マネーボール

意思を貫くことの大切さを教えてくれる「マネーボール」

元レンタルショップスタッフが送る映画レビュー第一弾は、ブラッドピット主演の「マネーボール」です。

最初に自己紹介をしておくと、もともと映画好きが高じてレンタルショップにて洋画や邦画作品の仕入れからフロア展開を実施しており、当時は毎日映画を見てました。
現在でも、週1~隔週くらいで映画館に足を運ぶようにしています。

そんな私ですが、別に映画に詳しいわけでも気の利いたコメントができるわけでもありません。ですが、ごく一般的なオーディエンスの目は持っていますので、特に映画が詳しくないけど面白い映画が見たい!という人の参考程度にはなるんじゃないかと思います。それでは初めていこうと思います。

常識を外れたところに革命がある

このマネーボールという作品は、実際に存在する人・出来事をもとに作られています。
アメリカの野球リーグMLBのチーム、オークランドアスレチックスのGMであるビリービーンさんが、超弱小だったチームの変革を求めて「セイバーメトリクス」と呼ばれる、当時は全く使われていなかった手法を取り入れ奮闘するお話です。

この「セイバーメトリクス」とは、選手を様々なデータから分析し、チームが勝つ為の確率諭に照らし合わせながらチーム編成をおこなう手法です。
今でこそデータを活用した戦い方が取り入れられてきていますが、2001年当時はまだ感覚や長年の知見に基づいた戦略での戦いが主でした。

当時の常識では、打てる、走れる、投げられる選手こそいい選手、というのが常識で、そういう選手を獲得して打順を組むことこそ勝つための戦略だったようです。

しかしこのセイバーメトリクスでは、優勝するためのシーズンを通しての勝利数、ヒット数、出塁率、得点数、失点数などを算出し、そのデータに合わせるための選手起用がなされます。
つまり、打てなくても出塁できればいい、早く走れなくてもエラーしなければいい、早いボールが投げられなくてもフォアボールを出さなければいい、などデータ上の戦いとなります。

ここで関心したのは、ビリーさんは戦いの土俵を「優秀な選手の取り合い」から「データに基づいた確率論」へ変えたことです。
優秀な選手を取り合うと、お金も使うし他球団との熾烈な戦いが目に見えています。しかし、データに基づいて戦うことによって、他球団では日の目をみない選手でも起用することができ、人材獲得コストがめちゃくちゃ下がりました。

自分のいる世界の常識や当たり前を崩し、戦いの土俵を常識の外に置くことで20連勝という圧倒的快挙を成し遂げたんですね。非難を受けても、自分が決めたこと、信じたことを貫きやり通す。カッコイイ。

ブラピの演技が生唾

この作品の一番の推しどころは、なんといってもブラピの演技にあります。

私自身が一番好きな俳優というのもあり、かなり色眼鏡がありますが、ブラピはその役柄を具現化することに一番長けた俳優だと思います。

この作品でもその力は惜しみなく発揮されています。
私はビリービーンさん本人を全く知りませんし、なんならその人の振る舞いなどにはあまり興味もありません。笑

ただ、この作品を見て最初に感じた印象は「あれ、本人かな?」ってくらい自然な振る舞いでした。
資料を読む姿、お酒をたしなむ姿、声を荒げる姿、声にならない悔しさを感じる姿。その全てが本当に当事者のようでした。

特に1人で酒を飲んでいるシーンや相棒のピーターを引き抜くシーンなどは、本当に自然な演技です。
こういうドラマ系の映画では、そういったふとした瞬間に役者本人のクセなどが見えてきますが、ブラピは細部まで作りこまれてるなーといつも感心します。

細部に神は宿る。まさにその通りだなと思いました。



この映画からの学びは、「どんなに非難されてもやり抜くこと」「常識を疑え」「細部に神は宿る」という部分ですね。スポーツでも、ビジネスでも、遊びでも。
それでは今回はこの辺で。


他の作品はこちらで紹介してます。


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