Rameau on Curtis Berak’s Harpsichord #2

とてもイディオマティックな曲と考えています。14秒くらいまでがメインアイディアで世の中にはこんな問題があります、と述べているようです。その後、様々な解決法をソプラノとアルトが交互に提案するも、31秒のところのバスの予期せぬ動きが偽終止をもたらし、解決にならないと言っているかのようです。その後いろいろあるのですが、4:12のハ長調の終止で全ての問題が解決され、その余韻に浸るかのような美しいシークエンスが続きます。しかし9度->8度、4度->3度と、次から次へと不協和音が提示され、その後に場当たり的な協和音で解決しようとしますが、4:40の最低音とともに4度の不協和音が響き渡り、これまでの努力が水の泡のように消え去ります。その後再びテーマが戻ってきて、やはり人生は問題と共にあり、と言って美しい嘆きが続きます。この諦めとか達観がたまりませんね。

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