見出し画像

ベトナム旅day2~ホーチミン・ダナン~

2024.1.13
朝6時に目が覚めた。顔を洗ってドミトリーを出ると気温25度くらいだろうか、非常に心地よい空気が漂っており、明るい気持ちで1日の始まりを迎えられた。統一会堂というベトナム戦争終結の象徴ともいえる建物を目指すことにした。到着すると、まだ開園していなく外から見ただけだったが壮大な宮殿のような造りをしており、ベトナム戦争の悲惨な歴史とは対照的な建物のようには感じられた。

次に、徒歩10分くらいのところにあるサイゴン大教会・サイゴン郵便局を目指すことにした。途中にある自然豊かな広場では、まだ朝早い7時過ぎだというのに多くの市民が運動、談笑をしていた。常夏の都市ホーチミンでは朝早く行動することが幸せな生活を送るための第一歩なのだろう、なんて考えた。そんな市民憩いの場を傍目に歩を進めると、ビニールシートで囲われたサイゴン大教会が姿を現した。改修工事中だった、、、(今ベトナム旅では何度も改修工事に悲しまされる)気を取り直して、サイゴン郵便局に向かおうとグーグルマップを開くと、サイゴン大教会に向かって右手にすぐある建物であった。19世紀末のフランス統治下に建築されただけあって、西洋を感じさせる美しい佇まいであった。5分ほど待って、7:30に営業が開始されると、一番乗りで局内に入った。アーチ状の美術館のような内装は美しく、本当にヨーロッパにいるのではないかと錯覚させるほどのものだった。中にはポストカード、お土産などが売っていたが何も買わずに一回り見ると、腹が減ったので近くにあったローカルなフォーのお店で鶏肉のフォーを食べた。香草によるエスニック感はあるが、鶏の出汁がよく効いており、1週間前に実家で食べたお雑煮を思い出させた。


腹ごしらえを済ますと、自分的ホーチミン一番の目的にしていたベトナム戦争証跡博物館を目指した。4万ドンの支払い、入場するとたくさんの戦闘機、戦車に迎えられ建物内に入った。展示について詳しくは記述しないが、たったの50年前まで大国の思惑で戦闘を強いられた人々が存在する事実に直面し、筆舌尽くせぬ複雑な感情を抱いた。また、言葉通り目を背けてしまうような展示も数多くあり、戦争がいかに悲惨なものなのかをこれまで以上に深く痛感する経験となった。

大方の目的を果たした僕は、ドミトリーに戻りチェックアウトまでの2時間休憩することにした。街中で地球の歩き方を取り出し、開くのが面倒すぎると感じていたのでこれから行く予定の場所をグーグルマップのお気に入り登録することに徹した2時間だった。

12時にチェックアウトを終えると、途中でバインミーを買ってサイゴン川近くの公園でのんびりすることにした。サイゴン川が目に入ったとき、日本では見ることのできない川幅とほうじ茶ラテ、いや濃い目のカフェラテのような水を目にした。ああ、海外に居るんだなぁ。ベンチに座り、泥臭さを我慢しつつ2万ドンのバインミーに齧りつく。死ぬほどうまかった。意を決して、感動を声に出してみた。
「うっっっっま!!!」
あたりに人はいるが誰一人、僕の事なんて気にしていない。この一声で僕の一人旅は大きく変わった。感動の表現の仕方を知ったのだ。

バインミーを食べ終えて、景色を眺めてみると数百メートル先に高層ビル群があった。僕の左手側にはTHE東南アジアというような建物たち。格差社会というべきか、目覚ましい経済発展というべきか。

現在時間13時。日が昇って暑く、17時くらいまですることもないのでベトナムナンバー1コーヒーチェーンのハイランズコーヒーで4時間読書した。清潔なトイレもあり、少しばかりベトナムらしさから逃避したいときに最適な場所だ。極細客失礼しました。

17時になり、路線バスで空港に向かうことにした。昨日も乗った5000ドンのバスだ。同じバス停からカップルの欧米人2人も乗った。男性はゴルフバックくらいの大きさのバックパックを背負っており、その荷物にも1人分の料金を要求されていた。昨日も同じ光景を見たし、地球の歩き方にも大きい荷物には料金がかかると書いていた。普通に払うものだろうと見ていると、これは人じゃないだろうと払おうとしない。10分くらい男性とお金徴収係(?)は言い合いをして、結局支払われなかった。30円くらい払えよと思いもしたし、価格の問題でもないような気もした。多分、男性はこれまでぼったくられた経験から騙されるまいという強い気持ちがあったのだろう。しかし、正規の料金と知っていて、それを見ていると何とも言えない嫌悪感を男性に抱いた。

空港に到着してチェックインを済ました。今夜の宿をまだ取っていなかったので452円のドミトリーを予約した。知らない都市で到着が21:35でバスが運行しているか分からなかったので空港送迎をお願いした。ダナン国際空港に着くと、僕の名前が書いてあるボードを持っている男性が待っていて、そのまま連れられて車に乗り込んだ。そこで気が付いた、料金を聞いていないことに。恐る恐る聞いてみると15万ドン(920円)だという。明らかに高いと思いながらも、ホーチミンのバスでの感情があり、値切る気持ちにもなれなかった僕は、勉強代だと思って支払った。肝心の宿は、路地裏・半地下・シャワー無しの三重苦だった。暗くて街の様子が分からず、出歩くのが不安だったので夜ご飯・シャワーを諦めて眠りについた。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?