バッターボックスに立ち続けること

最近SNS上で話題になっていたDeNAさんの新規事業の開発の軌跡
この20年間、狂ったように新たな事業に挑戦し続けている会社さんで本当に凄いなと改めて思いつつ、ふと年末年始に読んでいた南場さんの「不格好経営」のこの一説を思い出しました。

DeNAの挑戦をする文化、コトに向かう文化、その清々しさを作ったキーパーソンであり源泉は創業メンバーの川田さんだったと南場さんは振り返っています。そんな自分も創業当時川田さんに支援をしてもらい、挑戦をし続けることの重要性を教えてもらった一人です。久々にブログを書こうと思い立ち、今日はその川田さんとのエピソードを文章にしようと思います。

創業からの苦悩

2012年、会社を作って1年ほどが経過しても事業が立ち上がらない状態が続き、自分達は追い込まれていました。元々は"Wondershake"という位置情報×SNSアプリで米国で創業したものの、米国の就労VISAの取得が叶わず、サービス自体もPMFなかなかせずで完全に壁にぶち当たっていました。
リリース時から注目されていたことで周囲の期待も大きかったこと、調達したキャッシュが徐々になくなっていたこと、周囲の同世代起業家が成長していくのを見ては毎日悩み、焦っていました。

その鳴かず飛ばずだった時期に、前のめりで支援をしてくれたのが当時当社の株主だった川田さんでした。過密スケジュールの中、毎週時間を作ってくれては様々なメンタリングをしてくれました。
プロダクトのデザインレベルでの細かなフィードバック、起業家として逆境時に持つべきマインドについて等、叱咤激励と共に色んなことを叩き込んでくれました。ただ支援をして貰いつつも、当時展開していた事業は思うように立ち上がらなかった。キャッシュもジリジリと減っていき、自分達の自信も弱まっていました。

その厳しい時期に川田さんが言ってくれたことでずっと頭に残っている言葉があります。

「何があっても会社は絶対に死なせたら駄目だ。今は辛いかもしれないけど、バッターボックスに立ち続けることが何より大事。大きな市場の変化の波は数年に一度訪れるから、その時にバッターボックスに立てるよう、諦めずに会社をサバイブさせよう」

バッターボックスに立つ、とは挑戦をするマインドはもちろん、挑戦できる体制を会社として準備することです。市場機会があって挑戦をしたくてもその時にリソースがなければ出来なくなってしまう。これは彼からの諦めるな、というメッセージでした。
会社を創業した際は「人々の生活に必要とされるグローバルプロダクトを作るんだ!」と息巻いていたので、当時やっていた創業事業を畳むことの葛藤は正直ありました。ただこの話をしてくれたのはDeNAを作った創業者であり、市場の荒波を何度も乗り超えて会社を時価総額数千億円レベルに成長させてきた張本人です。言葉に圧倒的な重みがありました。
このアドバイスを受けた後すぐ創業メンバーと話し合い、一度戦い方を変えることを決めました。一度しゃがんで、自力で稼ぎ、なんとしてでも会社をサバイブさせよう。そしてタイミングが来た際にもう一度大きい挑戦をしようと。この意思決定が当社にとっての転換点でした。

バッターボックスに立ち、ヒットを打つ

そこからはひたすら受託で他社さんのスマホアプリを作りつつ、空いた時間で自社サービスを短期間で何本もリリースし、経験を積みながら徐々に収益化していきました。おそらく1年半で10数個のアプリを作ったかと思います。やれることは何でもやっていました。
その間も他の同世代起業家がどんどん事業を成長させていくのを横目で見つつ、相当な焦燥感がありましたが、「自分達もタイミングが来たら再度大きく挑戦すれば良い」と割り切り、創業メンバーで耐え凌ぎました。

そして2014年、スマホの急速な浸透に伴いメディアとECのあり方や情報流通の流れが大きく変わるタイミングを捉え、現在展開しているLOCARIという事業を作りました。今後の成長市場を目の前に、自分達の理念とそれまで貯めてきた経験をテコにバットを振ったのです。そこからもアップダウンは多いですが、様々なステークホルダーのバックアップを頂きながら、事業をどうにか伸ばしてきました。

今振り返ると、あの厳しい時期の川田さんのアドバイスがなければ、自分はもしかしたら諦めていたかもしれない。
何度失敗してもバッターボックスに立ち続ける/立ち続けれるようにすること、またそのベンチャーマインドが企業文化に染み付くことの重要性を、冒頭のDeNA社の数々の新規事業の成功・撤退の軌跡を眺めつつ、改めて痛感しています。

会社を作って今年で丸8年

そして4月1日から当社の第9期がスタートします。22歳で会社を作って丸8年、完全に経営者としては中堅層(not若手)です。
創業からこれまでの歩みは全くもって順風満帆ではなかったですが、厳しい時期に諦めず、挑戦をし続けてきたからこそ今があると想っています。

事業自体は市場の地殻変動を捉えて伸びてきました。ですが、今はようやく当時やりたかった構想のスタート地点に立ったくらいの感覚です。
正直事業的にも組織的にも遠回りが多かったと反省しており、今期はこの数年間で蓄積してきた学びや自社アセットをフルに活用した(昨年末から仕込んできた)新規事業を複数リリースする予定です。リブーストしたいなと思っています。

国内外の市場の変化スピードは引き続き目まぐるしく加速しています。メディア領域もコマース領域もユーザーの可処分時間・マインドシェアを取ろうと戦いが激化してます。その中でやはり大事だと思うのは、この記事のテーマであるバッターボックスに立ち続けること、ユーザー・顧客に向き合い新たな挑戦をし続けることです。逆に現状維持で立ち止まったら死。

今期も我々はこれまで以上にバットを振ります!と宣言しておきます。
目指している事業構想であり未来の実現、また関わって頂いているステークホルダーに期待値以上の価値を作れるよう、この1年も果敢に事業作り・組織作りに挑戦をし続けたいと考えています。

以上、最近改めて想っていたことを言語化したポストでした。
ここ数年ずっとブログ書けてませんでしたが、今後はこちらのnoteで事業や組織に対する考え方など、会社について更新していきます!どうぞよろしくお願いします。

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Satoshi Suzuki

株式会社Wondershake代表取締役の鈴木です。LOCARIという女性向けのメディアECサービスを作っています。

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