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【ライブ】龍宮城と共に生きていくと腹を決めた冬ツアーの話

龍宮城 WINTER TOUR 2023 -SHORYU-

2023/12/14  @Zepp羽田
2023/12/26  @Zepp難波

龍宮城がZeppのステージを踏んだ。

デビューから半年強。
Zeppのステージを踏んだ……。

バンドキッズだった私にとって、Zeppでライブをやるアーティストは、ファンの確立された一流のかっこいい人たちだって認識があった。
龍宮城が仲間入りする。激アツすぎる展開。

改めて、Zeppでのライブ開催、本当におめでとうございます。

龍宮城のライブ…凄まじかった……。

ライブ直後、かなり喰らっていました。

いつだって最高を更新しようとする龍宮城は、前回のライブで上がりきった熱をそのまま抱え幕を開ける感覚があって、その高揚感と覇気にドキドキする。
やり抜き、戦い、ステージに立つ姿を観たとき、私はこの瞬間を目撃できてうれしいと感じます。

龍宮城と共に生きていく、彼らを見逃さない覚悟が決まったツアーだった。

開演前

前回の2MUCHは、会場BGMをRayくんが担当していたそう。今回のBGMもメンバーの誰かが担当しているのかも。
篠原涼子/久石譲/椎名林檎/小田和正がBGMで流れるのあんまりないよ。いい意味でごちゃ混ぜの世界観がけっこう楽しい。選曲者しか知らない、隠れ縛りがあったりしたのかもしれない。
※大阪では違う選曲だった!

龍宮城は、アヴちゃんの提案を受けて、ライブの制作部分に関わっている。
でも、それをファンが事前に知ることはない。細部まで見ていないと見逃す様な部分まで、メンバーが頭を捻って取り組んでいるのが良い。

そうやって自分たちが作ってみることで、プロの凄さを実感してリスペクトする心が育まれ、彼らが自分で作れるようになればなるほど、プロからも生半可な仕事はできないなとリスペクトされる最高のルートを歩み始めているんすね……(一息)


オープニング

今までのライブと一番違ったのがオープニングだった。
……何なんだあれは……めっちゃかっこいい照明とめっちゃかっこいいSEでめっちゃかっこいいダンスをかます龍宮城がいた。語彙がなくて申し訳ないけど、めっちゃかっこよかった。

なんかもう……龍宮城ってダンスパフォーマンスが強いグループって言ってた?言ってなくない?そんな魅せ方あったんだ……ってバイブスぶち上げ。
でもそこで気づく。
龍宮城はパフォーマンスにおいて何を強みにしたいか、なんて明言してない。

………全部強みなんだ、僕最強…

そんなわけで全てが強みの龍宮城から次に飛び出したのが、恩師アヴちゃんのバンド女王蜂のナンバー「火炎」だったんですね〜〜〜〜〜

そんなのは、お終いじゃん。
龍宮城の火炎聴けるなんて思わんて。

でも本当の驚きは選曲よりも、その完成度だった。

今まで龍宮城は、オーディション、ライブパフォーマンスで「バイオレンス」「BL」を死ぬ気でやっている。
その構図は、7人で力を合わせてラスボスを倒しにいく様だった。
アヴちゃんがあまりにも無敵すぎる。
女王蜂の楽曲/アヴちゃんの歌を歌うことは、表現で心を鷲掴みにして刻み付けること。
それを毎ステージやってのける、とんでもなさたるや。
7人全員が100%以上の力を持ってしても、果たして彼らは立っていられるのか……?それでも立ち続ける龍宮城。そこにワクワクがあった。ほぼバトル漫画だった。

今回のパフォーマンスで、龍宮城は火炎を7人の力で武器として闘いを挑んでいた。
初日の一曲目からあの気迫を浴びてさぁ、やられてしまったよ……。そしてライブを重ねるたび強くなる声よ……

何というか…7人がライブに向けて語って来た言葉一つ一つが本心であることを思い知らされた。
自分の言葉に責任を持つどころじゃない、相手が疑う余地を与えないほど、自分が本気だと伝えるためのエネルギーの強さ。
その日一回目の「この気持ち、どうしたらいい…?」に襲われた。

レイトショー

舞台秘密少年で披露されたレイトショー
秘密少年が完全に終わってしまって、果たしてこの先も聴けるんだろうかと思っていたからあのイントロが流れてきた瞬間、秘密少年で灰になった色んな記憶が迫ってきた。
レイトショーで彼らがあのセリフを口にすると役が浮かび上がるみたいで不思議だったな。

SHORYU(→↓↘︎+P)

