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2016.12.9 cakesウラ話 幸せになる「仕事とお金」の話

---この記事は投げ銭記事です---

こんにちは、外科医の雨月メッツェンバウム次郎です。

本日のcakesはこんなお話でした。

「億の借金を抱えた男と結婚する女性は、パーティーでにっこり笑った」

まあ一言で言えば、「大したものだな」ということになるのですが、それでもやっぱり直接こういう方にお会いすると、その凄みが肌で感じられました。今回のお話は、公開前に読んでチェックしてもらっている人からも「凄い話ですね」といった感想でした。

私はパーティーにはあまり行きませんが、今回ばかりは行って良かったと思いました。人との出会いってものはなかなか貴重なもので、道端に落ちているわけでもないので(ナンパする人は別でしょうけど)、たまには知らない人が大勢いる場所に行くのも勉強になりますね。

彼女と出会ったことで私は、ある種の疑問、それも最も青臭く古臭いもの、に囚われてしまいました。その疑問は、

「幸せって、なんだろう。」

というもの。

私が出会った彼女のように、貧乏でも、借金が1億円あっても好きなことをする方が幸せでしょうか?

それとも、大金持ちではあるが日々やりたくないことを吐きながらする方が幸せでしょうか?

いや、その間くらいで、まあまあ食っていけるが「あんまり面白くもないけどやりがいが無くはない」ような仕事を続けるのが幸せでしょうか?


cakesに登場したあの女性は、紛れもなく前者を選んだ。しかも笑顔で、です。私に対しては痩せ我慢もあったのかもしれません。けれども痩せ我慢をすることと、本当に強いことはほぼイコールだと思います。ですから、彼女はとても強い。

いや、強いなんてまとめてはいけないのかもしれません。彼女にしてみれば、ひょいと少し覚悟を決めただけなのかもしれない。スーパーに買い物に行って、今日はカレーにしようかシチューにしようかと迷い(両者の作り方はほとんど同じです)、カレーにしたくらいの決定だったのかもしれない。

<お金を稼ぐこと>と<好きなことをやること>は多くの場合反発します。ですから、やや強引にまとめると、人の生き方というのはこの両極に挟まれる直線上のどこかにあるのです。

貧乏だが好きな事----------------金持ちだが嫌な事

このあいだのどこに身を置くか、皆さん無意識的あるいは意識的にやっているのですよね。

さて、貴方はどの辺でしょうか?

左端の「貧乏だが好きな事」の極端な例が、私がパーティーでお会いした人でしょう。その一方で、右端の極端な例のような生き方の人も、私は知っています。それは、美容系の医師やナース。

私がしばしばお会いする医師やナースで、「嫌だけどお金が欲しいから美容クリニックに行った」という人がいます。

美容クリニックでは来た「お客さん」(患者さんではなく)に、一生懸命説得してなるべくたくさんお金を使わせる。無料キャンペーンで来たお客さんが、気づいたら30万円の脱毛シミ取りコースを受ける事になっている。そういう営業活動が美容クリニックでは求められますから、やっぱり純粋な医療をやりたい人にはキツい。(もちろん中にはそういうことをしない美容クリニックもある、かもしれません)ま、彼らは商売をしているのですから、利益を最大化するのは当然の行為。そしてニーズがあるから高額で売れるのもまた理にかなっているのではありますが。

試しに、そして良い給料に惹かれて働き出した彼らの中には「どうしても合わなかった」と言って一年くらいで辞めてしまう人がいるのです。私はそういう人を5, 6人は知っていますが、みな共通して言っていたことに、施術や商品を売り込むことがどうしても合わなかったということがありました。

こういう人に会うと、なるほど、嫌なことをしながらお金を得るということは、あんまり人間って出来ないものなんだな、と思います。

理想は、なんでしょうね。理想的には「好きなことをして稼ぐ」ですけど、さっきも言ったようにこれを実現している人は本当に少ない。私の実感では0.1%もいないのではないかと思います。私も、仕事は好きなことが多いですが、中には嫌々やっている業務も結構あります。ですから、そういう人は羨ましい限りです。

いつの世も、幸せになるってむつかしいですねえ。しかし、夢を追った結果失敗して苦しい生活をしている人ってあんまり会いません。会うのは勝った人ばかり。そういう人の本とかないんでしょうかね。

ではまた。寒くなってきたのでお体お気をつけて。

注 文中の美容系クリニックに関する記述は、すべての美容系クリニックや美容外科などに当てはまるわけではありません。情報元は、実際に働いた経験のある医師や看護師いずれも複数人ですが、私は働いた経験がありません。

この記事は「200円投げ銭記事」にさせていただきます。投げ銭してくださった方のために、「年末年始に太らないためのコツ」を簡単に。もちろん強い自戒をこめて書きました。あ、そんな特別なことはしなくてもいいんですよ。

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