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【特集】久琢磨と総伝

大阪朝日に伝わる大東流技

(1)合気道・大東流史における久琢磨の存在   文 スタンレー・プラニン(2)久琢磨から託された総伝技をまもって  森恕 大東流合気柔術琢磨会総務長
(3)「戦わずして勝つ」を糧に  川辺武史 大東流合気柔術琢磨会
(4)中津平三郎の残した大東流  千葉紹隆 中津平三郎門人
(5)朝日の〝久さん〟との思い出 天津裕  大東流合気柔術琢磨会


惣角から唯一免許皆伝を許された久琢磨。本特集では、その久がまとめた写真集『大東流合気武道伝書全十一巻』(以下総伝)に注目する。なぜ総伝はそれほど貴重なのか? 
それは、約6年間にわたり、前半は合気道開祖植芝盛平が、後半は大東流の武田惣角が教授した技が、1500枚余りの写真の形で収められているからである。合気道、大東流双方にとり、歴史面ではいうに及ばす、技術面における変遷過程や技の原理などを知る上で、これほど膨大かつ貴重な情報を伝える資料はほかにはない。
本特集では、この総伝の内容について、その歴史的意義を述べ、さらに盛平と惣角による大阪朝日新聞での教授を実現させ、総伝作成の主役を果たした久琢磨に焦点を当てる。
登場いただくのは、久の指示で作られた盛平翁のフィルム『武道』を発見した本誌編集長スタンレー・プラニン、総伝を引き継ぐ琢磨会の森恕、久の晩年の弟子・天津裕、久と同じく大阪朝日において惣角から教授を受けた中津平三郎の弟子・千葉紹隆、琢磨会の専任指導員である川辺武史の諸氏。
※所属や肩書きは、季刊『合気ニュース129号』に掲載当時のものです。


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