33歳人妻が16歳の少年に恋した話 63 欲情とタイミング

押し倒した後、フラッグ君の首の後ろに隙間ができていた。

ちょっとしんどそうだったので、ソファの上にあったクッションに手を伸ばし、彼の首の後ろに置いた。

「苦しくない?」
と聞くと、彼は無言で頷いた。

またしばらくキスした。
彼は相変わらず乱暴に舌を入れてきた。

唇を離して目を合わせてみたら、のぼせたような顔で私を見つめていた。
目がとろんとしていて少し頬が赤くなっていた。
そして恥ずかしそうにはにかみ、恥ずかしさをごまかすように、ふふ、と笑った。

そんな彼がかわいくてますます欲情してしまった私は、首元に何度かキスしてみた。
そしてそのまま、そっと舌を這わせてみた。

明らかに彼の呼吸が荒くなっているのがわかった。
身体も熱くなってきて、心臓の音がよく聴こえる。

彼は私を見つめていたはずの目をいつの間にか瞑っており、だらしなく口を開け始めた。
初めて見る表情にますます興奮してしまった。

しばらく首元に舌を這わせていたら

「あっ」
と声を出して私を強く抱きしめてきた。

耳元で

「気持ちいい?」

と囁いたら、目を瞑って口を開けたまま、必死にコクコク頷いていて、それがまたかわいかったし嬉しかった。
そしてたまらなく愛おしかった。

彼を愛でている一方で、この先のことを考えて焦っていた。

いつ「できない」って言おう。

彼に欲情してしまって、言うタイミングを逃してしまった。
そしておよそ4年ぶりのこんな行為に、私は事の進め方を忘れてしまっていた。

おそらく彼はこの先の展開を期待している。当たり前だよね。

色々とどうしよう…と思いながらとりあえずキスしたり首を舐めたりし続けた。

キスをしながら彼の首元に指を這わせてみると、腰のあたりがビクッと動いた。
かわいかった。

すると彼が、私を抱きしめながらくるっと回転させソファに寝かせた。
形勢逆転。

彼が上からキスしてきた。
相変わらず荒々しく舌を入れてきた。

その後、私の首を舐め始めた。

しかし感じることができなかった。

彼の首の舐め方がまた荒々しくて乱暴だからか、私が4年ぶりで感度が落ちているからか、はたまたどっちもか。

ただ、彼に押し倒されている状況や、たまに首にかかる彼の吐息には興奮した。

彼も私の首を舐める以上のことはしてこなかった。
彼もまた、この先の進め方を知らないのだろう。初めてだし。

もっとちゃんとキスしたくなったので、キスについて注文をつけてみた。

「フラッグ君、キスして。もっとゆっくり舌動かして。優しく」

と言ったら、彼は丁寧に舌を絡めてきた。

あ、これはまずい。
こんなキス何年ぶりだろう。気持ちいい。
頭がぼーっとしてきた。

お互い息を荒くしており、かなり興奮していた。

しかしダメだ。良くない。止めなくては。

「フラッグ君、そんなやらしいチューしたら、ちょっと、ダメ」

そう言っても彼はやめなかった。

「フラッグ君」
「あのこさん、大好きです」
「いや、ちょっと、本当聞いて」
「やだ」
「今できない時期なの」
「えっ」

時が止まった。
あーあ、どうしよう。

続く

関係ないけど今日職場で金柑をもらった。もらった瞬間食べたら「それ洗ってないよ」って言われてみんなから笑われた。私って本当に育ちが悪いんだなって思った。

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