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tanka

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とある初心者の自由で、つたない短歌、アイドル短歌など
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#アイドル短歌

やさしい人のおなかを温めるお仕事

きみに似た月が小さく浮かんでる  右手のばしてやさしくつまむ 宗教画のような空がそよかぜをめぐむ日 どうか、幸せでいて たましいがみえすく地球(ほし)で そのひとはくるしいほどに やさしくわらう 伝説のヒーローはパンを差し出し  ぼくは祈りの唄をおくった 合言葉を決めておこう 違う星に行ってもまた出逢えるように ひりついたうつくしさには 白昼夢のかをりがするから見ないフリ Good boyがShyになる春のアメリカ  はじまるガールミーツボーイ 笑うきみのしかく

アイドル短歌(7)

ふわふわな君の髪の毛 夢のなか幾度も触れた、ような、気が、する 壁にあるいつかのしみを見つめてはいつかきみに出来るしみ想う きみのシミ、きみがいやならしみぬきでけしてあげるよ、しみみえぬキミ 聡明で端麗な人だけれども靴下の片割れ探す人 心臓に抜けない剣さした君したたるこれは愛なの罪なの  ‪そっとただ知らない人の健康を祈る気持ちはレメディーになる?‬ ‪祈りでは助けられないけど今日も祈るよどうか幸せでいて‬ ‪きのう月いつにも増して近かった 偶然だって思いたくな

アイドル短歌(6)

ぼくの、そのあたたかな場所が、再びあたたかくなる、瞬間、春思 ‬ ‪よく寝れるように、っていうお祈りがあいじゃなければなんなんだこれ‬ ‪もし私がきみの神様だったならキスの代わりに花びらふらす‬ 何度でも見つめた君に、はじめまして、と綴る2時5分 月並みのことばをのせてラブレター 想いはヒカリ追い越しきみへ ‪桜散り音も立てずに過ぎし春 まだ鶯だけここに居る‬ ‪あついうちに食べてしまお 何だって冷めたらあんまおいしくないよ‬ 結局は取り繕った言葉よりただの告白

玉森裕太さんの短歌を詠む

おれのこと、おおきなあいでもてなして?ダイヤモンドじゃ足りないくらい むつかしい世界のことはかんたんに、まるいのはよりまるくなるだけ まいにちのビオフェルミンと、まいにちのたまもりゆうた、でいたわるひび ハートの絵 きもちの重さは大きさに比例しない2bitのラブ いつもそこにいて変わらず愛に咲く一輪挿しのアンスリウムよ おやすみとおはようは僕にとっての愛のことばでルピナスの花

京本大我くんの短歌を詠む

化粧をした少し背の高い子は 色白い肩するりと撫でた 見惚れてた 深海に住むほととぎすみたいなシャツ 着こなしたきみ 紅茶の王子 よめない地図片手 シャツのボタン全部閉めない 沈丁花 その白い指触れたなら、僕は負けだと言うしかないね 僕だってもう大人です 馬鹿ねって笑ってください じゃないと俺は いつからか針が止まったあの時計 夜にしまった場所も忘れた 心臓の音を聴くためにうつ伏せで寝る日があるしひとりで泣くし 底のないブラックコーヒーの黒さに勝てる

アイドル短歌(5)

適当にやった投げチューがうける現象まじでほんと腹立つ  少しでも寒い夜にはさみしくてあなたが生きた季節を探す 欠けていく月をみながら綺麗だといった君まで欠けなくていい やわらかな頬にたくさんの愛情つめこんでまた元気になって  人の舌がざらついていると気づいたのは(16)のよく冷えた冬 お弁当に入っている獅子唐がすべて辛いと信じるきみ 誰からも見られてしまう世の中に誰も見てないボクらの相性 冬の人を愛すわたしはこのまま春を知らない人生でいい あたたかな春の人から

アイドル短歌(3)

前髪が1センチ短くなってやっとメールを開いた 3時 抱き寄せること2度とないと知りつつ両手広げて唄う俺たち 同じ色には戻れない世界線に生きるぼく ルービックキューブ いつまでも青春するのが夏なら俺は永遠に夏がええな 大切なことはいつでも君がうそをついてから知る 何にも知らない 待ってなくていいよ おれがそこに行くまで好きな歌でも歌ってて 息をはき立ってるだけで降りそそぐきらきらの粉かき集めて もふもふの犬にかこまれ死んだ夢このまま目覚めなくてもいいか

アイドル短歌(4)

やさしさで金木犀をむしりとり、きみの目と口ふさいであげた  大衆を飼い馴らすよう投げキッスした君はいま脳漿にいる 第一話「どうしよう!おれ、アイドルになるの!?」次回もお楽しみに! ルフィーの手みたいに伸びることはない手 安心してカメラへ伸ばす 透き通るほど美しくなればだれかぼくのことを見つけてくれる? 宝くじが当たればこの部屋のものだけ持ち出して逃げきれるかな  人生の仕切り直しをしたいけど、もう決まってる、ぜんぶがぜんぶ 縦の糸はあなた横の糸は私ではないので

アイドル短歌(2)

金魚鉢の中で君はどう泳ぐ?それが見たくて見たくてそれで 思い出のひとつひとつに丁寧にしおりをはさみましょう 泣きたい 輝きに弱い私は強そうにマジックミラーできみ見つめる 唐突に知らないことを知りたいと言ったあなたにエゴイズムをば 真夏の熱い地面を触れる様 ああ神様よ 恋をする様 笑うキミいつも誰かのもののよう 騙すアホに騙されるアホ あの人が好きなふりふりワンピース買うのをやめた私を褒めて 売れ行きのいいパン屋から潰れてくのをぼく何度も見て来ました 君だけに

中島健人くんの短歌を詠む(3)

な 名前まで忘れてしまいそうになる アディオス私のかみさまだった人よ か 駆け引きを持ち込んできたのはキミだ 先に触れた方が負けだから じ 人工的光沢のある指さき 2人が沈むネクターの海 ま まーね、ずるかったよね、あれ 許してね これでも一応おとこのこだし けん 健康な生活のなか 訪れる先々を見て泣かないように と 止まるまで、その時計が止まるまでは、ここに僕らがいた「証拠」だよ

中島健人くんの短歌を詠む(2)

にこやかに毒を渡した神を見た 愛に満ち溢れた神だった 神はパンを自分の肉の代わりに捧げ あなたは愛を代わりに 腐りかけた無花果ほどうつくしいものを知らない可哀想な子 知らない 知らないですぼく 殺人事件の犯人ぼくじゃないです 花屋さんできみが見つめる460円の薔薇になりたい メントール配合のガム好きじゃないブラックコーヒー飲めないしおれ きみがそうしたいならぼくが居場所になる 新宿の雨はつめたい

折れた傘見つけるたびに思い出す ロッカーにわざと忘れた傘 #アイドル短歌

雨をうけ速度を増す新幹線 リュックに詰めた風邪薬たち #アイドル短歌

花屋からぼくを摘み取るきみの指 精一杯のピンクグレージュ #アイドル短歌