SHORYUやばかったな!!!!!
バズリズムライブの配信で、この大舞台でこのクオリティでライブできるってやば……音源にライブ感上乗せしてる……って思ってたけど、全然甘かった。
龍宮城はすでに持ち曲をライブ化けさせられる集団になってるの?冷静になると信じがたい。
が、その信じ難いことが実際に目の前で起きていた。

それから、龍宮城全員のビジュアルが洗練されていたことも衝撃だった。
大人になったとか、ビジュがいいとか衣装がいいとか、そういう話をするターンはすでに終わっていて、目線の使い方とか纏う空気と覇気。全員が抜群だった。
みんなが群を抜きあっている龍宮城。いい。

MC

龍宮城のライブはMCという名の決意表明がある。
事前に誰が話すのか、自分は何を語るのかが準備されていて、それをメンバーは真っ直ぐ前を向いて聞いている。自分の言葉で真っ直ぐに話すことはきっと勇気がいるだろうけど、その瞬間の彼らの表情は本当にかっこいいです。

ブラッディララバイ

秘密少年で演じた役が組んでいる404 not foundの曲
私が生で見たのは、舞台秘密少年の千秋楽(2023/11/23)が最後。つまり丸々1ヶ月前の出来事だった。
1ヶ月でこんなに変わるんか……。
一番変化を感じたのは、役として絡みのある2人がフューチャーされるシーンの扱い方が最高だった。
個人的には、雅人くんが和馬くんの頬をなでたときに、和馬くんが微笑んで首を傾げたのがマジで天才……だった…なんで微笑んだの…かわいい……そういうところか……(?)
和馬灰回、雅人くん突然の「和馬……」の伏線を回収された気持ちでしたね。
どのペアも物理的に距離が近くて、手加減しない荒々しさが良かったな。

しかし改めて、慎一郎さんが玲矢くんだけを見つめて歌い、玲矢くんが真正面から受け止めるコレオ最高だよな……慎一郎さんの横顔に、私はきっとこの先も秘密少年のことを思い出すんだろうな。

JAPANESE PSYCHO

KEIGOくんの「対戦!よろしくお願いします!」から始まるJAPANESE PSYCHO★
コールアンドレスポンスがライブをやるたびに大きくなるの、楽しかろうなー!!!?
KEIGOくんはライブ中に楽しそうに笑ってる瞬間がけっこうあるので、ジャパサイで破顔する日が来たら良いな。
近い将来、会場が揺れるほど、KEIGOくんがビビるほどのコールアンドレスポンスとクラップを捧げたい。
この曲の盛り上がりはこんなもんじゃなかろうよ。

SENSUAL

羽田
一部は春空 Ray
二部は冨田 ITARU
難波
一部はKENT S
二部はKEIGO S

SENSUAL…えらいこっちゃですね……
個人的にかなりやられたのは春空くんとRayくんのSENSUALだった。
今ツアー春空くんのかっこよさが鰻登り右肩上がり爆発的にかっこよくて衝撃だった。
朴訥とした素朴な印象は誠実さに姿を変え、内面の自信が鋭く輪郭の濃い人間に進化して、問答無用で視線を奪われ……おだやかで優しい印象の春空くんはもういなかった。

そんな春空くんに相対するのはRayくん。
影が見えた時こそ、乙女ちゃんと百瀬先輩だ!ひぇー…ずるいことする…って思ったけどそんな気持ちは一瞬だった。

春空くんの感情がどうにも生っぽくて、今もまだそうなんだと感じさせる空気感。
Rayくんの表現する蠱惑的な魅力と、Rayくん自身の場の空気を自分のものにする上手さ、底なしの優しさが相まって、抗えないな…と思いました。大変なことでした。
SENSUALがあんなに生っぽくなるなんて思わなかった。もう観られないんですか……と思いつつ、その刹那も含めて愛したいSENSUAL……
そして察する、あぁこれは、この先彼らが新しい経験をしていく中で、無限の組み合わせになっていく曲なんだ……

ソロ

冨田くん
目を線にした冨田くんにわー!って手を振られて振り返さないでいられる人間いる……?
龍宮城のライブは、どんなに近くで見たとしても「今目が合った気がする♡」って感覚より、鋭い眼光が突き刺さるという感覚が強いし、簡単に笑顔は見せてくれないので、冨田くんのとびきりの笑顔すら全てが仕組まれたもののように感じる。
冨田くんのパフォーマンスの重量とか質量が、どんどんどんどん重くなっていくのすごく好きです。
エンディングに情けない顔でちっちゃくお手振りしたと思ったら、スタンドマイクを肩に担いで真顔で去っていく姿が威圧的で天才だった。
冨田ーーーーーー!って叫びたい。

