講師になった事でスキルが上がった話
講師という仕事を始めてみて意外だった「教える側に立って学ぶ事がめっちゃ多い」という事について書いてみようと思います。
まだDTM講師の仕事を始めて約半年ですが、それでも色々経験することも多く学ぶことも多かったです。
今回の内容は講師業の裏側、舞台裏のような話になりますw
目次
* 生徒の為に学ぶ=自分の為に学ぶ
* 再認識と簡略化
* 知らないDAWソフトも?
* 先を見据えた予習=知らない技術を学ぶ
* 余談:実は音楽を作る事に抵抗を感じ始めていた
※ちなみに授業では基本的に以下のようなことを教えています。
- DAWソフトの操作方法
- 作曲(音楽理論)
- 編曲(アレンジ、リハモなど)
- ジャンル解説
- Mix
- 細かいエディット方法など
・生徒の為に学ぶ=自分も学ぶ
レッスンはマンツーマンで、生徒さんには上記のような音楽理論やDAWの操作方法などを教えます…
が、
例えば自分が知らないアーティスト、仮に「名称未設定バンド」が存在したとしましょう。(実在しません)
それで生徒が「名称未設定バンド風の曲にしたい、作りたい」と言った場合。
まず知らない音楽は作れないので、そのアーティストの曲を聴きます。とりあえず「どんな感じなのかなー」と何曲か聞いていきます。
次にその曲の特徴はどこか分析します。
そう、分析することで生徒にどういう風にしたらイメージに近づけるかを説明できる材料を得つつ、同時に自分の知らない音楽の事を学ぶ事ができるんです。
普段音楽聴く時って大体自分の好きなアーティストや似たジャンルの曲する事がほとんどだったりするので
生徒の為に学ぶ事自体が自分が聴かないアーティストや曲を知るきっかけになるので、結果として普段の制作に活かすこともできたりします。
・再認識と簡略化
授業で何かを説明する時はいろいろ考えます。
・どういう風に説明したらわかりやすいかな〜
・どこまで説明しようかな
・何に例えたら理解しやすいかな …などなど
普段DTMしてる時に使う理論や技術などを上記みたいな感じで「改めて考えわかりやすく構築し直す」事で再認識する機会になり、より簡潔に理解をまとめる事ができます。
いや、別に再認識って必要なくない?と僕も思ってた時期がありましたが
なんとなくで慣れてしまっている物事ほど、結構効果ありますw
「あ、これ普段多用してるけど詳しく掘り起こすとこういう事だったんだー…へー…」みたいな感じになる(
人に教えることで学びが深まるとは言いますが、本当にそうなんだな…と改めて実感しましたw
・先を見据えた予習=知らない技術を学ぶ
生徒さんに授業を教えていく中で「この生徒さんは将来的にこんな事も学びたくなるかもしれない」と思う時があるんです。例えばダンスミュージックが好きだとして、他のジャンルにチャレンジするとしてもジャンルはめっちゃ分岐して存在するので知らない世界があっても不思議じゃないですし、その内容によってはマニアックな世界の話もしたりしますw
そうなってくると説明するのに今ひとつ知識がついてない部分とかが出てきたりするので、それに備えて自分で率先して学びにいく必要が出てきます。例えると旅行先の事前情報調べて視察して旅行プランを立てるような感じですねw
これは僕の性格なんですけど、「自分の為に頑張る」っていうのがどうも苦手なもんで…ただ「誰かの為」「生徒の為」となるとめちゃくちゃやる気出るんですw
ある意味自分に合った学習法なの……かも…?
・知らないDAWソフトも?
学校ではMacのLogic X Proを使って授業を行なってますが
もちろん生徒さんの中には「自分の使っているDAWで授業を受けたい」という方もいらっしゃるので、その場合は生徒さんがノートパソコンを持参してその中に入っているDAWソフトを使って授業をします。
自分は普段学校と同じくLogicを使用しているのですが、CubaseとProToolsは触った事があるので多少これらのDAWソフトも扱えます。ただCubaseとProToolsは基本的な所なので、あまり詳しい操作方法や色んなショートカットについては調べないとわからないこともありますw
そんな時に知らないDAWについて調べることもありますが、もし講師業してなかったらLogicの使い方だけを突き詰めるだけで他のソフトを使ってみたらどんな感じなのかな〜とか特徴を知る事はほとんど無かったでしょうねw
余談:実は音楽を作る事に抵抗を感じ始めていた-
フリーランスになって4年
人に教える側の仕事がしたいという気持ちから今の仕事を始めましたが、
やりたかった事だけに楽しさと満足感は文句無しですね。
ですがフリーランスとして活動を始めてから2〜3年目の頃
正直に書くと音楽を作る楽しさとやり甲斐を見失いかけてました。
「作り込めば作りこむほど正解がボヤける時がある」
「メジャーな曲の面白さが分からない」
「聞き手が欲している情報(音)を並べ組み立てるのが音楽なのか?」
どうして音楽を、商品としての音楽を作り続けているのだろう?
そんな悩みを抱えてました。
ここまで音楽を作るという事に距離を感じる事があるのかと思うほど、
自分でも信じられないくらい濁った気持ちになったのを覚えてます。
しかし講師という仕事を始めてからは結果として知らない音楽や理論の詳細について調べ学習する機会が増えました。
そして音楽制作に対しての抵抗も薄れていき、今も楽しく続けることできる要因の1つになりました。
ありがたい事に引き続き授業を受講してくださる生徒様にも恵まれています。
そのおかげでデスクトップには「教材フォルダ」が生まれ常駐してますw
また空き時間に資料作らなきゃな…新しい趣味になりそうw
ではでは本日はこの辺でヾ(:3ノシヾ)ノシ
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