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コントラバス・ソロコンテストを終えて

 2019年3月26日、僕がこの2年間心血を注いできた「第1回 中学生・高校生のためのコントラバス・ソロコンテスト」を無事に終える事が出来ました。

 今は会計の後処理などをしており、クラウドファンディング出資者へのお礼や表彰式欠席の参加者への賞状発送などもやらなければなりませんし、何しろ全ての事務作業を一人でやっているので、僕にとってまだコンテストは完全に終わった訳ではありませんが、次回に向け少しずつ動き出してもいます。

 コンテスト開催に至る経緯についてはnoteの記事「クラウドファンディングで再確認した人の絆の大切さ」をお読み頂くとして、今回は、そのコンテストについてつらつらと書いてみようと思います。

【コンテストに込めたメッセージ】

 このコンテストにおいて、僕が最も大切な時間として位置づけたのは終了後の親睦会です。おそらく「コントラバスの仲間で集まろう」と呼びかけても今回のように東北や九州などから人が集まったとは思えません。その意味で、コンテストは全国から集まってもらうための手段でもありました。ここで仲間を増やしてもらうことで、よりコントラバスを好きになって欲しいと考えたのです。後日SNSでの反応を見ても、この狙いは当たったと言えそうです。

 また、「保護者も控室に入って良いか」というご質問を多数頂きましたが、あえて参加者の自立心を煽るためにお断りさせて頂いてました。中学生、高校生にもなったら会場入りしてから1人で何かをするという事を経験して欲しかったからです。本当なら申込みから一人でやってくれても良いと考えていました。

 それからプログラムに掲載した「コントラバス奏者たちからの応援メッセージ」。これは、普段部活でコントラバスを弾いているだけでプロのオーケストラや奏者に興味を持たない中高生に、世の中にどんなオーケストラがあって、どのようなプレイヤーがいるか知って貰う為に企画しました。「海外のオーケストラにも日本人のコントラバス奏者が所属している」という事を初めて知った参加者も多かったのではないでしょうか。掲載されたメッセージは呼びかけて1週間くらいで集まりました。時間も無かった事から、私の友人知人に限定されましたが、そこはご容赦下さい。メッセージを下さった皆さま、本当にご協力ありがとうございました。

 さらにゲストのBASSE PLANTEの出演によりジャンルを超えたコントラバスの可能性を感じて貰ったり、「楽器は大切にしなければならないんだ」と気づいてもらうためにあえて楽器運搬係を置くなど、いくつかの狙いを持ってコンテストの開催に臨みました。

【スタッフへの感謝】

 今回、ステージマネージャーこそプロの方にお願いしたものの、受付から客席誘導、控室、場内アナウンスに至るまで、全てコントラバス奏者にお願いしました。

 舞台袖を担当してくれた東京佼成ウインドオーケストラの前田芳彰さん、場内アナウンスをしてくれたコントラバス奏者の小野聡美さん、タイムキーパーを担当してくれた井口信之輔君はプロ奏者。受付にはSNSを通じて協力を申し出てくれた音大生の吉田優稀君がいて、そしてそのほかのスタッフは僕の生徒さんたち。ずっと自宅レッスンに通ってくれていた愛弟子を始め、東京大学、神奈川大学、春日部共栄高校吹奏楽部のOG,OBの生徒たちが手伝ってくれました。
 中でも、2階の控室と舞台袖の楽器の運搬を担当してくれた3名の男性スタッフには心から感謝したいと思います。あえて楽器運搬係という役割を作ったのには楽器屋さんから提供して頂いたレンタル楽器を守る意味合いのほか「楽器は大切にしなければならないんだ」と参加者に気づいてもらう狙いがありました。それが少しでも伝わっていたら嬉しいです。

スタッフのLINEグループを作り、当日何か質問があればそこで私が返信するという方式にしましたが、なかなかすぐにレスポンス出来ず、結果スタッフが自らの判断で動いてくれた場面も多くありました。彼らには感謝しかありません。

【審査について】

 審査員をお願いしたのは僕の戦友とも言える人たち。日本フィルの高山君、群馬交響楽団の市川君は20年来の付き合いで、演奏会の舞台やお酒の席を数多くご一緒してきた仲。新日本フィルの藤井君はこの数年の付き合いではありますが、アマチュア吹奏楽団から音大を経てプロオーケストラに入団した異色の存在であること、そしてそのアマチュア吹奏楽団で僕の高校時代の恩師の薫陶を受けた関係などもあってお願いしました。

