ロボ・アドバイザーを深掘り!

はじめに

前回はロボ・アドバイザーの概要的な部分を書いていきましたが、今回はロボ・アドバイザーの詳細について書いていければと思います。

投資の提案とその後の運用方法によってタイプが分かれる

ロボ・アドバイザーは日本では3〜4年前から徐々に生まれてきた新しい仕組みですが、大きく3つに分かれると考えています。

1.運用会社アドバイス型
運用会社アドバイス型は投資信託の運用会社が、主に自社で組成した投資信託を利用して、各個人のリスク許容度に応じた投資信託を組み合わせる、もしくは資産分散された投資信託の提案が行われる方法となります。
あくまでもこのファンドがオススメですよというような提示を行うだけで、実際の購入は銀行や証券会社など別系統で行います。
また、複数の投資信託を組み合わせて購入した場合、購入後のリバランスはおこなわれない事が多いので、自分自身でリバランスを行う必要があります。

メリット
(1) 同じ運用会社で運用されるので、統一された運用思想で運用できること
(2) 投資に対してあくまでもアドバイスで終了すること(深入りしてこない)
(3) 運用費用が低い

デメリット
(1) 特定の運用会社に偏ってしまうこと
(2) アドバイスと購入は連携していない
(3) (複数の投資信託を組み合わせた場合)自分自身でリバランスを行う

2.ネット証券アドバイス型
ネット証券アドバイス型は複数の運用会社の投資信託を組み合わせて、各個人のリスク許容度に応じた投資信託を組み合わせる方法となります。
運用会社アドバイス型に比べると統一された運用思想は望めないかもしれませんが、複数の運用会社へ分散することが可能となります。
また、結構自由度が高いのでこのファンドはどうしても入れたいなど、自分が取り入れたい投資信託を入れてカスタマイズする事が可能です。
購入後のリバランスは提案を受けることはできるのですが、実際のリバランスは自分自身で行う必要があります。

メリット
(1) 複数の運用会社に分散運用する事ができること
(2) 投資に対してあくまでもアドバイスで終了すること(深入りしてこない)
(3) 運用費用が低いこと

デメリット
(1) 統一された運用思想が失われてしまうこと
(2) リバランスのアドバイスは受けることができるが、自分自身でリバランスを行うこと

3.提案・運用一体型
提案・運用一体型は、運用会社アドバイス型やネット証券アドバイス型と異なり、投資信託ではなくETFを組み合わせて資産分散する方法となります。
一度リスク許容度を測って、お金を入れると自動的にETFを購入して運用されることになります。
購入後のリバランスについても、定期的に自動的に行って偏りを補正してくれます。
なので、一度お金を入れるとおまかせで資産運用ができるということになります。
資産運用を知らない人が多いと思いますし、よほど好きな人でなければ、資産運用に対して時間をかけるのがもったいないと考える人がいると思います。
提案・運用一体型は資産運用を知らない人も時間をかけるのがもったいないと思っている人でも簡単に資産運用することができます。

メリット
(1) お金を入れると自動的に資産分散された資産運用ができること
(2) リバランスも自動的にされること
(3) 資産分散されつつも、統一された運用思想で運用できること

デメリット
(1) 運用会社アドバイス型やネット証券アドバイス型に比べると手数料が高いこと

おわりに

日本では資産運用に疎い国民性なので、広がりには欠けていますが、反面、自動的で簡単に資産運用が行えることが理解されれば普及が進むのではないかと考えています。ただ、地道で息の長い普及活動もしないといけないのかなと考えています。

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