クラウドファンディングで再確認した人の絆の大切さ

昨年、「中学生・高校生の為のコントラバス・ソロコンテスト」なるものをやろうと思い立ち、クラウドファンディングにて資金提供を呼びかけました。当時のブログやFacebookの投稿を引用し、その時の事を記録として残しておこうと思います。 

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《2017年7月14日、Facebookへの投稿》

実は以前から、吹奏楽部のコントラバスが吹奏楽のソロコンテストに参加する事に疑問を持っていまして、今回「吹奏楽部に所属するコントラバスの生徒だけの為のソロコンテスト《ブラバン・コントラバス・ソロコンテスト》」を企画しており、クラウドファンディングで資金を調達しています。

もともと楽器を始めたばかりの中高生の技術レベルで演奏可能なソロ曲が極端に少ない環境で、トランペットやサックス、フルート、クラリネットといった楽器と張り合う事自体無理があるうえ、審査員にコントラバス奏者が呼ばれたという話をほとんど聞きません。つまり、圧倒的不利な状況に飛び込むしかない訳です。
コントラバスのオリジナル曲で受験したら「そんな曲を弾いてないでバッハを弾きなさい」という講評を貰った、という話(気持ちは分かりますがバッハはコントラバスに曲を書いてないです)もTwitterで見かけました。

そこで、審査員はプロのコントラバス奏者だけにお願いし、曲もソナタ、協奏曲に限らず小品や練習曲まで広げ、さらに楽器の運搬が難しいであろう事を踏まえ本番用の楽器や伴奏者もこちらで用意し、まず「参加して貰う」事を最前提に開催を計画しています。吹奏楽コンクールさながらに「金賞・銀賞・銅賞」方式です 笑

もし楽器を持参してくれたらその場で専門店による微調整や修理の見積りを出す事もしたいと思っています。
資金が集まってから動こうと思っているので開催日などは未定ですが、来年中に東京都内で第1回を実施出来ればと思っています。まずは東京で開催し、盛況であれば少しずつ関東圏を出る事も視野に入れています。

いろいろ話を持ちかけてみましたが、メリットが少ない事もあってスポンサーが見つからず、こうしてクラウドファンディングに踏み切った次第です。

「え、管弦楽部はダメなの?」「コンテストで不利なのはコントラバスだけじゃないだろ」「ていうかお前誰だよ」といった声がある事も承知の上で、僕のようなただのフリー奏者がやるべき事なのか分かりませんが、少しでもコントラバスの発展に繋がれば、と思い行動に移させて頂きました。

「コントラバスなのにタイトルにブラバンという言葉が入るの?」という疑問を持たれる方もいると思います。「ブラスバンド」は金管楽器主体の編成、との知識くらいは持ち合わせておりますが、日本では吹奏楽=ブラスバンドという認識の方が多く、分かりやすく親しみやすいかなと思ってこのような名称にしてあります。ご了承下さい。(※この後管弦楽部も受け入れる事になり、「ブラバン」は外しました。)

コントラバス関係者の皆さまからもご宣伝頂けましたら幸いです。また、何か良いアイディアがありましたらアドバイスをよろしくお願い致します。

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《2017年9月30日、ブログへの投稿》

吹奏楽部のコントラバスの為の「コントラバス・ソロ・コンテスト」資金調達のクラウドファンディングが終了致しました。結果は

 目標金額到達!!

本当に、ご支援頂いた皆さまには感謝の気持ちしかありません。

プロジェクト終了期限2日前の段階では支援金が半分くらいしか集まっておらず、正直諦めかけていました。携帯のメモ機能で、それまで支援を表明して下さっていた方々へのお礼と謝罪のメールを作成しておいたほどです。

それが、締切前日にある知人から電話があり「残り全額は無理だけど、少しでも力になりたいから」と、ある程度まとまった金額を支援してくれたのです。それが呼び水となって、締切当日一気に数字が伸びました。残り6時間くらいから、次々に「パトロンが現れました!」のメールが届くのを見て鳥肌が立ちました。

