eスポーツ選手と社会がうまく付き合うために必要なことってなんだろう

どうも。

週一ペースギリギリセーフ!?

さて今回のテーマですが、(ちょっと旬を過ぎた)時事ネタで。

eスポーツのプロ選手が、SNS上あるいは個人の配信で不適切な発言を行い、
結果として所属チーム、およびスポンサーから契約解除されたというニュースです。

テレビのワイドショーとかでも取り上げられてたネタなので、eスポーツに詳しくない方でも結構知ってそうですね。

記事を読めば詳細は分かるのでここで書くのは割愛するとして、これからのeスポーツ業界のために、以下の2点を考えてみたいなと。

①なぜこんなことが起きてしまったのか

②繰り返さないためには今後どうすればいいのか


①なぜこんなことが起きてしまったのか

・問題発言「170㎝以下の男は人権ない」について、受け取り手の持つ印象が所謂「業界」と一般社会では全然違うということにまず当人が気付けていなかった。

→一部関連記事でも触れられていますが、格闘ゲームなどの対人ゲームにおいて環境(どのキャラが強い/弱いとか、どの武器が強い/弱いなど)のトップを「そのキャラや武器を使わない、持っていないとそもそも試合にならない」という意味合いで「人権キャラ・人権武器」と呼ぶことがあります。いわゆるネットスラング。
その逆で、キャラの性能が著しく低かったりすると「○○は人権ない」とか言われたりするわけです。

この文脈において、先ほどの問題発言をめちゃめちゃ好意的に解釈すると、「私は170㎝以下の男とは付き合えないな~」になります。
これだったら全然炎上しなかったのにな…。
(168㎝の私的には、人間身長じゃないぞ!とは言いたいところ)

対象がゲーム内という仮想空間の中の架空のキャラだったからそこまで問題になってなかっただけで、現実の人間に当てはめてしまったら、それはれっきとした差別であると一般社会は受け取ることに気付けていなかったと。

・生配信について「コミュニティの中の人間しか見ていないだろう」という油断があった

→発言のあった配信については同接(リアルタイムで何人視聴してるか)は50人程度だったそうです。これは結構自分もビックリしたのですが、それくらいの人数しか見ていなくてもこれだけの大事になってしまうんだなと。
しかも配信プラットフォームがYouTubeじゃなくてMildom。
それに同接50人って、下手したら僕程度でも行く可能性はありますからね。

>いつもの配信の身内ノリで言葉が悪くなっちゃいました
という、たぬかな氏本人の一度目の謝罪ツイート(現在は削除済)からもこのことが読み取れます。


②繰り返さないためには今後どうすればいいのか

・価値観のアップデートのための体制整備が急務。

・選手に練習/配信/試合以外の活動の幅を

→自分がプロeスポーツ選手やってきてなんとなく感じたことなんですけど、業界にどこかアングラな雰囲気があって、社会人としての経験を積んでる選手ってそんなに多くないなと。一般的なフィジカルスポーツよりも選手のピークが早くて寿命が短いことや、プロレベルに上達するには相当のプレー時間が必要(とてもフルタイムの社会人では無理!)な分、現役高校生プロとか、高校・大学卒業後そのままプロの道へ進んだり、あるいはフリーター生活を練習に費やしてプロになったりする人が多いと感じています。

これの何が問題かって、関わってきたコミュニティが深く狭いものになりすぎていて、価値観が固着してアップデートの機会を失っているんじゃないかと感じています。
「あぁ、差別については今は凄い厳しい世の中になってるんだな、コンプラコンプラ」を感じる機会がない。だから問題発言が問題とも思えない。

これは選手本人の意識も大切になってくるんですけど、やっぱり周りの大人が教えてあげなきゃダメだなと。

今回のケースで言うとマネジメントしている所属チームがそのへんの研修や監督をきっちりやらないといけないし、何より選手の活動の幅を広げてあげることが大事なんじゃないかと思ってます。

チームのメンバーと練習して、配信で顔の見えないファンとほぼ一方通行の交流をして、たまに大会に出て。それだけだと世界が広がらないし、やっぱり自分がプロとして活動するために周りにどれだけの人が動いているのか気付けない。

幅を広げる1つのアイディアですけど、eスポーツチームや選手はチーム活動とは別に社会課題解決に目を向けたらどうかなと考えてます。社会課題とかいうと小難しいので、最初はよくある社会貢献活動とかでいいので。病気や障がいを持っていてフィジカルスポーツができない方たちにeスポーツの楽しさを普及するとか。

eスポーツチームで社会課題の解決に目を向けてるところってまだ全然ないと思います。まだビジネスとして未熟な部分が多くて、運営資金を確保するのに必死で手が回らない状況だと思いますが、昨今の世の中の潮流を見ていると、試合で成績を残すよりむしろ、そういった「世の中の課題うちら解決できまっせ」アプローチの方、がかえってスポンサー集めに役に立つ可能性も大いにあるんじゃないかと思ってます。

今回のケースもいきなり契約解除とかじゃなくて、しかるべき謹慎期間を設けて、コンプラの座学もちゃんと受けて、その上で社会貢献活動を積んで色んな方と触れ合ってプロとしての責任と自覚を持ってしっかり反省して、またプロの舞台に戻ってくる、そんな対応が見てみたかったな~と第三者から見て思いました。


自分でも書いててすごくまとまりのない文章になってしまいましたが、
まぁチラシの裏の落書きなんで、こんなもんでしょう。


また来週!


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