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ベトナムday6~フエ・ハノイ~

朝7時、かび臭くも心地よい宿で目を覚ました。今日は古都フエを観光する一日だ。現金が尽きていたので、少し遠いがレートが良いという両替店に向かうことにした。通り道にある学校近くで、生徒を相手にバインミーを販売するキッチンカーがあったので、朝ごはんとして一個注文した。なんと一つ1.5万ドン(90円)と激安にもかかわらず握りこぶし2.5個分くらいの大きさだった。味は今まで食べたものよりは劣っているように感じたが、値段を考えるとお値打ちだろう。さらに道を進むと現地人で賑わう市場があった。気温30度くらいある中、生肉・生の海産物が露店に売られていた。日本では見慣れておらず、不衛生にも感じられる様子に恐怖を感じたが、そこまでお腹を壊していないし大丈夫なのだろう。日本の衛生意識の高さの凄まじさに感心すると同時に、東南アジアの寛容さにぬくもりを感じられるような気もした。こんなことを考えながら進むと、目的の両替店に到着したが、シャッターが閉まっていた。残念だったが激安朝食、マーケットにありつけてラッキーだった。両替は適当な店で済ませた。すこしレートが悪かった(1万円あたり360円)

両替を済ますと、昨日は散歩程度で済ませた旧市街の本格的な観光だ。初めにグエン朝王宮内の観光に向かった。入場料は20万ドン(1200円)とベトナムの観光地としてはかなり高めだ。敷地内はかなり広く、2時間かけて様々な歴史的建造物を巡った。中国からの影響を感じさせる赤系の色を基調とした建物やフランス統治時代の影響を受けたフランス様式の建物までが立っており東西が融合した不思議な空間だった。民族音楽のようなものを鑑賞できるスペースもあり、リズムや楽器、発声方法は沖縄民謡とどこか似ているように感じられた。建物も首里城に似た造りのものも多く、両者ともに中国の影響を色濃く受けているのだろうと感じられた。また、太和殿と呼ばれる主な王宮儀式が行われていた建物は改修工事中だった。このベトナム旅では3度の改修工事の被害を受けた。王宮内の観光を終えると、フエ宮廷美術博物館に向かった。王宮内観光の料金に、博物館の入場券が含まれているとなにかに書いてあったが、博物館でも入場料(4万ドン)を徴収された。係の人に聞いてみたけど払わされたので、誤情報なのか鴨にされたのかどちらかだろう。展示の内容は、王宮で使用されていた調度品が数多く展示されており興味深かった。追加料金がかからないつもりで行ったが、4万ドン払うとしても行くべきだったと思う。



博物館を出た時間が11時過ぎだったので、昼ご飯を食べることにした。シジミがフエの名産品だというので、シジミご飯を食べることができる店に入った。あまりシジミの味は感じられない不思議なシジミご飯だったが、普通においしかった。周りの人たちが笹(?)に包まれた餅のようなものを食べていて気になったので、頼んでみた。エビをタピオカで包んで、さらにそれを笹(?)で包んで蒸したもののようだ。少し酸っぱい謎タレにつけて食べると、草餅の餡子がエビバージョンみたいな味がした。普通においしかったけど、もう一度は注文しないかなと思う。



昼ごはんを食べた後の午後はのんびり過ごすことにした。フエ郊外には多くの見どころがあることは調べて知っていたが、交通費がかなりかかりそうで貧乏一人旅をしている僕は諦めた(先にビールやめろ)。ホーチミンでも行ったハイランズコーヒーで読書をすることにした。ブラックコーヒーを頼んだのに激甘だった。ベトナムではブラックコーヒーを頼むと大量の砂糖入りのコーヒーが届くようだ(フィリピンでもそうだった)。3時間ほど読書すると、ベトナムの定番スイーツのチェーを食べに行った。日本でいうフルーツポンチみたいなもので1.5万ドン(90円)と激安でそれなりに美味しかった。次に、昨日も行ったカフェでアメリカ―ノコーヒーを飲みながら読書をした。ベトナムは日本よりもカフェの数が多いうえに安く、のんびり長期の旅行をするにはちょうど良いと思う。

チェー

のんびりしていると薄暗くなってきたので、川沿いのベンチに座って川を眺めることにした。ゆっくりと流れる川に心を癒されながら、いろんなことを考えた。大学生活を振り返ってみたり、日本とベトナムの違いを考えてみたり。

19時前になりお腹が空いたので、適当に店に入って鶏肉のフォーとビールを注文した。相変わらず最高だ。店を出ると、フエ一番の繁華街に行ってみた。お店には入らなかったが観光客を中心に繁盛していた。そのまま繁華街を通過して、フエ駅に向かった。その途中の広場ではあたりは真っ暗な中、多くの子供たちが遊んでいた。日本ではあまり見られない光景だ。携帯ゲームに夢中になる日本の子供、公園で遊ぶ子供の声にクレームを入れる日本の大人たち。これらを想像すると、ベトナムの様子は微笑ましく思えた(店の営業を手伝う子供たちも多く見たので、遊んでいる子供たちは恵まれているのかもしれないが、、、)。フエ駅に着いた。今晩は寝台列車でハノイに向かう。フエ駅に到着した時に予約しておいたのだ。電車の時間の正確さがよくわからなかったので、一応発車時間の20:30頃の1時間半前に到着した。駅の目の前に、電車待ちの人を相手にしている露店があったので、そこでビールを飲みながら時間を潰した。発車時間が近づいてきたので、歯を磨き、水を買い、一晩の電車旅に備えた。

昨日同様、線路を徒歩で乗り越えて電車に乗り込んだ、4人1部屋の寝台席だ。意外と清潔感があって安心した。ベッドに仕切りのカーテンが付いていないのが玉に瑕だ。同部屋には兄弟だというベトナム人2人が居た。3人で拙い英語を使って少しおしゃべりをした。おしゃべりが終わると、21時過ぎであったが特にすることもないので寝ることにした。揺れと線路を走る音が気になったがアイマスクと耳栓をするとそれなりに快適に感じられる、なんてことを考えているといつのまにか眠りに落ちていた。

フエ駅


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