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【相談回答】なぜ眼科医はレーシック手術を自分の眼にはしないのですか?

【質問】

眼科医って目が悪い方はみなさん眼鏡をかけていて、自分の眼にはレーシックしませんよね?
患者には手術するのに、自分にはしないのはなにか理由があると思うのですが、なぜなんでしょうか?

【回答】

これは非常によく聞かれる質問ですね。

眼科医でレーシック手術を自分で受けた先生・・・たくさんはいませんが、私の身近にも実は何人かはいます
眼科医がレーシックを全く受けないわけではないですね。

ということで・・・

レーシック手術は眼科医にとってどのような立ち位置なのか」
眼科医がレーシックをどのように考えているか

レーシックを受けた眼科医はなぜ手術を受けたのか」
レーシックを受けない眼科医はなぜ手術を受けないのか

について、一般の人は知らない業界の裏事情も含めて、詳しく述べていきたいと思います。
こうした内容は、無料でアクセスできるネットの海にはどこにも書いていません

このnoteはレーシックを検討中の方はもちろんおすすめですが、
(主にマスコミが醸成した)世間の認識と、専門家の見解にいかにずれがあるかがよくわかると思うので、医療関係のトピックスに興味がある方も楽しく読めると思います。

私たち眼科医は誰よりも眼のことをよく理解しているので
レーシック手術によるメリットもデメリットも熟知しています。
その両者を天秤にかけて、自分にとってメリットのほうが大きいと判断すれば手術をする、そうでなければしないわけです。

「なんか怖いから・・・」
「マスコミが~~~と言っていたから・・・」
「ネットのクチコミが・・・」ではなく、
正しい知識・知見を武器に、科学的・論理的に判断をします。

料理人の選ぶレストランは気になるし、保険の営業さんが入る保険も気になります。
その道のプロが選ぶ選択というのはやはり整合性があり、思考プロセスを知ることには価値があります

まず、回答にあたっての大前提ですが、私自身はレーシック手術に対して中立的です。

レーシックに向いている方に適切に手術をすれば、満足度が非常に高いのも知っています。
逆にレーシックによってもたらされる合併症も理解していますし、日本や世界での報道のされ方レーシック術後に苦しむ方の声も実際に見聞きしています。

この回答をお読みいただいた方と私には利害関係が発生しませんあなたがレーシックを受けようが受けまいが、私には損にも得にもなりません)から、眼科的専門知識を持った第三者からの中立的な見解としてお読みください。

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