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映像初心者の僕ですが、プロジェクションマッピングを作っちゃいました!

こんにちは。designing plus nine のmarimoです!寒くなってきましたね⛄️みなさまいかがお過ごしでしょうか。

さて、今回の記事では、昨年実施されたプロジェクションマッピングのPW(Project Works:有志のチームで作品制作する活動のこと。詳しくはこちら💁‍♀️)をご紹介します。

去年、dp9にも東大にも入ったばかりの1年生(当時)ながらチームリーダーを務めた、桃太郎くんにお話をうかがいました。

ーまず、自己紹介をお願いします。

どーも、桃太郎です🍑最近は感情コミュニケーションの研究をしています。

僕がプロジェクションマッピングに興味を持ったきっかけは、東京駅やフランスなどで開催されたプロジェクションマッピング大会の動画を見て、"すごすぎて気持ち悪い"と感じたことです。

それからどんどん好きになってしまって、自分でも作ってみたいなと。

でもプロジェクションマッピングは1人でやるにはマンパワーが足りない。

3Dのモデリングをして、そのあと付け足す映像を作って、モデリングするものを作る。それから、ものに対してどうプロジェクターを当てるのが最適かを考える。結構やることが多いんです。

すごいたくさん、しかも種類も多いやるべきことがあるので、1人ではできないなぁということと、あとは、みんなでやったほうが楽しいかなって(笑)

そんな風に思って、僕はdp9のPWという仕組みを使ってプロジェクションマッピングを作ることにしました。当時はどのAdobeツールにすら全く触ったことがない初心者で、今思えば何故やったって感じですけど(笑)

ーどんなものを作ったんですか?

このPWでは、僕たちは2回の作品制作をしました。

1回目は、白い紙で作った一辺約30cmの立方体に映像を投影しました。

初めてなのでできるだけ簡単なものがよかったんですけど、プロジェクションマッピングの醍醐味は写したものが3Dになることだと思うので、初心者ながらにそれを第一目標にしました。

立体だけど立体じゃない。現実のモノを使うと作れないような形を、立体に見せられる。そういう自由なところが僕がプロジェクションマッピングを好きな理由なんです。僕は今まだ完全に自由自在に、というわけにはいかないんですけど...

だから立体でやりました。もちろん、プロジェクターの大きさや確保できる東映距離など実現可能な限界は存在するので、最初の作品は「白い紙で作った一辺約30cmの立方体に映像を投影する」という形式にしたんです。

プロジェクションマッピング試作の様子

ー初めて作ってみた感想は?

プロジェクションマッピングの出来栄えって実際にやってみないとわかんないんだな、って思いましたね。

映像作ること自体がほぼ初めてだったので、正直、映像作ってる時点ではクオリティ低いな〜とか思ってたんですよ。でも、実際に投影して見たら自分で作ったにも関わらず感動してしまって。裏切りといいますか。

うまくいかない、って自分の中での期待値が下がっていたものが、実際に投影して見たら思ったよりうまくいって、思っていたより明るさが出たり、立体的になったりして。

一見複製可能な映像でありながら映してようやくものになる、その時しかない一時性を持っているところもプロジェクションマッピングの魅力だな、と再確認しました。

あとは、今回は、映像表現というよりは、試作というかな、プロジェクションマッピングで遊びました〜〜という感じだったんです。それでもみんな感動しておー!とかわー!とかいってくれて。あったかいなぁと思いました。それで第2回へのモチベが保たれました(笑)

ー2回目はどんなものを作ったんですか?

2回目は、駒場祭でdp9が主催したカフェの一角で映像を投影しました。カフェのブランディングに沿ったものを作る、ところをスタート地点に制作を始めたので、初回とは全く違いました。

ストーリーは2本立てにしました。まず1本はメニュー紹介のような映像で、もう1本は、カラフルな魚が泳いで、その魚の色がにじんで、クラフト紙を染めていく映像です。

今回は最初に伝えたいメッセージがしっかりあるので、映像の構成、ストーリーは考えやすかったのですが、その分、物理的な問題がいろいろあって...

