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昔話の絵本選びは難しい。迷ったら、これ!『ももたろう』

こんにちは。
絵本書評を担当している
みっちゃんです。

今回ご紹介する絵本は
こちら。

松井 直 /文
赤羽 末吉 /画
福音館書店
『ももたろう』

(写真をクリックすると、Amazonのリンクに飛びます。)

昔話の定番、
ももたろうのお話です。

定番中の定番なので、
今回、内容の説明は
省略いたします。

■昔話の絵本を選ぶ難しさ

2歳、0歳を育児中の私。
有名な昔話は
子どもに伝えていきたい
と思っています。

昔話を子どもに伝えるには
絵本が最適かな
と思うものの、
有名な昔話って
たくさんの絵本が出版されているから
どれを選んだら良いか
迷ってしまうんですよね・・・。

そして
自分が知っているお話なだけに
どの絵本を見ても、
「なんか違う、しっくりこない」
と思うことも、あります。
(原作のドラマ化みたいに)

昔話の定番、ももたろうのお話も、
たくさん出版されています。

数ある、
ももたろうの絵本の中で
私が選んだのは
こちらの絵本
でした。

■この絵本の魅力

まず、絵が
ももたろうのお話に
ふさわしいな、と思いました。
(上の写真をご参照ください。)

スーホの白い馬』という絵本で
有名な
赤羽末吉さんが描かれています。

はじめは
古風な絵だな〜
と感じましたが、
昔話なので、古風な絵柄で
良いんですよね 笑

迫力があって
物語の世界に
ぐいぐい引っ張り込んでくれる、
素敵な絵です。

次に、文章ですが、
リズムがあって、
とっても読みやすいです。

言葉の繰り返しや
擬音語の使われ方が
心地よく、
昔話が、元々は
口伝えのものだったことを
彷彿させる文章になっています。

他の絵本と比べると
実感するのですが、
この作品の文章は、
読み聞かせの際に、
噛みにくいです 笑

噛みやすい私としては 汗
読み聞かせに適している作品だな、
と感じました。

ちなみに、
この作品では
ももが川に流れている様は
「どんぶらこっこ」では
ないのです。
どう表記されているかは、
ぜひ、絵本を手に取って、
確かめてみてください!

とても心地よい擬音語で
表現されていますよ。

■知っている物語でも、あらためて読んでみると、発見がある

昔話って
疑問に思う箇所が
ところどころに、
ありませんか?

私が、ももたろうのお話で
特に疑問に感じていたのは
ももたろうと犬、猿、キジだけで
なぜ鬼たちを退治できたのか
という点。

鬼たち相手に
絶対にパワー不足でしょう!
と思っていたのです。

その疑問を
こちらの絵本は
解消してくれました。

パワー不足を補っていたのは
きびだんご
だったようです。

食べると
「十にんりき」
だそうですよ!

どっさり食べると
「なんびゃくにんりき」
なんだそう。

だから
鬼たちを相手に
1人と3匹で
渡り合えたのかー!
と、納得しました。

きびだんごは、
犬、猿、キジが
ももたろうに同行するきっかけを
作るだけでなく、
1人と3匹に、
鬼と渡り合うだけのパワーを
与える存在だったようです。

よく知っているお話でも、
あらためて絵本を読んでみると
点と点が繋がるような発見があり、
面白かったです。

■国際化の時代だからこそ、定番の昔話を大切にしたい

昔話って、今さら感があって、
あえて読み聞かせをする必要がある?
と思ってしまいがちです。

海外の作品の方が
おしゃれだし、今風で、
国際化の進む現代に
なじむような気も
します。

でも、
日本の昔話を知っていて
それを海外の方にも
自分の口で説明できる人
の方が、
国際的なのではないかな、
と私は思います。

来年は、日本で
オリンピックも開催されます。
ぜひ、日本の昔話も
読んでいただいて、
大人も子どもも、
お馴染みの、あの世界を
あらためて、味わっていただきたいな
と思います!

文責:たにみつえ
 
 
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