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【4】兄弟姉妹の会に行ってみたら

いつまでこんな状態が続くのか…
両親がいなくなったら、わたしはどうなるのか…

そんな思いでネットサーフィンしていると、ひきこもりなきょうだいがいる人を対象とした催しを知りました。

同じ境遇の人と話をすれば、何か参考になることがあるかもしれないと、電車で2時間近くかかる場所まで足を運んでみることにしました。

行った先は、広めの会議室のような場所、主催者の方2名が迎え入れてくれました。
そのうちひとりは、ご自身もひきこもり経験がある社会福祉士の男性でした。
参加者は、わたし以外に女性が2名、計5名が車座になって会が始まりました。

それぞれ自己紹介をした後、自分の家族の現状や今の気持ちなど、思い思いに話をするのですが、どちらのご家庭も、我が家より過酷な現状を抱えておられました。

親と当事者と同居され、当事者からの暴言に親とともに耐え続ける日々の方。
ご家族が力を尽くして当事者を医療につなぐことができたものの、処方薬を拒み続け、結局なんの改善もなく途方に暮れている方。

話の流れによっては、主催者が補足してくれたり軌道修正してくれたりもしました。
でも、わたしなんてまだまだ序の口で、こんな過酷な状況な人がいるんだと、勇気付けられたというよりも、これからどうなってしまうのかと愕然として帰路につきました。

会を終える前に、主催者の方からの情報提供として、生活困窮者自立支援制度について、紹介がありました。このときはじめて、この制度について知ることになったので、この情報を得られたことは、行って良かったのかもしれません。

でも、同胞さんの母親に対する態度を改めてもらいたいという、直近で解決したいと思っていたことへの答えは、何も見つかりませんでした。

そりゃそうです。「ひきこもり」といっても、その様相はさまざまで、そこに至る経緯や家族の環境も、ひとつひとつ違うのですから。

心のどこかで、きょうだいとしての気持ちを共感しあいたいという、わたしの心的サポートを期待していたんだと、帰路につきながら自覚しました。

この会にわたしが参加したのは何年も前のことですので、違う形態になっているのかもしれませんが、今でも継続して開催されているようです。
もし、同じような思いで、このような会への参加をお考えの方がいらっしゃるのなら、傷の舐め合いどころか、もっとひどい傷を見せられて、ショックを受ける可能性も秘めていることを、心に留めておいていただきたいと思います。

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