33歳人妻が16歳の少年に恋した話 64 罪悪感と幸福感

できない時期だと伝えた瞬間、フラッグ君の動きが止まった。

「できない時期って何のことかわかる?」
「ああ…うん」

フラッグ君はかなり気まずそう且つやりづらそうな顔をしていた。

思春期の男の子だもんな。
なんだか申し訳ない気持ちになった。

彼の顔を両手で包んで目を見つめた。

「したかった?」

と聞くと、彼は照れくさそうに目を細めてニンマリしながら、コクっと頷いた。

「だよね。期待させておいてごめん」

と言って抱きしめると、彼は無言で首を振り、私を抱きしめ返してくれた。

その後は2人でソファで横になってキスをしたり、ダラダラ話したり、途中ちょっと微睡んだりした。

頼んで腕枕もしてもらった。彼の腕はとても華奢で、小さめな私の頭を乗せるだけでも心配なぐらい頼りなかった。

やがて起き上がってこたつに入り、ソファに寄っかかりながらお茶を飲んで雑談した。

時刻は15時を回っていた。
当初は念のため15時には帰ろうという話になっていた。

「そろそろ帰る時間だよ」

と言うと、彼は私の肩を抱いた。

「もうちょっといる?」

と聞くと、彼はニンマリして頷いた。
あと15分延ばそうということになった。

結局15分経過してから更に15分延ばし、15時半過ぎに彼は帰ることになった。

恋人ってこうしてなかなか離れられないんだよな、とかつて恋していた頃のことを思い出した。

玄関まで彼を見送った。

彼が靴を履いて立ち上がった。

「また明日ね」

と言って抱きしめたら、彼も

「うん。また明日」

と言って抱きしめてキスしてくれた。

彼が帰ってから、急いでリビングに掃除機をかけてあらゆる箇所にファブリーズをかけた。

好きな人を家に呼んで浮気をするなんて当然生まれて初めてだったので、ものすごくハラハラした。ずっと心臓がバクバクしていた。
何度もリビングを見渡して異常がないか確認した。

スマホを見ると、フォロワーから連絡が入っていた。

独身男性「あのこちゃんデートそろそろ終わるかな」

既婚女性①「この寒さで公園とか地獄すぎるでしょ笑」

既婚女性②「でも2人でいたら常にアツアツだから!大丈夫だよ」

既婚女性①「キャーーーーーーー」

独身男性「既読ついた!!」

既婚女性①「あのこちゃんキターーーーー」

家に呼んでちょっといけないことしたなんて言えないな。

私「戻りました!今日も公園(笑)めっちゃ寒かったです!」

独身男性「今日もチューした?」

私「しました(笑)」

既婚女性①②「キャーーーーーーー」

既婚女性②「明日も会えるの嬉しいね」

私「はい!ほんとに!」

彼からは

「また明日!楽しみにしてます(笑)」

と連絡が来た。

夫にもフォロワーにも嘘をついている罪悪感でいっぱい。
でも、明日もまた彼が家に来てくれる楽しみで胸がいっぱい。

こんな相反する気持ちでいっぱいになって混乱することなんて初めてで、私の脳内はカオスになっていた。

続く

関係ないけど、チョコザップを始めて3週間、確実に脚が細くなってきた。少なくともあと半年は続けたい。頑張る。

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