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tanka

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とある初心者の自由で、つたない短歌、アイドル短歌など
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#tanka

【短歌】にせんにじゅうふゆ

コンビニに行こうと言われダウン着てつめたい小指たちがほどけぬ ひとひらの初雪ふればさむいのが苦手なきみのちぢんだ首に ベランダへつれる口実 ほらあそこ 流星群ははやいからいい ささくれと毛玉のニット/よせ鍋と湯気でくもった眼鏡/ゆたんぽ 冷えた部屋に置かれたままのジーパン履くこれだから冬はいやなの できあいのものばかり食う毎日はこころも誰かの作りもので スキップのリズムに合わせて揺れるつゆ 袋の中で踊るおでんよ 雪が降るしかししんみり降るもんだ待ち望んでない人々

この道の先にあなたの影さがす、わたしの影につかまらぬよう #tanka

この熱は生きている証、水銀がなくなった日々に睨む日課 #tanka

蛍烏賊でできた道で歩むたび光るいのちに何想うきみ #tanka

人が死ぬことをはじめて知るように胸動くもの感じるなんて #tanka

めまいする日は少しだけ気持ちいい ゆがんだ世界とひとつになる #tanka #短歌

‪アボカドは食べたい時に家になく、気分じゃない日には家にある #tanka ‬#短歌

アイドル短歌(7)

ふわふわな君の髪の毛 夢のなか幾度も触れた、ような、気が、する 壁にあるいつかのしみを見つめてはいつかきみに出来るしみ想う きみのシミ、きみがいやならしみぬきでけしてあげるよ、しみみえぬキミ 聡明で端麗な人だけれども靴下の片割れ探す人 心臓に抜けない剣さした君したたるこれは愛なの罪なの  ‪そっとただ知らない人の健康を祈る気持ちはレメディーになる?‬ ‪祈りでは助けられないけど今日も祈るよどうか幸せでいて‬ ‪きのう月いつにも増して近かった 偶然だって思いたくな

アイドル短歌(6)

ぼくの、そのあたたかな場所が、再びあたたかくなる、瞬間、春思 ‬ ‪よく寝れるように、っていうお祈りがあいじゃなければなんなんだこれ‬ ‪もし私がきみの神様だったならキスの代わりに花びらふらす‬ 何度でも見つめた君に、はじめまして、と綴る2時5分 月並みのことばをのせてラブレター 想いはヒカリ追い越しきみへ ‪桜散り音も立てずに過ぎし春 まだ鶯だけここに居る‬ ‪あついうちに食べてしまお 何だって冷めたらあんまおいしくないよ‬ 結局は取り繕った言葉よりただの告白

たい焼きは何がなんでも頭から食べる人と結婚したい #tanka

春色の新作ルージュプレゼント 折れたヒールの代わりになれと #tanka

にほんからマスクが消えた日曜日 棚だけじゃない空っぽなのは #tanka

京本大我くんの短歌を詠む

化粧をした少し背の高い子は 色白い肩するりと撫でた 見惚れてた 深海に住むほととぎすみたいなシャツ 着こなしたきみ 紅茶の王子 よめない地図片手 シャツのボタン全部閉めない 沈丁花 その白い指触れたなら、僕は負けだと言うしかないね 僕だってもう大人です 馬鹿ねって笑ってください じゃないと俺は いつからか針が止まったあの時計 夜にしまった場所も忘れた 心臓の音を聴くためにうつ伏せで寝る日があるしひとりで泣くし 底のないブラックコーヒーの黒さに勝てる

アイドル短歌(5)

適当にやった投げチューがうける現象まじでほんと腹立つ  少しでも寒い夜にはさみしくてあなたが生きた季節を探す 欠けていく月をみながら綺麗だといった君まで欠けなくていい やわらかな頬にたくさんの愛情つめこんでまた元気になって  人の舌がざらついていると気づいたのは(16)のよく冷えた冬 お弁当に入っている獅子唐がすべて辛いと信じるきみ 誰からも見られてしまう世の中に誰も見てないボクらの相性 冬の人を愛すわたしはこのまま春を知らない人生でいい あたたかな春の人から