 コンテスト前に一度集まって審査の方針について話し合ったのですが、自由曲の幅が広すぎて審査が難しいという事から、当然ではありますが「人と人を比較するのではなくその曲の完成度で審査する」という基準を明確に設けました。「次回は自由曲も10曲くらいから選択制にしたほうが良い」「ソロ弦は禁止にするべき」との意見も出て、これは見直しの必要があるかもしれません。
 また、10点満点の内訳を課題曲5、自由曲5の割合で審査しても良いのではないかとの意見も出ていました。本番を聴いてみて、課題曲を軽視している人がかなり多かったように感じたので、自分の予想より点数が行かなかったという方は課題曲での評価が響いたのかもしれません。

 審査の内訳については各審査員に完全にお任せしましたが、「しっかりと楽器を鳴らせているかどうか」「音楽を好きかどうか」に重きを置いた傾向だったようです。例えばハイポジションをパラパラと弾いていても、楽器を鳴らせていなければ高評価には繋がらないというところ。
 「音楽を好きかどうか演奏を聴いて分かるのか」というところ、これは抽象的に感じられるかもしれませんが、審査に関係ない僕が聴いていてもはっきりと伝わってくるものでした。当然、コンテストに出場するくらいですから全員コントラバスを大好きに決まっているのですが、その中にあっても楽しそうに演奏するひと、音から愛情が伝わる人は演奏ではっきりと分かりましたし、審査員も同じような評価をしていました。

 高校の部で審査員たちから「どうしても審査員特別賞をあげたい」と懇願されて急遽特別賞を決めた参加者の子が、実は不登校で苦しんだ時期を乗り越えてきたと知った時には、そうした想いを音から感じ取る事が出来て、さらに僕に「特別賞を作ってくれ」と意見を言える審査員たちで良かったと思いました。

 今回の審査結果、「銅賞がない」という結果になり、これには賛否両論あると思うのですが、僕としては実にこのコンテストらしい、主旨を理解してもらった審査だと考えています。そもそも予め各賞の数を決めるというのは審査に窮屈な印象を与えてしまうと思い、事前に審査員たちには「全員が金賞でも良いし、全員が銅賞でも良い」とお願いしていましたから、想定内の結果です。

 結果として「あのコンクールは出場すれば銀賞をくれる」と思った方もいるでしょうが、今回は特に中学・高校吹奏楽界の事情に詳しい審査員だったからこうなったともいえる訳で、今後審査員次第で銅賞が出る可能性はありますし、むしろそれが普通だという事は分かっておいて欲しいと思います。

 「全員に賞をあげる」「金銀銅方式」という設定は吹奏楽コンクールを真似たものです。勝負重視のコンテストであれば受賞は1~3位のみでも良いのでしょうが、このコンテストはまず人前でソロを弾く、全国の仲間と触れ合うという事が最大の目的。おそらく多くの人が人前でソロを弾く事が初めてという環境で、このコンテストに挑戦してきた事がそもそも受賞の資格に値するというのが僕の考えです。逆に、いまの勝負重視となりつつある吹奏楽コンクールは1~3位のみの受賞で良いのでは、と思いますが。

 講評用紙を表彰状と共に渡してしまったので、僕はほとんど講評用紙を読む事が出来なかったのですが、表彰式に参加出来なかった人の講評を少し読ませて頂いたところ、技術的なこと、音楽的な事ともしっかり書いてくれていましたし、納得いくものばかりでした。

 今回の審査員の皆さんにも、心から感謝したいと思います。

【職人さんたちの競演】

 「参加者にいろいろなオーケストラ、プレイヤーを知ってもらう」という事の他に、「多くの楽器屋さん、職人さんを知ってもらう」というのも僕の掲げた目標の一つで、いろいろ動いた結果、実は、今回の会場には多くのコントラバス職人さんが揃っていました。

 当初から控室で楽器の修理・調整を担当してもらう事になっていたベースショップ高崎さんのほか、レンタル楽器を提供して下さったクロサワ楽器の大木副店長、鷲見賞の景品に「毛替え・調整無料券を出したらどうか」と提案して下さった絃バス屋さん、岩田哲五郎商店さん、ガレリアコントラバッソさん、鈴木徹さんなどがいらっしゃいました。

