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高校教師1年目

社会人1年目というと、辛い経験の方が思い出しやすい。
でも、実は嬉しい出来事もたくさんある。

ぬるま湯

私の社会人1年目は高校教師1年目。
偏差値が55くらいの学力で、部活動や文化祭・体育祭などの学校行事が盛んな高校に赴任した。

優しくて明るく、人柄の良い生徒が多かった。

この環境に対して、こう言う先輩教師がいたのを思い出す。

「この学校は生徒たちが良い子過ぎて、教師にとってはある意味ぬるま湯。この学校で指導ができても、他の学校で通用すると思わない方が良い。」

教師1年目の私に緊張感を持たせるために言ったんだと思うけど、赴任しちゃったんだから仕方ない。
私が選んだわけではない。
今から3年は異動がないというのに、どうしろというのだろうと不安な気持ちになった。

教頭先生の予想外な言葉

確か、体育祭の夜の飲み会の席だったと思う。
この不安な気持ちを教頭先生に話してみた。
教頭先生も私と同じ理科の先生だった。

そのときに教頭先生から返ってきた予想外の言葉が忘れられない。

「偏差値の高い高校で受験指導をすることや、やんちゃな高校で生徒指導をすることが偉いと思われがちだけど、そうじゃない。普通の子を伸ばすのが本来の教育だ。うちの高校は、中学生の時に目立って賢いわけでもなく、目立ってやんちゃなわけでもない、真ん中にいた良い子たちがたくさん入学してくる。教師としての経験を積むのに最高な環境だと思う。」

自分が不安を感じていたのと全く逆の解釈に、驚きと感動と安心といろんな感情が混ざって泣いてしまった。
教頭先生も驚いて、困って、笑っていたと思う。

社会人1年目の私は、生意気で、先輩教師を尊敬していなくて、飲み会の二次会に全然行かないくせに、いろんなことを素直に真に受けて混乱していた。

社会人1年目の私へ

たくさんの先輩たちが善意でいろんなことを言ってくれる。
でも、誰の言葉を聞くのか、誰の言葉を信じるのか選んで良い。
自分が尊敬する人の言葉を信じたら良い。
ポジティブな言葉が出てくる人の側にいよう。

#社会人1年目の私へ #教育 #言葉

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