CD_在庫

「路上ミュージシャンのCDを踏み潰す人」に思ったこと

※この事件について詳しく調べず、ノリで以下の記事を書いてしまいました。
しかし、その後たまたま「ヘイトデモに加担している連中が集団で行なっていて、かつ女性1人の場合に狙っている」らしいという内容のツイートを目にしました。そういった動機の犯行であれば、以下の「金払えばいいやんけ」的な話は的外れということになりそうです。
なので、この内容はあくまで「インディーズミュージシャンである私のCD事情」として受け取っていただければと思います。

今、ツイッターで「路上ミュージシャンのCDを踏み潰す人」が話題っぽいです。

どうやら、ミュージシャンが許可なしで路上ライブをやっていたことに対する義憤(?)から来ている行動のようで、その時点で私はかなり具合悪くなりそうだったので、なるべく事件の動画や加害者のツイートを見ないように概要だけ確認しました。

そしたら、あくまでちゃんと「購入してから」踏み潰してるらしいですね。
個人的にですが、えっ別にいいんじゃね…とは思いました。
高木壮太氏も「買わない客より、買って踏み潰してくれる客のほうがありがたいです。」とツイートしていたし、私もこれには基本的にかなり同意です。
(とはいっても、動機がめちゃくちゃに不快なので、自分がやられたら死ぬほど気持ち悪いですが…。)

…というのも、個人でやってるミュージシャンはおそらくみんなけっこう普通に自分のCDを捨てているからです。なので、さほど心の痛みはない。
その事情はなんとなく察してもらえると思いますが、一応説明すると、

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・多くの人は自宅でCDを保管しており、東京の一般的な住宅事情だと置く場所が限られるため、実際にCDを作ってから思ったより流通業者からの発注がなければ、その時点で捨てなければならない。

・CDに限らず様々な量産品は、一度に沢山作るのと少しだけ作るのとで値段がほとんど変わらない。なので、思ったより発注がきて追加生産するくらいなら、最初に沢山作って後から捨てたほうが損しない可能性がある。

・「捨てるならクソ安くするとか、人にあげればいいじゃん!買った人がかわいそう!」と思う人もいるかもしれないが、作者自身が決めた音楽の値段を変えるなんてもちろん嫌であるし、何よりどう考えても勝手に無料で配られた方が買ってくれた人がいたたまれない。
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…といった事情が挙げられます。

そして、CDの在庫に住環境を圧迫されながら「いつか売れるぞ…!」と頑張って保管していたとしても、創作意欲がつい爆発して、やがて次のCDを作りたい時が訪れます。ここでいよいよ捨てなければいけないタイミング到来です!
そうすると新しいCDの置き場がない上、さらに残念なことに、新しいのが出たら前のやつは売れにくくなります。悲しいかもしれませんが、もういいかげん潮時なのです。
(※これは身を以て実感してることですが、ライブ会場でアーティストが物販に置いているCDのバリエーションが多いと、お客さんはどれを買ったらいいか分からなくなり、そもそもの物販が売れにくくなるという悲しい法則があります。)

…とか言いつつ、私は同居の夫が不機嫌になるほど住環境を圧迫しながらも、「めっちゃ売れる!」と思って沢山作った自分のCDに囲まれながら暮らしていました。

しかし、流石にだんだん自分でも邪魔すぎてイラついてきて(作品への愛はあるけど、これはもうそういう問題じゃない)、ついにまとめて捨てようと思い、粗大ゴミの値段とかを調べていたところでこの「路上ミュージシャンのCDを踏み潰す人」の話題を見かけました。

そこで私は、「そうだ!めちゃめちゃ悪意がある人に踏んでもらえばいいのか!」と思い、このツイートをしました。


私のCDはデジパック仕様(紙のジャケットにプラスチックのトレーがついているもの)なので、おそらく思いっきり踏んだらプラスチック部分が外れて、普通のゴミとしてちゃんと分別して捨てられるんじゃないかと思います。バッキバキに踏みつけて憂さ晴らしもできるし、エコにもなる!私は得するし、まさにwin-win!と思ったのですが、このツイートに対し、なんとなく好ましくないと思われているであろうクソリプ的な反応がいくつか見受けられました。(正視すると具合悪くなるので、ちゃんと内容は確認していませんが…)

そのクソリプから、世の中の人が「アーティスト」という他者に対して漠然と抱いている期待感のようなものを感じました。「CDを捨てるだなんて、生々しい内情を見せつけられて不快」「”プロ意識”がない」的な。

私は、こういう人たちが言う「プロ意識」に対しては、**
知らね〜〜〜〜〜〜!!!!!今やタレントでもストーリーで病み投稿するのに、アマチュアに対しても根性論????ふっっるいわ〜〜〜〜〜!!!!!化石か!!!????いや化石に失礼だわ、白骨死体か!!!?????(白骨死体に失礼)**

…って感じでしかないので、まあ無視なんですが、こういった人たちの期待感と、「路上ミュージシャンのCDを踏み潰す人」の根底にあるものはかなり似ているのではないでしょうか。

おそらく、「CDを踏み潰す人」が、踏み潰されたアーティストに期待している感情は、「私の作品を…魂を……」みたいな感じだと思います。しかし、実際は少し違うはずです。
ただただドン引きし、唖然とし、「何こいつ!!!キッモ!!!!怖!!!!!でも金くれるんだ…」だと思います。

なので、アーティストを本当に不快にさせたいなら、CDなんか無視して、


財布を、現金を、盗みましょう


そしてさっさと警察に捕まってシャバから退場してください!!!!!!!!

以上!!!!!!!!!!!!!


なお、私の最高のアルバムは

踏み潰す用と、聴く用で2枚買え!!!!!!!!!!!!!!!!


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