 特に、クラウドファンディングでも出資して下さり、レンタル楽器も貸し出してくれて、当日はCD・DVDの予約販売受付までしてくれたベースショップ高崎さんには本当に感謝しています。彼の出資をきっかけに支援額が急増したので、おそらく彼が居なかったらクラウドファンディングは成立していないですし、コンテストも開催されていませんでした。

 実は絃バス屋さんから鷲見賞の景品を提案されたとき、私は「楽器屋さんはお互いに交流しない」という勝手な印象を持っていたため、内心「果たして皆さん快く協力して下さるだろうか」という不安があったのですが、皆さんそうした垣根を越えて快諾して下さってホッとしましたし、企画段階で控室に常駐するのはベースショップ高崎さんだけだったはずが、クロサワ楽器の大木副店長も加わって頂き、お互いをフォローし合うような様子も見られ、「次回は手伝わせてくれ」と申し出てくれた方も多く、皆さん根底には「若い人の為に何かしたい」という共通の思いがあるんだという事を感じられましたから、次回からは1人と言わず、職人さん数人に常駐して頂くのもアリかなと思っています。

 協賛、後援という立場でご協力頂いた職人の皆さまにも感謝したいと思います。

【BASSE PLANTE】

 ゲストのBASSE PLANTEについてはもう今さら語る必要もないでしょう。参加者にコントラバスの可能性を知って貰うこと、そしてBASSE PLANTEの存在を知ってもらうこと、この点については僕の狙いがバッチリハマったと思っています。
 残念ながら高校の部の審査結果集計などもあって彼のパフォーマンスは聞けなかったのですが、反応を見る限り期待通りだったのだと思います。
 宣伝の為に出演したYoutubeトークライヴなどにも引っ張り出してしまって申し訳なかったかなと思いますが、このコンテストに欠かせない存在の一人でした。

【専属伴奏者】

 今回専属伴奏者をお願いしたのは母の生徒さんで、東京音楽大学の伴奏助手をしている小林遼君でした。15人もの伴奏を一手に引き受けてくれた彼の尽力には頭が下がりました。人数をこなすうち、伴奏をするだけではなく参加者に声をかけてリラックスさせる様子も見えて来て、頼もしく感じたものです。
 コンテスト終了後、ある参加者の保護者の方から「バランスを見ながらの伴奏の技術もそうですが、入退場の立ち振る舞いも素晴らしく、これぞプロと感心しました」というメールを頂きました。本当に彼にお願いして良かったと思っています。

【反省点など】

 価格設定について。まず3000円の参加費、チケット代(一般2000円/学生1000円)など費用面について、多くの方から「安すぎる」とご指摘頂きました。私自身安いなあとは思いましたが、正直集客面で自信が無かったのでこの設定にしていました。結果予算が厳しくなりプログラムをプロにお願い出来なくなるなど苦しい状況になったので、次回は参加費5000円、チケットも一般3000円、学生1500円くらいにしても良いのかなと考えています。
 さらに「専属伴奏者を無料でお願い出来るのは過保護ではないか」という意見も頂きました。専属伴奏者をお願いする場合は少し依頼料を頂くべきかもしれません。

 会場について。ルーテル市ヶ谷は響きでは文句なしでしたが、控室の広さ、控室から舞台までの導線の厳しさ、そして客席数については少し物足りなさを感じました。参加者が予想以上に早い時間に集合した事もあって、控室はぎゅうぎゅうの状態でしたから、次は控室やタイムスケジュールも見直す必要があると思われます。改めて客席数300~400、ある程度の広さの控室を備えた会場を探してみたいと思います。

 チケットについて。ルーテル市ヶ谷の客席数は200。事前に参加者の座席は用意していたので54席は埋まりました。さらにクラウドファンディングでご支援頂いた方へのリターン条件でも招待券を出す必要があったので、招待枠と合わせ販売前に100はこちらで確保する必要がありました。結果、残りを前売り券として販売したところ、本番1ヶ月前には完売となりました。伴奏者、保護者が来場していたことも考えると、正直内輪感の強いイベントになったと言わざるを得ません。まあコントラバスというマイナー楽器で、ろくに宣伝もせず、この客席数では仕方がない。ある程度予想の範疇ではありました。
 コンテストが終わってから「完売と言っていたのに、当日急に入れた保護者がいたのはおかしい」といった書き込みも見かけましたが、これは招待客が早めに帰ったり、参加者が1人欠場になったり、来られなくなった人がいたりした結果対応出来ただけの話で、そういった事情が無ければ保護者であろうと入れませんでした。むしろ急遽対応したことを褒めてもらいたいくらいですね。

