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#111 とんび(2013)-近所のおっちゃん、おばちゃんの愛情が身に染みる

TVer 紹介文

原作は直木賞作家・重松清のベストセラー「とんび」。妻を失った父親が、不器用ながらも男手ひとつで息子を育てる、親子の絆を描いた感動の物語。主演となる父親・市川安男を、「JIN -仁- 完結編」以来の連ドラ出演となる内野聖陽が演じる。内野はTBS連ドラ初主演となる。息子の旭(アキラ)を佐藤健、妻の美佐子を11年ぶりの連ドラ出演となる常盤貴子が演じる。共演には、吹石一恵加藤貴子野村宏伸麻生祐未柄本明ら、演技派役者陣が顔を揃える。市川安男・通称ヤスは、天下無敵の「バカ」な男。両親のいない中で育ったヤスは、“親”というものを知らないなりに、妻と共に愛情を持って息子・アキラの成長を見守り、幸せな日々を過ごしていた。ところが、アキラが3歳の時に、不慮の事故で妻を失ってしまう。後悔と悲しみにくれるヤスだが、愛する息子のために立ち直り、悩み、戸惑い、仲間にも助けられ、不器用ながらもアキラを真っ直ぐに育てていく。そんなどうしようもない男が、どうしようもなく息子を愛した…究極の家族愛の物語。

TVer 紹介文がすべて

最愛の嫁(常盤貴子)の死後、町の仲間の好意に助けられながら、息子・アキラ(佐藤健)を逞しく優しい男に育て上げる不器用な親父・安男(内野聖陽)の生きざまを描いたドラマです。嫁さんがなくなった原因(アキラをかばうため)を最後まで隠し通す姿、野球部員として体罰をいとわないアキラを厳しく叱責する姿、温かく見守り続けてくれた親戚のたえこ(麻生祐未)の想いに気づかない鈍感さ、アキラの結婚相手(吹石一恵)の連れ子との不器用に接する姿など、愛すべきキャラ、全開でした。

労務者姿が良く似合う内野聖陽

中盤の名シーン

このドラマでは、母親を亡くして傷つくアキラに近所のおっちゃん、おばちゃんが手を差し伸べるシーンがたくさんあります。特に感動的だったのが、夜の海岸で泣き崩れるアキラの背中に優しく手を置く、海雲和尚(柄本明)とその息子の照雲和尚(野村宏伸)の姿です。この後、最終回までこのシーンが何度もプレイバックされ、そのたびに熱い想いが込み上げてきました。安男の腐れ縁、照雲はこのドラマに不可欠な存在で、最後まで、頑固で不器用な安男とアキラの間を取り持つ重要な役割を果たします。

左から照雲、海雲、アキラ、安男

このドラマを彩った要素

叙情豊かなアキラのナレーション、原作・重松清、脚本・森下佳子、演出・平川雄一郎が奏でる昭和観、福山雅治のエンディングテーマ、そのすべてが『昭和の子育て』をすべて物語っているようなドラマでした。福山さんと吹石さんが間接的に関わり合っているのも面白いですね。

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