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アニメ「PLUTO」 ロボットはどこまで人間に近づくのか?!

こんにちは、サカモトです。

さて、今回はネットフリックスアニメ「PLUTO」です。

原作の鉄腕アトムの「地上最大のロボット」については、先日書きました。

鉄腕アトムは1960年代に連載されたマンガです。

それなのに、勧善懲悪ではなく、プルートウも完全な悪役ではありません。

最後の方はプルートウにも、肩入れしたくなるような、そういう複雑性のあるマンガで、この時代にこんなマンガを成立させたのは本当にすごいことだと思います。


さて、このアニメ「プルートウ」は、浦沢直樹さんのマンガを原作にしています。

原作にかなり忠実に描かれています。なので、こちらも合わせて読むことをおすすめします。


前にも書きましたが、鉄腕アトムではすぐに死んでしまうドイツの警察ロボット、ゲジヒトが主人公で、次々と起こる殺人事件にゲジヒトが関わっていくストーリーです。

さらに、ゲジヒトにとって、時々フラッシュバックして現れる記憶の断片が果たして何を意味するのか、そうしたミステリーの要素もあります。

そういう意味で、鉄腕アトムの世界観を一部残しながらも、全然別のストーリーとして構成することに成功しているといえるでしょう。


今さらながら見ると、当時話題になっていた、アメリカとイラクの戦争をオマージュして描かれてます。

アメリカはトラキアとして、イラクはペルシャとして、描かれています。

今となっては昔の話なので、もはや忘れかけていましたが、そのイラク戦争の悲惨さやその無意味さもテーマの一つとなっています。

そういえばそんな戦争もあったなと言う感じですが、現代でも、ロシアとウクライナ、ガザ地区でのイスラエルの侵攻などの戦争が起こっているわけです。

約20年くらい経っていますが、あまり変わっていないと言えるでしょう。人類は全然学習しない生き物なんでしょうね。


あらためて見直したときに気づいたことがあります。それはこのマンガのもう一つのテーマです。

タイトルにも書きましたが、ロボットをどんどん人間に近づけたら、感情を持つことができるのかです。

アトムの妹のウランなどは悲しみを感じて、その悲しみをなくすため、東奔西走する様子が描かれます。それは、果たして人間の感情を理解しているのか?

また、最愛のロボットが殺されたあとに残されたロボットが自分の感覚でも処理できずに涙を流すシーンも描かれます。果たして、それは人間の感情を持ったと言えるのでしょうか?

AIが急激に発達して、人間の仕事を奪うのではないかと言われるようになった現代においても、これは大きなテーマと言えるでしょうね。

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