「努力とは何か」にベストマッチ 1 小笠原賢吾 2020年3月10日 08:11 『努力とは、何か?』 『それは・・・99%を犠牲にして、1%に備えること。』スピードスケートショートトラックW杯名古屋大会を観戦させて頂き、皆さんに、1人のStarを、その努力する姿をもって、ぜひとも紹介させてもらいたい。その名は。・・・・菊池萌水(KHネオケム株式会社所属)、ソチOlympic日本代表。2019/11/30 11:15 (at 日本ガイシホール)レースに備えて、‘足’をとっておく為に、8割方の選手たちが氷上を後にするなか。公式練習終了間際に、バックストレートよりスタート練習。さらに、その終了をデジタル掲示板が告げてからも、貪欲に、アディショナルに、もう1回・・・念が入っている。思い切り全力で一生懸命ダッシュする。何か、つきものが取れたように‘さっそうと’。coolさと、爽やかさまでもが感じられる。4歩目・5歩目の懸命さが過去のそれとは異なる。まるで、天に伸びるかのように、頭が上に伸びる。これこそが、推進力。まさに、猛ダッシュ。気取りを捨てた、、、まるでZone。過去10年の練習の中で、最も気迫がこもっていたと言っても過言ではない。観客席までも伝わってくる‘気’のちから。同日 17:12混合2,000mリレー(男子2名・女子2名の混成リレー)。レースの為に出場の4選手がスケートを履くなか、彼女は、なんと5人目の選手として靴を履いて待った。しかも、他のメンバーよりも、いち早く。わずか、26分後には、自身が出場する女子3,000mリレーが控えているのにも関わらずである。そして、ギアオンのままで、リンクサイドで、立ったまま4名に熱いまなざしをおくる。自身のレースがないのであれば、それほどたいした行為ではないが。彼女は、自分を捨てて、備えたのである。まるで、‘捨身飼虎’=‘虎の“食(じき)”となる為に、自らの身を捨てる釈迦。’『99%やってくる未来を犠牲にしてまで、1%しかやってこないトラブルに備えた。』必ずや、舞台を踏む北京Olympicという、遠い時系列のことを語るより、まずは、目前のレースのことを語っておきたい。全日本選手権 2019/12/22・23 (at 野辺山)菊池萌水選手は、他の誰よりも、輝く。 1 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? 記事をサポート