 自由曲について。今回は難易度の幅が広がり過ぎ、審査員が頭を抱えていました。審査員からは「エチュードとソナタから数曲、協奏曲はカプッツィとピフル程度が良いのではないか」と意見がありました。既に書いたように、自由曲を10曲くらいから選択制にする事も検討するべきかもしれません。そうなると「自由」曲と呼べるか分かりませんが・・・これについては要検討ですね。

 演奏時間について。今回は最初「5分を超過しても減点なし」から「5分を30秒超過したら減点」となりましたが、次回は5分を超過した時点で減点としようかと考えています。今回も5分を超えたのは5人だけでしたから、これはクリア出来るでしょう。

 プログラムについて。これは先ほども書きましたが、予算と時間が足りず、僕がデザインから発注までやらなければならなくなり、結果出来栄えの悪いプログラムになってしまった事はお詫びしたいと思います。
 中学の部の出演順、4番の次が6番になっていたり(これは直前に5番で出場予定だった人が辞退した事による私のミス)、全体的に文字のバランスが悪かったりするのは全て僕の責任です。次回はプロにお願い出来るだけの予算を集めたいですね。

 舞台裏での進行について。これは原因が分かっていないのですが、プログラムと進行表で2名の順番が逆になっており、一時混乱が起きました。進行表を何度も作り直しているうちに手違いがあったものと思われます。
 それから、出番が迫っている参加者が見当たらない!と騒ぎになり、何度か場内アナウンスで呼びかけるという事態になりましたが、何と当事者はずっと控室におり、誘導係が何度か呼び出しているのを聞き逃していたようです。次回からは時間になったら参加者自ら誘導係に声をかけるシステムにするべきかもしれないですね。

 表彰式について。今回、中学の部で5名、高校の部で1名表彰式を欠席された方がいました。地方から来ていたり、部活の事情があるのでそれは仕方ありませんが、一部の他のコンクールのように結果をロビーに貼り出すのも方法の一つかもしれないですね。ただ、表彰式で賞状を受け取る経験はなかなか出来るものではありませんし、一つのハイライトでもありますから、継続する方向では考えています。
 審査員や客席に礼をせず賞状だけ受け取って席に戻ってしまう人も多かったので、表彰式の際のマナーについては事前に少し説明したほうが良かったかもしれないですね。
 正直表彰式の段取りは何も考えていなかったので、次回はきちんと段取りをしておきたいと考えています。

【少しだけ苦言】

 今回、コンテスト申込の受理やメールでの問合せなど事務処理は全て私が一人で行ってきました。
 そこで感じたのは、メールを送る際に、自分の名前も書かず聞きたい事だけ送りつけてくる人が多かったこと。こちらとしては名前を書いてもらわないとどこの誰か分かりませんし対応が大変です。メールのやり取りのマナーや常識を勉強して貰えたら嬉しいですね。

「ホテルや新幹線を取ってしまったがコンテスト申込み前に締め切られてしまった」というご連絡を頂いた方もいらっしゃいました。これは順番が逆だと思います。申込みが受理されてから移動・宿泊手段を確保するのが筋というものでしょう。

 それから「確認したら必ず返信するように」と書いたメールを送ったにも関わらず、3日経っても半分も返信が無く、3度目の再送でようやく全ての返事が出揃った時には少し残念な気持ちになりました。次回からはなるべくメールのやり取りをせず進行出来るよう準備をしたいと思いますが、出場したいと思って申込みをしたのであれば、こちらからの連絡にはきちんと対応して欲しかったですね。

 「保護者、伴奏者のチケットについては事前に事務局に申し込んだ人だけが購入出来る」と通達していたにも関わらず、直前になって「保護者の分を購入していなかった、何とかならないか」「枚数を増やしてくれないか」といった連絡が届きました。これも、事前にお伝えしている内容をよく読んでいない証拠だと思います。参加するために何が必要で何をすべきか、よく把握するようにしてほしいところです。

 親睦会で審査員の藤井君がステージマナーに苦言を呈していましたが、表彰式でも審査員やお客様への礼をしないなど人前でのマナーを知らない人が目立ちました。知らない事は仕方ないですから、これをきっかけにレッスン講師や部活の顧問の先生などがきちんと伝えられるようになると良いと思います。かくいう私も生徒に賞状を渡す際に「しまった、教えてなかった」と思いました。反省。

