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小さな設計事務所に勤める設計士が建築をスキになった話

こんにちは、建築士ブロガーのDOLLYです。

私は、スタッフが10人ほどの小さな設計事務所に勤めています。
建築家が主宰するスタジオというよりは、設計士が営む会社というイメージがぴったりな設計事務所です。

その設計事務所でサラリーマン建築士として働いている私が「建築をスキになった話」について書きました。

もくじ
1.私が建築業界を選んだ理由
2.建築を志すきっかけに良いも悪いもない
3.建築をスキになってほしい


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1.私が建築業界を選んだ理由

建築業界、その中でも設計の仕事を選んだのはひどく自分勝手な理由からです。

「将来マイホームを建てる時に、その家を自分で設計したい」


ある建築家にどうして建築を志したのかを問われたときに、素直にこう答えると叱られました。

その方曰く、
「建築の役割には命を守るという一面がある。だから、そんな自分勝手な理由で建築に関わってはいけない。」
ということでした。
(文脈は押さえていますが、実際の言葉は違うかったかもしれません。)

もちろん、建築が住の空間だけでなく生活のあちこちで人間と密接な関わりを持っており、人を守ると同時にその命をおびやかす存在であることは心得ていました。

しかし、なぜ叱られなければいけないのかモヤモヤしたことを覚えています。


2.建築を志すきっかけに良いも悪いもない

大学の進路選択のときに建築士になりたいと思ってから、

・ある大学の建築学科に受かるも別の大学に進学する
・建築士になって設計の仕事にたずさわりたいという想いを捨てきれない
・設計事務所でアルバイトを始める
・大学に通いながら建築の専門学校の夜間部に通う
・建築関係のNPOのスタッフになり貴重な経験と挫折を味わう

などの紆余曲折を経て、小さな設計事務所のスタッフになりました。

木造住宅や鉄骨造の工場、賃貸マンションなどを設計してきて、今はRC造の分譲マンションの担当をしています。


サラリーマン建築士として働いて4年目になるので、雑誌やテレビで描かれる「かっこいい」「おしゃれ」みたいなキラキラした建築像だけでなく、実際に建築ができあがるまでの泥くさい一面も十分に知っています。

その上で、私を叱った建築家の方の言い分には、今でも納得できないところがあります。


「 建築を志すきっかけに良いも悪いもない 」

私の想いはこの言葉に尽きます。

建築に限らず、何かに興味を持つスタート地点においては、私たちはみんな独りぼっちです。

そうだからこそ、「人の役に立ちたい」「社会を良くしたい」のような大義名分が立つ理由でなくてもいいんです。

利己的な理由が、志を持つきっかけになることもあります。


3.建築をスキになってほしい

いつから建築をスキになったのかという明確な線引きが、私にはありません。

・憧れだったヨーロッパ旅行でいろんな建築を見て歩いたこと
・建築家の作品集や書籍を読んでわくわくしたこと
・「ビジネスとしての建築」に落胆したこと
・東京カテドラルの内部空間を体験して鳥肌が立ったこと
・かの有名なファンズワース邸にはあまり感動しなかったこと
・初めて担当した物件が竣工したときにやりがいと達成感を味わったこと
etc…

建築に関わるすべての経験が、私の中で混ざり合い、建築をすこしずつスキになっていっています。


建築をナリワイにするうえで、
「将来マイホームを建てる時に、その家を自分で設計するための力をつけたい」
というような自分勝手な考えを前面に出してしまうのはまずい。

しかし、建築を意識する(スキになる)きっかけはそんな自分勝手なことでいいはずです。

たくさんの人がもっと気軽に建築に関わり、建築をスキになってくれることを願っています。


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「 建 築 を ス キ に な っ た 話 」

このテーマは建築ライターのロンロさんによるもので、「建築をスキになった話」のまとめnoteも作ってくださっています。

そのnoteでは、ロンロさんの素敵な紹介文とともに、いろんな立場の人による「建築をスキになった話」を読むことができます。

ぜひとも上記のリンクから、ロンロさんのページに飛んでください。

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