なくなればなるほどに自然が豊かになり、食べ物が美味しいという話になっていくでしょう。

そう考えると、日本の中には豊かな自然も、美味しい食事も、綺麗な街並みも、風情のある情景も、全てにおいて「それなりにある」のです。

海外旅行を考えて見てください。

欧州のどこかの国で、どこかの街並みを見ただけで、日本のそれとは異なるがために「特別な土地」に感じるハズです。けど、何度か同じ場所を訪れてみれば、別に大したことのない地域に見えるようになります。

日本のそれとは別の言い方が他の国ではあり、いわゆる特産品と呼ばれるものがありますよね。ワインだとかチーズだとか、なんでもいいんですが、それぞれの国にそれぞれの地方だからこそ有名な品物。

それを有名なものにできている、という事実は無下にできませんし、無視できません。

ただ、逆に考えてみると「それしかない」からこそ、特化注力できたということもできます。

「それしかない」がために、結果として「一極集中」することが叶い、全体が潤うような形になっている、というのが僕の見立てです。

そう考えると日本の中にあるいわゆる地方というのは何でもあるが故に、本当は困っているのに、大して困っていないように写ってしまうし、前面に押し出すところが分からない状態に陥っているのではないか、といえます。

やっぱり人を立てるべきだ

結局、何でもある日本の地方に人が来ないのは、そこ(その地域)に魅力的な映える「人」がいないからなのだ、というのが僕の見解であり、突破するための方策としても「人」を前面に押し出していくことが必要なんじゃないか、と考えています。

その点、スポーツは事業規模の割には注目度が高く、やりようによってはマイナースポーツと呼ばれるものだとしても、きっと大きな注目を集めることができるでしょう。

卓球の新しいリーグであるT.LEAGUEも「新しいリーグ」と謳ってはいますが、「プロリーグ」とは謳っていませんし、レギュレーションも含め、水平的に他の競技でも転用可能になることを期待しています。

僕はたまたまスポーツを媒介した「機会」を作ろうとしているし、作っている最中なのですが、こんな風に思うことがあれば動いてみるだけで、その「地域」が注目を集める形になります。

09月23日に僕が岡部恭英さんをはじめとして、スポーツビジネス界の大物をお呼びしたイベントも、開催する土地が「新潟」ということで、新潟に注目してもらうことができました。

僕がどうだ、ということはひとまず置いておいて、何かコトを動かすには感情をのけ者にしてはできません。その感情を思い切り載せることができるのはAI(人工知能・拡張知能)にはできる事ではありません。

オンラインでのコミュニティ活動が活発になって久しいですが、そこからフィジカルな関係の構築につながっていることを考えると、もっともっと地方にいたとしてもできることは沢山あるんじゃないかと思うわけです。

そんな地方に住む人間の地方創生に思うこと、でした。

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