安田記念 考察

レース傾向

 上半期のマイル王決定戦。ヴィクトリアマイルから中2週での開催というのもあり、そこからの参戦では有力馬でも勝ちきれない場合がある。(21年グランアレグリア、20年アーモンドアイなど)

 ヴィクトリアマイルでは中距離的な適正を問われがちだが、安田記念では短距離的な適正を問われる年が多い。理屈は理解できていないけどそういう傾向らしい。レース間隔での不利以外に求められる適正が違うから両方勝つのが難しい、という話。ちなみにこのローテで両方勝った馬は2009年ウオッカただ1頭である。

 展開としては序盤から下り坂がありハイペースになりやすい一方、今年は前に行きたいメンバーが少なく、例年とは違った展開になる可能性もある。どちらのパターンにも対応できる馬から軸馬を選んでいきたいところ。


出走各馬

  1. カフェファラオ


 5代までにミスプロ系を5本持つなど、外国産馬なだけあって日本ではまず見ない血統構成。一応母父にヘイロー系を持つが、およそ日本の芝に向く血統ではない。
 東京ダート1600が得意でスタートから100mほどの芝を物ともしない一面はあるが、芝のトップスピード勝負では数段劣る。

// という理由で消したけど、よく考えたら前目に行って押し切る競馬であれば切れ味が足りないのもどうにかなるかもしれない。ロケットスタート決まったらちょっと怖い1頭。


  2. ヴァンドギャルド

 ドバイへの適正が高いらしい。前走でシュネルマイスターにも先着しているが、適正の差もあるし毎日王冠では負けているし微妙。今回突然好走しそうな要素は見出せなかった。


紐 3. ロータスランド

 ゴリゴリのパワー血統。マイル戦を多く使ってきた馬だが血統的にはスプリントへの適正も高く、速い流れの安田記念には好相性。
 乗り変わりは気になるが、馬自体は出遅れ癖もないのでデムーロでも問題ないと思う。道悪適正が高いので、雨が降るなら馬券内には入れておきたい。

// 最終的に良馬場想定にしたが、先行力は魅力的なので結局印は打った


△ 4. ダノンザキッド

 能力は足りるが、過去の好走パターンがスローで先行しつつ脚を溜めて上がり勝負で勝つみたいな感じで、ハイペースになるとどうかといったところ。
 マイルCS3着=暫定で現役2番目に強いマイラーではあるし、前走出遅れて負けたのはノーカンにできるしオッズ以上の旨味はある。


紐 5. ホウオウアマゾン

 メンバー中だと実力は見劣りするが、前に行きたい馬がそれほど多くないので展開は向きそう。
 過去2回東京で惨敗しているが、いずれも輸送の影響がある。今回は従来より1日早く輸送しており、好転する可能性もある。パドックで落ち着いていれば紐には入れる。


紐 6. カラテ

 東京新聞杯3着がイルーシヴパンサーの下位互換な感じがしたので、逆転の目は薄いと判断。イルーシヴパンサーもあまり評価していないしこちらは消。

 パトロールビデオ見直したら東京新聞杯ファインルージュと同等のパフォーマンスをしていたので再評価。
 中山記念ではパンサラッサの作ったハイペースの消耗戦で上がり最速で追い込んでの2着でスタミナもある。
 展開に左右されそうだし紐までだが、買ってみる価値はありそうだ。

// 鞍上の菅原明良は人気薄でも持ってくるので面白い反面、関西に転厩後初の関東遠征という点はかなり気になる。転厩前が長いこと関東のレースばかりで長距離輸送を避けてきたので、陣営側に輸送したくないだけの理由があったのではないかと邪推してしまう。


◎ 7. ファインルージュ

 ヴィクトリアマイルの疲労は無さそうなので、ローテ自体を理由に割り引く必要はなさそう。
 オークス以外常に馬券内の善戦ウーマンで安定感があり、勝ち切れるかはともかく飛ぶシーンはあまり想像できない。一番不安要素が少ないので軸にする予定。


  8. イルーシヴパンサー

 強くないと思う。4連勝の内容も正直相手のレベルとか展開とかが向いただけだと私は判断した。
 2走前3走前とか最後1ハロンで相手が止まったから差し切れたけど強かったら差せてないし、前走もファインルージュのほうが明らかに不利だった中で-0.3差だから信頼できない。


  9. シュネルマイスター

 前走は海外なので成績自体はノーカンにしていいが、遠征後の調整が上手く行っていない感じ。現状明らかに太いので、当日の馬体重も見つつ評価を下げたい。
 実力はメンバー中でも頭一つ抜けているし普通に走ってもおかしくはないが、頭までは少し厳しそうな雰囲気がある。


  10. エアロロノア

  11. カテドラル

  12. ダイアトニック


○ 13. ソングライン

 ヴィクトリアマイルでは躓いたが、それが無ければ3着に入れていた可能性が高い。ノーカンにしても阪神以外では常に馬券内だし、毎回中団から上位3位以内の上がりを使えており安定した好走に繋がっている。
 粗品の本命らしいけど買わない理由には不十分。だってソングライン強いし。

  14. ソウルラッシュ

 前走マイラーズCでは、前に行った馬が2~4着の中で1頭だけ後方から追い込んで1着。4連勝目の強さで言えばイルーシヴパンサーよりこちらを評価したい。
 近3走は道悪の勝利で、高速決着に対応できるかは疑問。ルーラーシップ産駒だし道悪だと強いが良馬場だと足りないか。


▲ 15. セリフォス

 ダイワメジャー産駒は安田記念で一度も馬券になっていないが、この馬は末脚が切れるタイプであまりダイワメジャーっぽくないので消せない。3歳馬で未知数な点も多いので、軸にはしないが紐には入れたい。


△ 16. レシステンシア

 距離不安はない。末脚勝負になると分が悪いので、速すぎるのもダメだがある程度流れるほうが向いているし、この舞台はスローになったヴィクトリアマイルよりも向いている。
 スプリントより向いているとまでは言わないが、想定オッズ20倍前後なら買う価値は十分にある。


  17. サリオス

 状態がよくないので消。東京マイル自体は良い条件だが、万全でも勝てるかどうか怪しいのにこれでは買えない。
 他の現役馬のレベルを見るとG1を勝てる舞台はもうやって来ない気がする。ここからもう一伸び成長できるとも思えないし、ぶっちゃけ二度と買わないまである。


  18. ナランフレグ

 父がダート馬なのは置いといて、本人は高松宮記念をイン突きの追込で勝っている。
 安田記念のハイペースな傾向はマッチするが、外を回して差し切れるほどの能力は無さそう。高松宮記念と違って相手も強いし、3着以内に席があるとはあまり思えない。

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