 コンテスト1ヶ月前に「今後全ての変更は受け付けられない」と記しているにも関わらず、多くの変更希望がありました。とりわけ、普通のコンクールではありえない自由曲の変更、そして専属伴奏者を依頼しておきながら前の週に伴奏のカット変更といった相談があった事は想定外でした。自由曲についてはまだ対応出来る内容ですが、直前にカットの変更を申し出るというのは、15名もの伴奏をしなければならない専属伴奏者に対して大変失礼な事ですから、次回からは申込みの段階で厳しく対応しようと思っています。

 そうそう、「控室ではあまり大きな音で練習しないように」と通達していたにも関わらず、他人の事を顧みないような練習をしている人も見受けられました。他人を思いやる気持ち、持ってもらえたら嬉しいです。

【個人的なこと】

 実は、コンテストの1週間くらい前から、睡眠不足に悩まされていました。眠ろうと目を閉じても「最初の代表挨拶で口を開いても言葉が出ない」とか「当日スタッフが誰も来ない」とか「出場者が現れない」「進行表のミスが判明する」など次々に夢にうなされて目が覚めてしまうのです。自分の精神的な弱さに呆れつつ、リハーサルや演奏会の合間にいろいろと準備を進めてきました。

今回、クラウドファンディングで資金を集め、いざ当日を迎えるまで、ほとんどの作業を僕一人で行ってきました。友人たちから「手伝うよ」と声をかけては貰うものの、仕事を持っている人たちに無給でお願いする事には抵抗があって、結局自分で背負い込んでしまったのです。チラシのデザインこそイラストレーターの方にお願いしましたが、それ以外で他人の手を借りたのは進行表の最終チェックをお願いしたくらい。参加者全員とのやり取りから広告営業、楽器屋さんや伴奏者、審査員たちとの打合せ、そしてプログラムのデザイン、アナウンス原稿の作成にケータリングの注文、さらに必要な道具の買い出しまでを演奏・指導の仕事の合間にやるというのは、正直相当な負担で、家族にも迷惑をかけたと思います。第1回を終えたいま、多くの人たちから「次は手伝わせてくれ」とお声を頂いているので、次回はそのお言葉に甘えようと思います。

【まとめ】

 SNSで反応を見るまでもなく、親睦会での参加者の笑顔を見た段階で「やって良かった」という気持ちになりました。その後改めてSNSでの反応を見て、とりあえず苦労は報われたというのが率直な感想です。
 いろいろ言う人もいるかもしれませんが、僕はあの場の空気を感じた一員として間違いなく成功だったと思っていますし、今後も継続する決意を固めました。

 参加してくれた皆さんには本当に感謝の気持ちでいっぱいです。何処の誰が企画したかもわからない怪しい企画に乗っかってくれて、結果盛況と言える雰囲気になったのは何より参加者の皆さんのおかげと言えるでしょう。
 親睦会で「参加した瞬間から皆さんも一員です、皆さんが広報であり宣伝マンとなってコンテストを広めて下さい」とお願いしたのは冗談でもなんでもなく本気です。認知度をあげ、支援者が増える事で継続への可能性が生まれます。実際、SNSで参加者の皆さんが楽しそうな声を挙げてくれたおかげで「行きたかった」という声も増えています。
 「今後はスタッフとして協力したい」と声を上げてくれた人も多く、今後「みんなで作り上げていくコンテスト」としての方向性でも良いのかな、と考えています。

 あるレッスン講師の友人からは「ウチの生徒はいろいろコンクールに出場しているが、こんなに至れり尽くせりのコンクールは無かった、と聞かされている」と言って頂きましたし、多くの保護者の方からもありがたいお言葉を頂きました。

 本当に大変だったので、次回の開催に向けてもう一度勇気を振り絞る必要はありますが、継続してこそ価値が出てくるものでしょうし、何とか頑張りたいと思います。まだスポンサー企業もいないですし、またクラウドファンディングに頼らざるを得ない状況ですが、前回よりは理解者が増えてくれたのではないかと感じていますし、熱が冷めないうちに皆さまのご協力を仰げたらと思います、今後ともご支援を賜る事が出来ましたら幸いです。

 まずは、今回参加して頂いた皆さま、ご支援ご協力頂いた皆さま全ての人に心からの感謝を申し上げます。ありがとうございました。
  

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