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ゴルフクラブの魅力2

こんにちは!ダグです。
ゴルフクラブの形にすっかり魅了されてはや40年。
形状を眺めていると、いろんなことが見えてきたりしますね!

ゴルフクラブの形状、曲線には美しさもありますが、形状そのものに機能性もあります。

今の形になるまでに様々な過程を経過してきたはずで、それらは前人の「ボールを飛ばしたい」や「ボールを上げたい」などの目的で、試行錯誤の結果の賜物だと考えています。
それらの機能は形状で狙っていくのが一番合理的で、そのための形になっていることは間違いないです。

たとえば、ドライバーで、一昔前はよく言われていたのは、飛距離性能の丸型ヘッド、方向性の洋ナシ型というものがあります。
これって、今の慣性モーメントの考え方に通ずると思いませんか?
洋ナシ型は、面長になりますから、横方向の慣性モーメントが大きいということになります。
今の考え方に近いものは、すでにこの頃からあったということと言えるでしょう〜

せっかくなので、ここで少し、形状の意味合いなどをお話してみましょう〜

ドライバーの形状と性能

最近では、460ccが通常になっていますが、ここに至るまでには、やはり試行錯誤がありました。
30年前1990年代前半までは、パーシモンヘッドがまだまだ主流で、対抗馬としては、ステンレス製のメタルヘッドでしたが、その頃の体積は大きくても200cc を超えるものは少なかった記憶があります。

では、なぜ、その後、ヘッドは大きくなっていったのでしょう〜

それは、やはり、易しさの追求から始まったものと思われます。
大きいほうが当てやすいというのもありますし、また、慣性モーメントという指標が注目されたため、この慣性モーメントを大きくするために最も簡単な方法はヘッドを大きくするというものだったからです。
(詳細は後述しますね)

それから、飛距離を出すための工夫として、長くしたいというのもありますが、小さいヘッドのままで長くしてしまうと、当てにくいという感覚の方が先行して、一気に難しいクラブになってしまいますよね。
ですから、大きくして、長くしやすくなるというのも背景としてあったと思います。
大きくしても、ヘッド重量を軽くする必要性がありました。

ヘッドを重くしないで大きく作るためには、素材革命も必要でしたが、ちょうどこの頃、チタン合金に注目が集まり、ゴルフクラブのヘッドに用いたところ、非常に好都合なことがたくさん起きました!

まず、チタンは、薄くしても強度が出る。
その上、鉄(ステンレス)よりも比重が軽い、変形にも強い、そして、腐食もしにくい、などなど、まだまだ挙げればきりないのですが、ゴルフクラブヘッドの大型化にもってこいの素材といえる性能を持っていたんです!

技術革新とともに、どんどん肉厚の薄肉化に成功し、どんどんヘッドを大きくすることができるようになりました。一時期500ccを超えるヘッドも作られら事もありました。

その後、ルールの規制もあり、ヘッド体積は、今の460ccが主流という時代を迎えます。
ヘッド体積は各社で大きくは変わりませんから、その中で性能差を出すためには、重心位置というものにこだわらざるを得ません。
重心位置をコントロールするに当たり、ヘッドの余剰重量というのを利用します。
余剰重量というのは、本来作るべきヘッドの重さに対して、強度を出すだけの構造で作ると、40gくらい軽くできるということから出る重量です。
たとえば、ドライバーは200gくらいのヘッド重量が多いですが、それに対して、強度を出すだけの中空のヘッドを作ると160gくらいでできてしまうということを意味しています。
今では、技術革新により、余剰重量もかなり大きくなり、おそらく計算上は50gくらい(もしくはそれ以上?)まで可能なのではないでしょうか?
この40gを超える重量物を、ヘッドの中の様々な場所に配置することで重心位置をコントロールできる、というのが今のヘッドの設計の主になっています。

ホゼル7gが付くと200g強

ところが、前置きがだいぶ長くなっていまいましたが、一番、重心位置に効いてくるのは、実は形状です。

ドライバーヘッドをよく見ていただくとわかるのですが、ヘッドは上の方(クラウン側の方)が表面積が大きいですよね?正面から見ると上の辺が大きい台形になっているのがわかると思います。

ヘッドを正面から見たところ

また、最近では、だいぶ短くはなりつつありますが、シャフトを装着するためのホーゼルがついています。

これが何を意味しているかというと、何も設計要素無しでヘッドを作ると、上の方と、ヒール側に重量物がある構造物ですから、重心位置は、高く、ヒール寄りになりやすいということを意味しています。

そのため、最近のカーボン素材を活用している、低重心にこだわったモデルが出てくるまで、ヘッドのセンターに重心位置を配置できたモデルはなかったと言えるくらいです。(フェースの位置をずらしたりして工夫しているメーカーも有りました)

ここまでの話が長くなってしまいましたので、続きは次回に回します!

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