もちろん、彼がある程度の金額を支援してくれた事は嬉しいのですが、最も嬉しかったのは「俺らはずっと鷲見さんの味方だから」と言ってくれたこと。

実はクラウドファンディングを始めてから、ネットで多少批判の声があることを聞いており、その心無い発言に少し心を痛めていました。もともと僕はネットの、特に匿名の発言は一切見ないようにしてきましたし、相手にする気すら無かったのですが、頭にくる事もありました。
どこかの指揮者が「ナンセンスだね」というようなGIF動画を貼り付けてきたこともありました。彼には「画像じゃ意味が分からないのですがどういう事ですか?」とコメントしましたが未だに返信がないところを見ると、そこまでの人格だったんでしょうね。そんな人間がオーケストラをまとめていると思うとゾッとしますが。いつかお仕事でご一緒したら問いただそうと思ってますが、残念ながらなかなかお会い出来ていません。
おそらく発言している本人たちはワイドショーのコメンテーターさながらに自分なりの正義感を振りかざして無責任に書き込んでいるから、これを読んでも自分の事だとは気づかないでしょうが、意外とこうした発言は少しずつ相手の心を傷つけます。精神的に疲労を感じ、心のどこかで「このクラウドファンディングが失敗に終わったら、もう吹奏楽の為に頑張るのは止めて、自分の技術を磨くことに専念しよう」と思っていました。

ただ、幸い否定的な発言はほんの一部で、その何倍もの応援の言葉を頂いていたので、ある程度強い意志を持って継続していられましたが、最後に勇気を貰ったのが先述した友人の言葉でした。
本当に、実際に交流している人たちの言葉ほど励ましになるものはありません。会った事もない、何処の誰かもわからない人間の言葉なんて、気にするだけ時間の無駄なんですね。

さて、資金が集まったので、これから本格的に企画スタートとなります。支援者の一覧を作ってリターンの準備をしつつ、口座を開設し、公式サイトを作り、開催時期の設定、場所の確保、審査員・伴奏者への正式な依頼、楽器屋さんとの打ち合わせ、さらには録音をどこにお願いするか、チラシやプログラムのデザイン、さらには募集要項に参加申込書などの書類作成などやる事は山積み。さすがに一人じゃ厳しいので、事務局という形で友人に助けを求めようかと思っています。

怖いのは、こうして事務的なイメージが強くなってしまって、演奏の仕事が減ること。何だかんだ言っても僕は楽器を演奏するのが大好きですから、あくまでもプレイヤー第一で居たいと考えています。その辺のバランス感覚を保ちながら活動していかないと。

コンテストで一番悩むのが開催時期とホールの確保。時期については、現在吹奏楽部顧問の先生方にヒアリングをしているところです。コンクールや試験、定期演奏会と重ならず、ホールを確保し易いという条件を考えると3月春休みの平日などが現実的になりそうです。もちろん、土日が取れたら最高なんですが・・・。
開催は早くて来年秋、または2019年春になりそうですね。場所は都内ホールを検討中ですが、何しろ後ろ盾が無いので、どのホールを取るにしても抽選に臨まなければなりません。23区外も視野に入れる必要がありそうです。

審査員は既に3名に打診済み。いずれもプロオーケストラに所属しているコントラバス奏者です。オーケストラの日程との兼ね合いがあり、まだ正式発表出来ませんが、コンテスト開催日が決まり次第発表出来ると思います。審査員とも話し合いを進めており、吹奏楽コンクールのように課題曲・自由曲にしようかという案も出ています。

詳細についてはまず公式サイトを作り、そちらで発表していく事になると思います。何とか第一回を成功させ、継続して開催していけるコンテストにしたいと思います。コントラバス界を盛り上げるため、頑張って活動して参りますので、皆さまどうぞ応援をよろしくお願い致します。

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こうした流れがあって、私は今コンテストの準備を着々と進めています。

 第1回 中学生・高校生の為のコントラバス・ソロコンテスト

ホールも審査員も決まり、少しずつ協賛・後援して下さる企業も増え、当日の録音もこれまでお仕事でご一緒した方にお願いし、友人のプレイヤーにゲストとして出演してもらう事も決定し、ステージマネージャーも頼れる以前からの知人にご快諾頂きました。これまで続けてきた仕事で築いた信頼関係から、多くの人に手伝って頂ける事が決まり、本当に人の縁の大切さを感じています。
来月からは出場者の募集も始めます。まだいろいろと不安はありますが、まずは第1回を成功させるべく、尽力しようと思っています。
 

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鷲見精一

コントラバス奏者のひとりごと

コントラバス奏者、指導者としての活動を通して感じたことを書いていきます
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