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オルタナティヴを置く

信頼を置けるからこそ信頼できない

気のおけない仲間がいる。チームがある。
忌憚なく意見を交わし、同じ目的に向かう。
そんな人たちに囲まれて、自分は大変に恵まれている。

しかし、長らく志を共にしている仲間たちには、不可避的に同質性が生まれる。
お互いに承認しあうことで、あばたもえくぼに見えてくる。

新しい提案をするとき。外に向けて発信するとき。
必要なのはそれの強度を高め、ゆるぎないものとするための厳しい目線だ。

しかし忌憚なき意見をいえるはずの仲間たちは、あまりにも視線が揃いすぎているがゆえに
「根本的にそれはちがうよね」というレベルでの指摘はできても
異なる視点から来る違和感には気づけないのだ。
そう、信頼のおける仲間だからこそ、ある局面では信頼できないのである。

チーム外の目をもつ

ではどうすればいいのかというと、答えはシンプルだ。チームの外にいて、異なる視点をもつ人から意見をもらうパスをもてばよい。

ここで難しいのが、まったく面識がない人を連れてきても遠慮が壁となり、「まあいいんじゃない?」だったり、一般論からのコメントがあって終わりだ。

・チームの中にはいないが、チームと信頼関係がある
・良し悪しを判断する審美眼をもつ
・時間を割いて、自分に利害のないものの研磨に時間をさいてくれる度量をもつ

こういった人物であれば、自己組織化が進み、ともすると自家中毒気味のチームに対してもあるべき道を示してくれるだろう。
どのようにしてこういった人物を見出すかだが、
チームと信頼関係を築く必要がある、つまりチームが内側だけでなく外側にはたらきかけていくことが重要だ。
自己満足に陥らず外に発信し、アウトカムを生み出す。
オルタナティヴな意見を喚起するには、そういったチーム活動の原点があらためて重要だ。

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