『かぐや姫の物語』は、日本の古典文学である『竹取物語』を原作としたスタジオジブリ制作のアニメーション映画です。監督は高畑勲が務め、2013年11月23日に公開されました。高畑による監督作品は1999年の『ホーホケキョ となりの山田くん』以来、14年ぶりとなり、本作が彼の最後の監督作品となりました。

概要
この映画は、日本のアニメ映画としては異例の、企画開始から8年の歳月と50億円を超える製作費が投じられました。技法面では、アニメーターの描いた線を生かした手書き風のスタイルが特徴で、背景も動画に近いタッチで描かれています。その結果、「一枚絵が動く」ような画面が実現されています。

あらすじ
昔、山里に住む翁と媼が、光り輝くタケノコの中から手のひらサイズの姫を見つけます。この姫は急速に成長し、翁と媼によって「天からの授かりもの」として育てられます。姫は、近くの木地師の子どもたちと遊び、自然の中で天真爛漫に育ちます。しかし、翁は都で姫を高貴な姫君として育てることを決意し、一家は都へ移り住みます。姫は都での生活に馴染めず、多くの困難に直面します。物語は、姫の真の出身と彼女の運命を中心に展開されます。

登場人物
かぐや姫: 本作の主人公。光るタケノコから現れ、急速に成長する姫。
翁: かぐや姫の育ての父。姫を高貴な姫君として育てることを決意する。
媼: かぐや姫の育ての母。姫の理解者として振る舞う。
捨丸: 木地師の子どもたちのリーダー格。姫と特別な関係を持つ。
相模: 姫の教育係として招かれた女官。

この映画は、愛と運命、家族の絆、そして自分自身のアイデンティティを探求する物語として、多くの観客に感動を与えました。高畑勲の独特のタッチと、久石譲の美しい音楽が組み合わさり、観る者を魅了する作品となっています。