どの大学の医学部に行くべきか?

こんにちは、どくしょーです。

医師になるために「どの大学の医学部に行くべきか?」


きっとこれから大学を受験しようと考えている人は一度は悩むのではないでしょうか?

自分も高校時代悩みました。

「難関大学ほど卒後も有利なのではないか」「卒業後地元で働きたいから地元の大学がいいのではないか」「医師としてやりたい分野が強い大学がいいのではないか」などなど。


医師として10数年働いた経験から答えると

「どの大学でもよい」です。


自分の理由を

・医師国家試験合格率
・医師となったあとの進路
・研修医を終えたあとの進路

この3つに分けてお話します。


1.医師国家試験合格率

難関大学ほど医師国家試験合格率が高いと思いませんか?

実はそんなことありません。

2018年の結果でお話すると、医師国家試験合格率は
1位:自治医科大学(99.2%)
2位:横浜市立大学医学部(97.7%)
3位:兵庫医科大学(97.5%)
となっています。

最難関と言われる東京大学理科Ⅲ類の合格率は90.0%で、全国平均の90.1%を下回っています。

大学受験の難易度が高い大学=医師国家試験合格率が高い大学ではないのです。

つまり、難関大学に入れば医師になりやすいというわけではありません。

なので、目指す大学に特にこだわりのない人は今の学力で合格できる可能性の高い大学を受けましょう。

「どの大学でもよい」です。


2.医師となったあとの進路

医師となったあとは現在は臨床研修医制度に沿って2年間働き、その後専門科を決め修練を積むというのが現在の医師の王道のキャリアパターンです。

臨床研修医として働く病院はマッチングという就職試験みたいなものがあります。

臨床研修医制度が始まったころは病院と関連のある大学出身者がマッチングに強い傾向がありましたが、10数年経った現在はそのような傾向はだいぶ薄れてきています。

特に有名研修病院は大学名で研修医を採用することはほぼありません。

なので、目指す大学に特にこだわりのない人は今の学力で合格できる可能性の高い大学を受けましょう。

「どの大学でもよい」です。


3.臨床研修医を終えたあとの進路

臨床研修医を終えたあとは多くの人は専門科を決め、さらに研鑽を積みます。

そして専門科を決めると同時に多くの人が一度は考えることがあります。

それは「医局に入るか」です。

医局に入るべきかどうかに関しては一概には言えません。自分個人の考えは別でお話させていただいてますので、参考にしてください。


ここでは「出身大学が医局に入るのに関連するか」について述べます。

結論は

「どの大学でもよい」です。

(もう若干うっとおしいですねw)


臨床研修制度が始まり、医局に入る医師は以前と比べると減ってきています。

そのため、基本的にどの医局も門戸は広いです。

歴史のある大学も昔は医局の教授は出身大学で占められていましたが、今現在はそんなことありません。

入局者を出身大学で区別するのは一昔前の話です。


最後に「どの大学でもよい」と言ってきましたが、特に2の理由で切り離して考えないと行けない大学がいくつかあります。

それは「自治医科大学」「産業医科大学」「防衛医科大学」です。

どれも日本に欠かせない大学ですが、これらの大学は在学中の学費が免除になる代わりに「卒後の進路9年間を大学が指定する職種につけば」という条件があります。

臨床医としてのキャリアを自由に選んでいきたいと考える人にとっては選択しづらい大学です。



色々と自分の意見をお話しました。

結論は「医師になりたいのであれば、どの大学でもよい」です。


最後に

こう強く自分が言うのにはひとつ理由があります。

それは1人前になるまでの「時間」です。

現在の日本では医師になるのに最短で6年かかります。

そしてその後、2年間の初期臨床研修を終え、専門科を決め、さらに研鑽を積みます。

専門科に進むと「専門医」というものがあります。

科によって違いますが、取得するまでに4年ほどかかります。

6年の学生生活+2年の初期研修+4年の専門医取得研修=12年です。

専門医を取れば1人前かと言われれば、Drごとに色々意見はあると思いますが、ここまでくるのに最低12年かかるのです。


自分は医学部に入学するまでに2浪しました。

浪人が悪いことだとは決して思っていませんが、医師人生を考えると2年人よりも短いことは変えようのない事実です。

「時間」はものすごく大事です。


特に外科医を志しているのであれば尚更です。

人の体は残念ですが衰えていきます。

目が見えにくくなったり、手が震えてしまって手術がうまくできなくなる日が必ず来ます。


そう考えると「時間」は本当に大事です。


これを読んでいただいている皆さんは少なくとも「医師」という仕事に興味を持っていただけていると思います。

自分は医師は大変だが、その分やりがいのある仕事だと思っています。

みなさんと一緒に仕事ができる日を楽しみにしています。



書きたいことは山ほどあるのですが、その前に説明しないといけないことも山ほどあります。(初期臨床研修医、マッチングなど)

少しずつアップデートしていきますので、この話題が気になる方はときどきnoteを覗きにきていただければと思います。

また分からないこと、知りたいことなどありましたら、ぜひ教えて下さいね(*゚∀゚)。















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