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『となりのチカラ』

2022年 テレビ朝日 木曜9時枠 全9話
出演: 松本潤、上戸彩、ソニン、風吹ジュン、松嶋菜々子ほか
ゼネラルプロデューサー:三輪祐見子、服部宣之
チーフプロデューサー:黒田徹也
プロデューサー:秋山貴人、松野千鶴子
演出:遊川和彦、本橋圭太、竹園元、松川嵩史
脚本:遊川和彦
主題曲:上を向いて歩こう(上原ひろみ)

遊川さーん!
いつもどおり、優しさに溢れた脚本だなぁと思いました。誰も悪者にしない。

こんなお話

昔はどこにでもいたよね、ちょっとおせっかいなお隣さん。今の時代、事なかれ主義で特に都会では隣人の顔も知らないのも当たり前で、首を突っ込んだら変な目で見られたり、迷惑がられたりする。でもそれってちょっと寂しくない?人は人と関わらないと生きていけないんだから、まずは身近なところから、お隣さんと話してみようよ。困ってたら助けてみようよ。そうやっていったら、ちょっとずつ優しい世界が広がっていくんじゃないかな。
という話だと思いました。

思ったこと

私は都会育ちで、田舎(とひとくくりにはできないけど、自分が知ってる田舎)の人たちの関係性に憧れる部分があって、だから遊川さんのこういうテーマが結構好き。あとは社会問題もきちんと盛り込んでくれる。2話でいきなりヤングケアラーというテーマを持ってくるあたり、さすが。でもしめっぽすぎないのがいい。
遊川さんの作品には一風変わった主人公が出てくることが多いけど、根底には優しがあって、いまの社会をより良くしたいと思っている。特に今回の主人公は優しかったな。笑

役者のこと

花男的なイメージの?松潤だけど、こういう優しくて優柔不断な役は結構似合うよな〜と思う。そして、上戸彩ちゃんがよかった!サバサバ強い妻であり母。でも最後はチカラの良き理解者。素敵だった。ソニンちゃんのベトナム人役もお見事。あと、昨年も今年のお正月もキントリ観てた身としては、田中哲司さんナレーションにおぉっと思ったし、しかも猫!と驚いたよね。

マンションの窓から

あのチカラが向かいのカフェからマンションを見てる画って、各部屋の窓の中で登場人物が動いてる画って、あれってCGってことですよね?あれ、すごいなーといつも思っていたのです。いま調べたら、ヒッチコックの裏窓的な演出なのか。ふむふむ。
あと、下の記事にも書いたけど、最初の住宅街の引き画面から家の窓に寄っていく様子が『偽装の夫婦』のオープニングにそっくりで、偽装の夫婦大好きな私としては嬉しかった。

エンディングテーマ

上原ひろみさんの演奏がおしゃれ。しかも回によってアレンジ違ったよね。なんと粋な!いま調べたら、毎回違ってたよ!そこまでは全然聴き分けられてなかった…3パターンぐらいかと…(1週空いちゃうと忘れるよね…という言い訳)全エピソード分あるのすごいなぁすごいなぁ。
昨今のドラマの次回予告って結構うるさいものが多い印象で、かつほんとは繋がってないシーンをうまいこと(皮肉)切り取って、え、何それ!と興味を引かせたり、一番いいとこ見せちゃうようなものが多いけど、この作品はピアノバックで本編の音無しの次回予告が潔くて、そのスタンスがとても好き!(まぁ、いかに次も見てもらうか、キャッチーなことをやりがちなのはわかるんだけどねぇ…)

その他

中越家の二段ベッドで使われているフィンレイソンの掛け布団が、娘のお昼寝用タオルケットと同じ柄で嬉しかった。という細かすぎる思い出(笑)

最後に

遊川さん演出も担当してたのか~。
ちょっと展開読めちゃうような部分はありつつも、ほっこりできて、安心できて、ちょっと優しい気持ちになれるような遊川さんの作品、やっぱり好きです。

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