今回はマグカップにミルクティーを入れて、そこに投影したのですが、映像を投影するものは白いほうがいいんですよね。例えば赤いものに青い光を当てると黒くなる。

でも白の飲み物売ってないじゃん、となりまして。店で売っているのは紅茶だし、一日中牛乳置いとくのもなぁ...ということでミルクティーを使いました。完全に白いわけじゃないんですけど、やって見たらうまく行ったという感じです。なんでいけたか僕は未だにわかんないっすけどね〜

その他にも、プロジェクターを置く棚の問題がありました。プロジェクターをカップの真上においてしまうと、真下に直接映像を投影することはできなかったんです。

どうしようかな...となって、考え出されたのが、鏡を使うやり方です。

まずマグカップの真上にプロジェクターを置いて、鏡で反射させて曲げて、マグカップの上に映像が届くようにしたんです。実は僕は難しくてよくわかんなくて、先輩が計算してやってくれたんですが...

その状態だと、斜め上から投影することになったので、台形の形で投影されてしまうことになるんです。マグカップの面は円形で、その下の台は長方形なのが、全部歪んでしまうことになる。

そこで、先に投影した後の歪んだ形を取って、それにうまく合わせて、鏡だから左右反転して、みたいなことをして解決したみたいです。結局僕ひとりでは解決しなかったんですが、こういった物理的な問題を解決していくのもプロジェクションマッピングの醍醐味だと思います。

あとは、暗さをどうやって作るかというのもよくある問題です。幸い今回のカフェは、元から暗めの店舗だったのでとてもやりやすかったです。プロジェクターなどを載せた棚の周りを黒い布で覆って、暗くしました。

駒場祭でのプロジェクションマッピングの様子

ー駒場祭で嬉しかったポイントは?また、お客さんの反応はどうでしたか?

正直、終わったことが一番嬉しかったです(笑)

反射の問題などもあり終わらねぇ〜〜〜〜〜と思っていたので、無事に動いたことが一番嬉しかったです。実際に写して見るまでうまくいったかわからないし、プロジェクションマッピングのクオリティがカフェ全体のイメージを下げてしまうのでは...とかめちゃくちゃ怖くて、出すのを躊躇ったことが何度もありました。でもチームのみんなの頑張りのおかげで、出せるものができてよかったです。

そんなわけで、終わった〜〜よかった〜〜と思って僕は駒場祭の間ほとんど家にいたので、お客さんの反応はほとんどわからないんですけど...(笑)
足を止めてカメラを向けてくださっている方もいらっしゃったみたいで、良かったなと思いました。

ーちなみに、映像制作に使ったソフトは何ですか?

After EffectsとCinema 4Dという二つのソフトを使いました。

軽く説明すると、After Effectsは万能映像生成ソフトという感じです。AdobeCCに含まれています。

Cinema 4Dは、3Dのモデリングソフトのうちでも、映像に特化したものです。映画3DCGとかで使われがちなソフトです。

通常は非常に高いお値段ですが、学生は無料になっているので、おすすめです。

ー最後に、今年入会したメンバーにメッセージをお願いします!

今回のPWでは、先輩方が「入ったばかりの新入生がなんかやるみたいだぞ!!」って気にかけて、フォローしてくれて、仲良くなることができました。もちろん同級生とわいわいやれたのも楽しかったです。

PWは、dp9に入ってまずデザイン制作をするのにちょうどいい、心理的ハードルの低い活動だと思います。学びも多いし、仲良い人も増えると思うので、ちょっとやってみたいな、ってことがあるメンバーは気軽に挑戦してみるといいと思います。

ー桃太郎くん、ありがとうございました!

文: marimo(藝大,2017入部)、桃太郎(東大,2019入部)

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