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中島健人くんの短歌を詠む(2)

にこやかに毒を渡した神を見た 愛に満ち溢れた神だった

神はパンを自分の肉の代わりに捧げ あなたは愛を代わりに

腐りかけた無花果ほどうつくしいものを知らない可哀想な子

知らない 知らないですぼく 殺人事件の犯人ぼくじゃないです

花屋さんできみが見つめる460円の薔薇になりたい

メントール配合のガム好きじゃないブラックコーヒー飲めないしおれ

きみがそうしたいならぼくが居場所になる 新宿の雨はつめたい