ランキング設計を補完するコミュニティ

深津貴之 (@fladdict)さんの、正しいランキング設計の考察を読んで、思ったことをnoteに初投稿してみたいと思います。昔、某N動画の大御所踊り手と、どうやって新人発掘するかの議論をしていたので、そのときの経験から導かれることがあるなと気づきました。

N動画ランキングシステムの問題

Togetterのコメントを読んでいたら、N動画はランキングシステムでダメになったというコメントが散見されましたが、ランキングによって、大御所にアクセスが集中してしまう収奪性があったのは確かだと思います。
一方、大御所が大御所として君臨し、大御所が新人をフィーチャーすることで、大御所がランキングとのバランスが取っていたというのも事実です。

大御所による新人発掘

昔、某N動画の大御所踊り手と、どうやって新人発掘するかの議論をしていたことがあるのですが、「ランキングは見ず、新着動画を全て見る」という習慣を毎日自分に課していたそうです。
そこから良い新人を見つけ、ツイートで紹介する。イベントに誘って、一緒に踊る。コラボ動画を上げる。という流れから、新人を上に引っ張り上げていきます。

イベントの開催

また、「新進気鋭」という、新人踊り手と共演するイベントを大御所が主催する、なんていうこともしていました。
踊ってみたのイベントは都内でもだいたい数百人程度のイベントなので、そこには新しいものに敏感なオーディエンスが集まります。
そこで新人に良質なファンが付き、継続的に動画を視聴する固定ファンが生まれました。

メタ言及的なメディアを作る

当時の私たちがやっていたのは、大御所が新人にインタビューし、私たちが作ったアプリに掲載するという仕組みでした。
そのほか、彼らをフィーチャーする雑誌やムック本も発刊していました。
コラボはnoteだと難しそうですが、インタビューは汎用性が高いかもしれません。

プラットフォームを存続させようとするコミュニティ意識

大御所が新人を引っ張り上げようとするのも、「新人が生まれないとカテゴリが廃れる」というコミュニティ意識があったからでした。数万人以上のフォロワーを持ち、自分たちの発信力の高さは理解しつつも、場を存続させようとしようという意識は高かったと思います。

それでもN動画が衰退した理由

スマホシフトに遅れたという技術的な理由もそうですが、このコミュニティ意識が商業化によって薄れていったというのは、やはり大きな理由として挙げられると思います。

踊ってみたは数あるカテゴリの中でも同人的でコミュニティの力が強かったと思いますが、芸能事務所やレコード会社に所属すると、メジャーデビューして「上に上がっていく」ことが目標とされるので、新人発掘する動機付けが薄くなります。あるいはゲーム実況主として広告収入を得ていくのであれば、YouTubeでやる方が得策だったりします。

こういう功利的な動機付けが積み重なって、「コミュニティとしてのN動画」に固執する理由が少なくなっていきます。

決定的だったのはランキングではなくSNS

個人的には、ランキングをあまり目の敵にする必要はないかなと思っていて、N動画内での回遊を促すランキング以上に、SNSの浸透がアクセスの収奪性を無制限に高めたと思っています。

大御所踊り手と私は「ファンはランキングから見る」という動線を想定していたのですが、ファンは人気踊り手のタイムラインから動画にアクセスするようになっていったので、2010年以降、SNSが強くなるに反比例して、ランキングの存在感は薄れていったのではないかと思います。

結論

あくまで1つの特定カテゴリでの経験ですが、サイト内での回遊を促すランキングは、ユーザーのコミュニティ意識によって補完されてきたなというのが私の経験的な観察で、PVという数字では処理しきれない機能をコミュニティが補完するという方向性はプラットフォーム運営において、大いにありだなというのが個人的な結論です。

一方、N動画においてもそうでしたが、「運営」という組織主体の舵取りが外部SNSという荒波をどうコントロールするかが重要だと思っています。

「SNS強すぎる問題」に対する運営のあり方については、また機会を改めて、考察してみたいと思います。

P.S.

それにしても、note使いやすいですね。ブログに書くよりも簡単でした!
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