ITARUくん
元々好きだったこの曲を至くんの声で聴けるなんて夢にも思っていなかった。この曲の一番好きなところって、どうしょうもなさとかしょうもなさとか、ダメさだと思う。というか菅田将暉さんとあいみょんの良さがないと成立しない。と思ってた。

慎一郎さんや天音くんを演じた至くんだから、キスだけで来ちゃうのは想像できたんだけど、まさか「キスだけでここに来たの?傷つけても構わないの?」が似合うなんてこと……想定外だった……
そんな至くんはダメだ……平成に置いてきたサブカルの灯火に火を焚べないでくれ……刺さりすぎる……西田至……
あのころヴィレヴァンに入り浸っていた大人たちや、タワレコ店頭のヘッドホンで視聴していた大人たちに早よ見つかれ……みんなの傷を抉ってくれ……
ここでこの日、二回目の「この気持ち、どうしたらいい…?」に襲われた。

KEIGOくん
まいったよ。けいごくんがL'Arc〜en〜CielのHONEYとKOHHのロープを歌っていた……
個人的にHYDEさんが好きなので、KEIGOくんが HONEYを歌う世界にいることに目眩がしました。
友だちに報告したら「KEIGOくんの声質と合いそう」「色々理解してるんだね」と言われ、ホンマにそう………だった。KEIGOくんがHONEYを選んだ経緯を知りたい……

そして、ロープだ……KEIGOくんの声、やばすぎて、わたしがダメになってしまった。特に難波の夜のKEIGOくんがとんでもなかった。
その日は、わりと後方から観ていたけれど、だからこそなのか…KEIGOくんが声を発するたびZeppの空間が彼の真っ黒な声に飲み込まれていくようだった。
KEIGOくんの声が飲み込んでいくのは、不安や焦りで、そういうネガティブな気持ちをを飲み込んではどんどん大きくなっていくみたいだった。
彩られた表層の下に覗くのは、深く底の見えない暗闇。表現していきたいものの解像度が上がって、それがたまらなく、さらにまた好きになってしまいました。

KENTくん
あの人は本当にかわいいな。かわいいだけじゃない、龍宮城の狂犬に違いないけど、お顔じゃなくて溢れる歓びがかわいすぎる。
大好きなロックスターの大好きな曲を、自分のライブで、自分のファンの前で歌っている喜びが全身から溢れ出ていてキラッキラしていた。
後方から観た時、照明の塩梅でZeppの壁にKENTくんの横顔とスタンドマイクが映し出された瞬間は、本当に美しくて忘れられない……
そして、ラストシーンの表情は龍宮城のKENTくんだったんですよね………

Rayくん
何をしても毒っ気のある絵になる美しさのRayくんと、その美しさを自ら剥ぎ取ってボロボロになるRayくんがいた。
龍宮城で今、一番もがきを見せている人がRayくんなのがすごく意外だけど、それをパフォーマンスとして魅せられるのがRayくんなんだな……って見入ってしまう。
MCで苦しさを口にしたRayくんの挨拶は、使われる言葉に反して流れるように美しい。だからこそ、一言一言聞き逃さないようにしなきゃって感じます。
背中を向けてハートを作るRayくんは、スーパーキュートだった。

S くん
ある日のMCで「持ち寄った曲たち」と話していて、これ Sくんご自身で選んだん……?と震えました。
なんてったって、Sくんがあまりにも自分の魅力を知りすぎていて、そうくるかーーーーーーって頭を抱えました。
Sくんめちゃよかったんすよね。ソロの中でも特に衣装と照明と演出がぴったりで、持っているもの全てで世界観を作り上げてくるSくん素敵だった。
あと何度でも言いたいのは、 Sくんビジュアルがえぐい。
何か出るたびに、ビジュ更新のお知らせをしてくれる Sくんありがとう。

春空くん
春空くんが深夜高速を聴いて、春空くんが深夜高速を歌う世界がライブまでにあったことに胸がいっぱいになる。生きていてよかった、と、春空くんが感じるような夜がこれからこの先どれほど春空くんを待っているんだろう。

"全開の胸 全開の声 全開の素手"

この歌詞を歌う春空くん、かっこよかったな……
春空くん自身も話していたけど、自信を持った春空くんの無敵さに心を掴まれる……
自信が漲るとか溢れる、ではなく、自信が身体の軸に流れているような。
春空くんの大きな器の完成は、表現の幅と共にあるんだってことを強く感じた。

龍宮城全員に言えることだけど、自分の魅力を客観視できるところと、自分のやりたいことと、自分の挑戦したい分野について考えて向き合ってるところ好きだ……
ソロは、毎回歌う順番が異なっていて、すなわちソロをラストで飾る人も毎回違ったのもかなりよかった。

