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コミティア147で出店して出張編集部に行ってきた

2回目のコミティア出店

前回に引き続き、コミティアに出店してきました。

前回のコミティアのブースレイアウト
今回のブースレイアウト

見てください。前回と比べ進化したブースレイアウトを。前回の反省を踏まえ、通行客が目に止まるよう工夫を加えました。とはいっても、ポスタースタンドとブックスタンド、あとは値札スタンドをちゃんと用意しました。やってることは机に寝ていた物を通行客に見やすいよう立てただけです。

鬼っこレスラー


品物はコルクの卒業制作で描いた「鬼っこレスラー」を新刊として出しました。
「鬼っこレスラー」は卒制提出時点で作画が完成していなかったので、ネームのページはペン入れをし、イマイチだなぁと思って気に入らなかったコマを結構描きなおしました。期間内でできることはやったつもり、今の自分の実力は出し切った作品になったかなと思います。

「映画化未決定!」の帯は、卒業課題の講評で山田ズーニー先生が「映画化希望します!」と言ってくださったので、それを使わせてもらいました。

前回に引き続き購入してくれた方、差し入れをくれた方、温かい応援や励ましをくれた方、コルクの漫画家仲間の方もたくさんきていただき、この場を借りて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

売上結果は、前回より2割増しで多く売れました。目標は前回より売れることだったので目標達成です。
しかし、まだ在庫がちょっとだけ余っているので欲しい方いれば声をかけてください。

なお、noteのメンバーシップ会員の方は無料で差し上げます!
(詳細はメンバー限定掲示板で)

そして、メンバーシップ会員は引き続き募集中です。初月無料、月100円から入れますので、ご支援お待ちしております!

今後、どこかのタイミングでSNSなどのWeb媒体、および電子書籍にもする予定ですので、紙の本を手に入れられなかった人はそちらをお待ちいただけたらと思います。

初めての出張編集部へ持ち込み

今回のコミティアは出店以外に大きな目的がもう1つありました。同じ会場で開催されている出張編集部へ持ち込みです。

出張編集部とは

出版社が会場でマンガ・イラスト等の持込を直に受け付けるもの。 気軽にプロの編集者のアドバイスが聞ける場として、東京・関西その他のコミティアでも人気の企画です。 最大の特徴としては同人誌でも受付を可としているところです。

ブースの方は同伴していた妻と娘に売り子をお願いして、10:30〜12:30の午前中の間に3社の出版社を回りました。持ち込み作品は製本した「鬼っこレスラー」をそのまま持って行きました。

初めてでしたが、出版社ごとに配布されている整理番号カードをとり、エントリーシートに自分の基本情報を書いて、各出版社のブースに行くというシステムなんだなと周りの持ち込み者の雰囲気を横目でみながら理解しました。

複数の出版社に持ち込む場合、その分だけエントリーシートを書かなければいけないみたいで、これはちょっとめんどくかったです。漫画家情報登録サイトで管理するとか、なんとかしてくれませんかね。

編集者が名刺を渡す慣習

また、これはどこにも明記されていない漫画業界の慣習で、ずいぶん前時代的だなと思うのですが、持ち込みで編集者が見込みのある作品、あるいは作家と判断した場合、編集者が作家に名刺を渡すという行為が行われます。

その儀式が行われて編集者とのつながりができ、いわゆる「担当編集がつく」ということになるようです。ですので持ち込みで名刺をもらうことが持ち込み漫画家にとって1つのゴールになっています。

私がある出版社の待合の椅子に座っている時に隣のブースの編集者がまさに実際に持ち込み者に名刺を渡しているところを目の当たりにしました。
編集者が伝家の宝刀のように名刺入れから名刺を出す様子を見て、妙に興奮してしまいました。「うわ!名刺出した!」

当然私も編集者から名刺を渡されたらいいなと思いつつも、今回はまず出張編集部に行ってみるのが大きな目標でした。
結果、名刺は一枚ももらえませんでした。

プロの編集者の講評

プロの編集者からの講評自体は為になるものばかりでした。丁寧に作品を読み込んでもらい、修正点や感想、助言をいただきました。

特に持ち込んだ3社とも女性の編集者で「鬼っこレスラー」の題材となっている「ボクシング対プロレス異種格闘技戦」にまずもって全然ピンときてないという、一般読者のリアルなリアクションをまざまざと見せつけられたような想いでした。
でも、それは逆に良かったとも思います。変な主観が入らないで客観的な作品の見方をしていただいたのかなと思います。

出張編集部にはたくさんの漫画家志望者、または現役のプロ漫画家が仕事を求めて訪れていて、有名な出版社や雑誌のブースには大人数の待ち行列ができ、コミティア会場の一角があたかも漫画業界を凝縮したように感じました。

午後の店番で

出張編集部での持ち込みが終え、漫画家仲間のブースを少し回った後、売り子を頼んでいた妻と娘も帰り、午後からは自分のブースで一人で店番をしていました。

出張編集部で言われたことを思い出して、プロになるために自分に不足しているものはなんだろうか、などと考えたりして、少し意気消沈しておりましたが、それでも、ブースに来て本を購入してくれ方々と短い言葉を交えると、ずいぶんと救われた気持ちになりました。

コミティアは16:00で閉幕ですが、14:30を過ぎると出店ブースが次々と撤収し始めます。15:00を過ぎると通行客もみるみる減っていき、隣のブースの方も撤収し始めた頃、私もそろそろ店じまいしようかと考えていた15:30ぐらいに、たて続けに4人の方がブースで本を買ってくださいました。

その中には知り合いもいましたが、見本誌をみて興味を持ってくれた方や、特に印象的だったのが、高齢の男性で既刊と新刊を2冊購入して頂いた後、10分後ぐらいにまたブース前を通りがかって「読んじゃったよ。面白かったよ」と声をかけて頂いたことでした。少し粘ってブースを開いていて良かったと思いました。

自分の漫画が商品である実感

これで去年の5月初めてコミティアに行ってから、4回連続でコミティアに行ったことになります。

最初は恐る恐る出張編集部をのぞいて、恐れ慄いていた自分が4回目にして初めて自分の作品を持ち込めるようにまでなりました。1回目の時点では自分が出店するなんてことも夢にも思ってませんでした。

コミティアでの出店、出張編集部への持ち込みも含め、ここ1年半ぐらいの漫画活動で、漫画を描く自分というのに慣れてきました。漫画を描いて人様に見せるという極めて恥ずかしく、恐ろしい行為に少しずつ慣れてきた感じ。自分の描いた漫画が商品になるイメージというか実感というか。ここにきてようやく漫画家志望者になれた気がします。

打ち上げ

コミティア終了後、漫画家仲間とサイゼリヤで打ち上げをしました。サイゼリアの安いデカンタでしこたま酔っ払ってしまい、話の内容をあまり覚えてないですが、いつものように失礼なことや暴言を吐いて楽しかったです。私が言った内容は全て忘れてください。

次回コミティア

さて、次のコミティアまでには新刊は作れないと思うので、出店はしないと思います。出張編集部に行くかどうかはわからないです。その前に持ち込み作品を描かないといけないし。

今回、娘にも売り子をしてもらいましたが、隣のブースが結構売れていたのにもかかわらず、自分の父親のブースはそんなに売れない状況など、子供ながらに何か感じることもあったのでは、と思ったり(現実は厳しいのだ)それはそれで良い社会見学になったかなと思います。

まぁ、なにはともわれ、コミティア。お疲れ様でした。
そしてありがとうございました。

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