33歳人妻が16歳の少年に恋した話 78 絶望感がやばい
試合から帰宅。
しばらく呆然としていたが段々と冷静になってきた。
離婚して付き合うんじゃなかったのか。
ゆくゆくは結婚するんじゃなかったのか。
そのために彼は勉強を、私は仕事を頑張っていたんじゃないのか。
そんな約束はもう無くなったのだろうか。
彼との関係は終わりなのだろうか。
夫といることがバレたイベントの日の怒りはこんなにものすごいものだったのか。
あのイベントの日、夫といることが見つからなかったらこうはなっていなかったのだろうか。
スマホが鳴った。
彼からの連絡かと思い、期待してすぐさま確認した。
フォロワーたちだった。
相変わらず私を慰めたり、彼を悪く言ったりしてくれていた。
みんな優しかったが、もう彼とのことは終わりにして吹っ切って、前のようにサポーターとしての活動を一緒に楽しもう、といった感じだった。
フォロワーたちの中では、この恋はもう終わったと思っているようだった。
そんなこと、認めたくなかった。
彼から何かしら連絡が来ないかと期待したが、来なかった。
私からも連絡する勇気がなかった。
彼からしたら、突然怒られて連絡しづらい状況だろうに。
私が連絡するべきなのに。
彼は私が怒った時、戸惑ったような顔をしていた。あんな顔も初めて見た。
私を怒らせるつもりはなかったのかもしれない。
それでも拒否された事実は確かだし、やはりもう終わったのだろうなと思った。
私は彼のために頑張って働いて、お金を貯めて離婚して、その後は彼のために生きていくつもりだったのにな。
気付いたらこの半年間彼のことしか考えていなくて、気付けば彼と一緒になるということが私の夢になっていた。
大袈裟だけど、彼が生き甲斐だった。
夫と義母が嫌だから離婚したい、ではなく、いつの間にか彼と一緒になるために離婚したい、に変わっていたのだった。
だからこそ、もはや何のために離婚するのかわからなくなった。
夫との仲が最悪であることは確かだけど。
離婚するために転職して働き始めたけど、離婚したってもう彼と一緒になることはないのだろう。
じゃあ働いている意味は?
というかもはや生きている意味は?
なくない?
そもそも結婚しているのに恋なんかした自分が一番いけないのに。
未成年の少年と遊んで結婚しようなんて言われて浮かれ上がって。
彼との日々を振り返って、私ってただのバカじゃんって思った。すごく恥ずかしくなってきた。
元不登校の子供に振り回されてただけ。
と思う一方で、彼と出会ったからこそ就活も頑張れたし教員免許も取れたしそこは感謝しなくてはいけないな、と思った。
でも就職したってもう彼と一緒になれないなら意味ないし、とも思った。
つまるところ、家に帰って冷静になったかと思いきや結局酷く混乱していたのであった。
この状況にも、彼にも、私自身にも、人生にも絶望して、私はトイレで吐いた。
そのまま起き上がれなくなった。
翌日は仕事を休んだ。
続く
関係ないけど、新しいオフィスに設置する用のめっちゃかわいい時計を決めた。ブルーノのくすみカラーの時計。あんなかわいい時計と共に仕事ができると思うとワクワクする。
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