狂気の宴 9/13

おはようございます。
ー今日あったことー
・自由な日曜日。
・ゲームして。
・読書して。
・昼寝して。
・課題して。
・映画見て。
ー終了ー
今日は、MID SOMMARを見た。
ホラー映画です。
アリ・アスター監督のホラー映画です。
結果から言おう。
本当の狂気だ。
狂気という言葉を具現化した映画だった。
以下はネタバレをふんだんに盛り込んでいるのでご注意を。
嫌な方はここでおやすみなさい。
ーToday's いらすとや

丸くなっている猫のイラスト
今回観た映画と真逆のイラスト。
おやすみなさい。






ここからは多大なるネタバレです。
まずこの映画は面白い。それだけは言える。
しかし、あまりにも狂気に満ち満ちている。
舞台は白夜の村、ホルガで行われる90年に一度の祝祭。そこへ来たのは、大学生5人組。
家族を全員失ったダニー。
ダニーと恋仲にあるが、別れたがっているクリスチャン。
夏祭りのレポート研究の為に来たジョシュ。
スウェーデンの女と遊ぶ為に来たマーク。
そしてそんな4人を故郷の村に誘ったペレ。
この5人が、狂気の宴へと招待されてしまったのだ。
この映画はずっと日が昇っている白夜の村での話だ。
その為に、基本的にずっと画面が明るい。
その明るさが狂気を際立たせるのだ。
最初の内は寧ろその明るさはポジディブに捉えられる。
どこからか聞こえてくる歌声。
踊る女性達。
翔ける子供達。
酒を飲み交わす男性達。
そんな祝いの祭りが行われている村はほのぼのとしており、ゆったりとしている。
しかし、祭りの最中で行われるアッテストゥパン。
これは村での「サイクル」を終えた72歳を超えた老人たちが、崖から身を投げるのを下で全員で悲しむというものだ。
これを見ていたよそ者達はこの光景を非人道的、狂っていると叫び散らす。
しかし、村の者は「これは命のやり取りなのだ。村での役目を終え、新たな命にその命を提供するのだ。」と言う。
そしてここからこの村はその「狂い」の頭角を表し始めるのだった。
倒れるまで踊るダンスコンテスト。
近親相姦によって得られた障がい者に村の書物を書かせる。
恋のおまじないとして、狙いの相手に自分の陰毛や体液を摂取させる。
とんでもない事の連続だ。
そして最初こそ真っ先に帰りたいと言っていたダニーは、家族を失った為か、村に居場所をみつけ始めるのだった。その事の恐ろしさたるや。身震いする程であった。

呼吸する花々。
手足に生える草木。
そんな美しいとも取れる映像は全て恐らくドラッグ(?)によるトリップの影響だ。
それに僕が1番怖いし、気持ち悪いと感じたのは物語終盤の性の営みの場面だ。
ホラーとエロは切っても切れない関係にある。
例を挙げるならば、有名な13日の金曜日ではキャンプ監視員の性の営みの為に、後の殺人鬼となるジェイソンは溺死してしまう。
そんなエロ要素。
それがこの作品ではとても気持ち悪く表現されていた。
主人公の彼氏であるクリスが村の何者かに強い精力剤、又は媚薬を仕込まれ、村の一角の建物内で性の営みを行うのだが。
強い恐怖心と多大なる不快感を感じる場面だった。
さすがに写真をあげることは出来ないので文字で説明する。性の話となるので、苦手な方は下にある程度スクロールしてくれ。



部屋に入ると、そこは長方形の無機質な部屋であった。
しかし、明らかに異質とも取れる状況がそこには広がっており、部屋の中心にいるのは花々に囲まれた全裸の夜枷の相手。そしてその奥にいるのは村の女性(年齢はバラバラで、全員が全裸)そして、クリスはそのまま行為に勤しむ事になるのだが、行為に合わせて女性達がクリス達の呼吸に合わせるように、声を出している。扇情的なポーズを取りながら。それに、途中からは老婆がクリスの腰を掴み、行為の補助のような事をする。そして一瞬の快感の後に、クリスは正気を取り戻し、全裸で村へとかけだしていく...
この映像のどこにも見ている者を興奮させるものはなく、ただただ異質さがそこに広がるだけだった。この世のものでは無い気すらしてしまうような、そんな異質さ。


そして、その行為を覗いてしまった主人公は、号泣する。自分がメイ・クイーン(村の女王)として選ばれて、豊穣の儀式をしている間に彼氏に浮気されていたのだから仕方ない。
しかし、この泣くシーンも怖かった。主人公の周りを村の女性が囲み、主人公の泣きに合わせて一緒に泣くのだ。呼吸まで揃えて。
何なんだこれは。
不気味すぎる。
人が理解できないものに遭遇してしまったような感覚だ。
最終的に、大学生5人組のうち、
ジョシュは村の宝物であるルーンの書を無断で撮影しようとした為に殺される。
マークは村の御神木に排泄をして、殺される。
クリスチャンは彼女であるダニーに見放され、殺される。
ペレはそもそもこの事態を引き起こした張本人であり、新たな血を引き入れる為にダニーを村に永住させようとする。
ダニーは村の女王として選ばれ、今後はどうするのか分からない。しかし、村の女王として殺す人間を選ぶ際に、クリスチャンを選ぶ。
そして最後に村の宮殿によそ者が計5人、村の者が計4人、合わせて9人が焼かれていった。
焼かれる際に聞こえてくる村民の悲鳴に合わせて、村の者は狂ったように咽び泣き、泣き、嗚咽する。そして最後はダニーも泣くのかと思いきや、満面の笑みを浮かべて終幕となる。
拙い文で申し訳なかったが、本当に狂っていた映画だった。この「狂い」や「気持ち悪さ」を狙って演出できてしまうのが本当に恐ろしい。
いい物を見たな、という感想と同時に、非常に後味悪い感触をこの映画には強く残されてしまった。
まだ見てない人で、精神が安定しているかつホラーに耐性がある人は是非見てみてはいかがでしょうか?本当に怖いので。本当に気持ち悪いので。
それでは、おやすみなさい。

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