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DevLOVE X登壇をふりかえる

DevLOVE X

2019年6月22日, 23日の2日間に渡って開催された「DevLOVE X」。

イベント全体のレポートは既に書いた(下記参照)が、イベントから一夜明け改めて、自身の登壇についてもふりかえってみた。

始まりはクラウドファンディング

およそ一年前、2018年7月21日。「DevLOVEのサイトをリニューアルする」というプロジェクトがcamp-fire上に現れた。

私がカイゼン・ジャーニーに感銘を受け、DevLOVEへ参加し始めたのも2018年。

どうやら出資すると10周年記念イベントに参加できるらしい、というのを見てすぐに出資を決断した。

登壇オファー

時は流れ、2019年3月。DevLOVE運営メンバーより「10周年記念イベントに登壇しないか」とオファーをいただいた。
聴講する側で参加する気満々だったところにまさかのオファー、信じられないし、なによりうれしかった。
2018年はご縁があり何度かDevLOVEに登壇させていただいたが、まさか10周年記念イベントに登壇できるなんて…このときは、ただうれしいという気持ちでいっぱいだった。

その後、登壇者が公開され驚愕することになる。

…すごい人ばっかりじゃないか!!

正直、このエンジニア・アベンジャーズのようなメンバーの中で話すということには戸惑いがあったし尻込みもした。いや、でももうやるしかない。

自分は何が話したいのか

今回話したのは、「ソフトウェア開発に最短経路はあるか」というタイトル。
私は長年、経路探索の研究開発部門に所属している。
道路が渋滞するメカニズムと仕事が詰まっていくメカニズムに類似性を感じていたり、様々な選択肢から意思決定をして最短を目指すプロジェクト運営の様子が経路探索に似ている、と常々感じていたため、このタイトル自体はスッと決まった。

様々な選択肢から探索的にやること(バックログ)を選び取っていくなかで、
・バックログをこなすリードタイムを短くすること
・選択する仮説を適切に選ぶ(ゴールに向かうものを選ぶ)こと
というエンジニアリングチームの営みは経路探索にアナロジーできる。

そして、外部/内部の変化に耐えるためビジョンを共有し、互いを尊重しあいながらゴールに向かうチームをつくるということを伝える、という軸はスッと決まった。

そして資料を作成しながら、「そもそもチームを作れる人を作る、という視点が欲しい」ということに気づき、そういったパートも追加した。

あらためて整理すると
・素早くゴールに向かうための仕組みづくり
・粘り強くゴールに向かうチームづくり
・チームや仕組みを作れる人づくり
これらが、変化が高速に起こる現代に必要だということ、そしてその方法を伝えることが、今回DevLOVE Xの登壇で目指したことだった。

試行錯誤

話したいことの軸を整理して資料をつくりあげたあと、一人での素振りを二回ほど行った。
そしてチーム「外」の同僚からレビューしてもらい、ブラッシュアップしていった。

初稿では、現在チームに導入しているOKRの話があったり、メンバーからの目線が欠けていたりした。間違いなく、素振りでクオリティは上がったと思う。

そして当日を迎えた

あさイチ, 11時からのセッション。朝早いわ、平行セッションが強力だわ(※今回のイベントに関していうと、強力じゃないセッションなどなかったが)で、「果たして聞きに来てくれる人がいるのだろうか」と不安だった。

超満員、とはいかないがそれなりに来てくれている客席を眺めると、大半は面識のない方々。そこに同僚や元同僚、コミュニティ仲間、そしてDevLOVEファウンダーの市谷さんがいらっしゃった。緊張。

度々、客席に質問を投げかけながら話していった。
皆さん手を挙げていただき大変ありがたかった。

手ごたえあり、しかし打ちのめされる

自分としては、それなりの手ごたえを感じることができる発表だった。
終わったあとに何名か声をかけてくれたり、SNSで「セッション、好きです」と言っていただいたり。

しかし、そのあと様々なセッションを聞きながら、自らの未熟さを思い知らされた。
・自分が伝えたかったことをはるかにわかりやすく言語化している人
・高いレベルのエンジニアリングを実践している人
・高次元にオーディエンスを巻き込んで場を支配している人
素晴らしいセッションの数々を楽しみながらも、悔しい気持ちがあったことも事実だ。

次の10年へ向けて

経験を積まなければならない。手を動かさなければ。もちろんアウトプットもだ…焦りが募りつつも、もっと成長したいと強く感じられる、そういう意味でも意義深いイベントだった。

そしてなによりも、クロージングに象徴されるように感動が包み込むイベントだった。わざわざ土日に、それも有料のイベントにこれだけのエンジニアが集まる。集まったエンジニアたちが、皆何かを持ち帰る。
私のセッションに参加いただいた方たちも、きっと何かを持ち帰ってくれたはずだと信じている。

次の10年。

我々はどこまでいっても、ぼっちだ。
それでも、ともに。進んでいく。

このクロージングの言葉を胸に、前に進み続けたい。

資料やまとめ


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