バイオレンス

暗転した後に水の滴る音が聞こえて、その直後に鈍い音が聞こえるっていう、繋ぎが秀逸だったな…
KEIGOくん、ロープの終わりにマイクのケーブルを首に巻いていたんですが、鈍い音と共に両腕を伸ばしてグッと首を絞めるパフォーマンスをしていて、エグかった。
その先に待つのはバイオレンスしかなかった。

今年わたしは、バイオレンスを何回観たんだろうか。
回を増すごとに、包丁を研ぐように、自分たちを使い切ってはまた研いで、切り裂いていく荒々しい龍宮城が好きだと思う。
今回のツアーでは、メンバー 一人一人の声の厚さと深さが増していて、龍宮城は7乗で大きくなっていくんだと実感した。
今ツアー、冨田くんのバイオレンスがめちゃくちゃ好きです。

Mr.fortune

オーディション時は目まぐるしい展開と振りの多様さに驚いていたけど、今となってはシンプルに見えるのが不思議だ………知らぬ間にレベルアップしてるってことなんだよな………
Mr.fortuneに関しては、声も歌もパフォーマンスも龍宮城がどんどんひとつになっていく感覚があって、曲として完成されていく感じがしてヤバかったな……
龍宮城に限って絶対無かろうと思うけど、歌い慣れてきてチョイと流すなんて展開にはせず、より丁寧にその先のフェーズに突入するかんじ。

自分がライブを見る時、メンバーそれぞれのパフォーマンスに目が行きがちだったことに気付くほど、曲としての濃度が高くて痺れた………オルタナティブ歌謡舞踊"集団"だった…………すきだ……

MC

RONDOの前に、またメンバーが話す場面があったと思う。彼らの話を聴く時間も含めて龍宮城のライブは貴重だって感じる。
SNSでの発信が当たり前のようにあって、より身近にその人を感じられる機会はいつの間にか増えたけど、一方的なコミュニケーションが多いなと思う。

彼らが、生きている人間の前で自分の言葉で話す時間は、私たちが彼らの目線や息遣い、声色や間、その瞬間にしかなくてどんどん消えていくものを目の当たりにする時間でもある……。
SNSに慣れすぎて、巻き戻したり一時停止したくなるけど、その瞬間をしっかりと心に刻むことを優先して向き合っていきたい。

RONDO

SENSUALに続いてRONDOも、この先彼らの活動が拡がっていくにつれ、この曲のもつ意味もどんどん深くなっていくんだろうな。
すでに、あぁここは誰と誰が向き合っているんだ、そうかこの2人がペアダンスだったんだな、と何度も新しい気持ちになるけど、それは見越されていたんだろうか……アヴちゃんの作る曲だから、そうかもしれないって思う。

曲振りからスタンバイまでのあの空間は、龍宮城の一人一人がこの曲と共に今日までの日々を振り返り、大切に噛み締める時間にしているようで、言葉にできないたまらない気持ちになる。

2MUCH

正直、こんな終盤に2MUCHやるなんてエグい構成だなと思ったけど、しんどい時ほど龍宮城ってかっこいいんだよな。
今回の2MUCHは、龍宮城が限界の先に行くための、そしてフロアが心を剥き出しにするためのトリガーなんだと知ったツアーラスト。
フロアを煽る声も、丁寧さと荒々しさで築き上げた上に立つ叫びも全てがライブだった…………

その声とダンス、表現の全てで、フロアにいる我々の心の底に直に手を突っ込んで、感情を引き摺り出される感覚があってヤバかった。

今まではどこか舞台的な要素も感じていたけど、あの瞬間、全てがライブだった……

見逃せない

見逃せない……

SHORYU(→↓↘︎+P)

そして暗闇の中聞こえる息切れ……血を吐きながら、地を這うような声で囁かれるRayくんの「………巻き返せるかな……、最後の曲です……」から巻き戻されるSE…


……はぁぁぁぁ……曲振りが……龍宮城すぎる………うぅぅぅう……………あぁぁぁあ……すきだ………ッッ…龍宮城が好きだ……!


感情を引き摺り出された人から順番に熱が伝播し、声が上がり、身体が動いているように見えたけど……ただ、龍宮城が求める景色はきっとこんなもんじゃないんだとステージから伝わる……何かもう…もどかしくも、俄然我ブチ上がりでした。

腹の底に怒りが迸る目をする龍宮城が好きだ。
でもいつの日か…いや、来春のツアーでは彼らが思わずニヤリとするような歓声を聞かせたいです。

終わりに……

気付いたら7000文字を越える長文になってしまいました。ここまで人の感想を読んでくださる方がいたら、ありがとうございました。

龍宮城は来春、3/22〜4/2まで大阪を皮切りに、神奈川、東京、愛知でのスプリングツアーを行います。

龍宮城ヤバいので、ぜひ。

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