散歩をする理由

散歩が好きだ。田舎で育ったので、幼い頃からよく歩いていた。田んぼのあぜ道を歩いたり、ガマの穂を指でつついて全身綿まみれになったり、海辺をひたすら歩いて疲れたら自販機で500ml100円のレモンのジュースを買って飲んだりしていた。遊ぶという行為にお金がたくさんかかると知ったのは大学生になってちょっとだけ都会の広島市に越してきてからだ。

角から角へ、目的地を決めないままに歩く。時間も気にしてはいけな

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流行ってないお店

いつ行っても空いてて、すきな席にすわれる。

群集がひとつのものに夢中になるとき、スポーツの大きな大会があったときや、流行映画のテレビ放映があるときや、驚くようなニュースが流れたとき、そんなときでも流行ってないお店では静かにいつもの時間が流れている。掃除されていない棚の上の埃もいつもどおりそこにあって安心させてくれる。

流行ってないお店は儲からない。声の小さな愛好家が気まぐれに小銭をおとしても店

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お酒

大学1年生の春、軽音楽部の新入生歓迎BBQでカルピスチューハイを舐めたのが飲酒の原体験。1缶どころか、半分ほど飲んだだけで楽しい気分がやってきた。自分は酒が弱いんだな、と思った。

その後は大学の集まりや、ライブの打ち上げなどでとにかく沢山お酒を飲んだ。破滅的飲酒を繰り返すことがきっと正義なのだ、と信じていたふしがある。記憶も含めて何一つ残るものはなかったが、わりと楽しかった。

家でひとりで過ご

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0226

特定のグループでしか通じない、特定の個人間でしか通じない、意味をもたない言葉が好きだ。コミュニケーションのリズムを整えるために発せられるそれは足跡も残さずにわれわれの間をいききする。

それらの言葉は時間が経つと風化して、また別の言葉にすりかわる。

「ありがとう」や「ごめんなさい」よりもずっと無欲で紳士的だ。

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猛烈に訪れてほしく

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